HIMAGINE電影房

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SF映画のグローバル化 『RESIKLO』

2008年04月25日 | フィリピン映画

 

 以前も書いたように映像技術の低コスト化が進むと、以前であればありえない地域から「なぜこんな映画が?」というような作品が出現する。
 特にSFX(今じゃVFXか)を駆使したSF映画なんかは欧米はともかく怪獣映画の伝統がある日本以外の国で製作されるなんて10年前じゃ考えもつかなかった(情報が入ってこなかった、というのもあるが)。ファンタジーはともかく欧米式のSF映画となると想像つかないでしょ?

 今回紹介するのは“アジアで最も西側に近い国”フィリピン製作のSF映画『RESIKLO』(07)だ。
 話は近未来の2021年の外宇宙からの侵略者との闘いにより興廃した地球が舞台。大事な家族を侵略者に殺された主人公は人類最後の砦である《パライソ》を守る為己の肉体や巨大人型兵器を駆使して闘うというもの。アニメなんかでは何十回と観たような話だが、実写映画だとまた違った新鮮さを感じる。一応この作品のテーマは《リサイクル》(タイトルはタガログ語読みか?)で荒れた地球環境を元に戻す研究をしている女科学者なんかがそのテーマに沿って登場したりしているのだが、ボンクラ映画好きとしてはやっぱり《ロボット》ですよ、見所は。本作のロボットの雰囲気としては『ザブングル』のウォーカーマシン、または『ロボジョクス』みたいな感じで侵略者側のロボットがヒューマノイド型なのと対になっているのが素敵である。

 フィリピン娯楽映画(ビックバジェット)の典型と言おうかこの作品でもハリウッド(や、その他の)映画の《引用》が多々見受けられられる。等身大の宇宙人兵士はまるで“プレデター”だし、侵略者のボスキャラはなんと巨大な“エイリアン”だった。ガンアクションはジョン・ウー的でロボット同士の格闘シーンは『トランスフォーマー』みたいである。…いや、別に悪口で行ってるんじゃないんですよ。微笑ましいなぁと思って。
 監督やスタッフが「オレはこういう画が撮りたい!」とばかりに自分の好きなものを全部取り入れちゃって、観客の側からすればなんだかよく分からない映画になってるぞ、てな感じ。おかげで話のキーマンである瞬間移動ができる少女が中盤になってその技を見せて「なんで今頃?」と思わせたり、眼の見えないコミューン内の女性が出てくるんですけど、最後ら辺でいきなり強いところを見せたりと
「もうちょっと前にそういう事言ってくれませんか?」
と思うくらい説明が足りない。
すべてはカッコいい画作りのためか?!

 何だかんだ言っても、こういう映画が撮れるフィリピン映画界は正直うらやましい!こういう話はロボットアニメ先進国である日本が撮るべきじゃないのか?韓国なんかじゃ『テコンV』を実写でやるとかいう話だし、日本もロボットアニメの実写化をするべきだ(鉄人はコケたけど)。
マジンガーだ、ゲッターだ!弾は何発でもあるぜ!!

              
           
  
           
   
           
 
           


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