HIMAGINE電影房

《ワクワク感》が冒険の合図だ!
非ハリウッド娯楽映画を中心に、個人的に興味があるモノを紹介っ!

夏休みおとな劇場 第一回 『白骨陰陽剣』

2006年07月29日 | 武侠映画

 夏休みといえば、海?山?い~や、普段学校へ行っていて観れない時間帯に観るテレビでしょ!昔は朝方とか夕方に決まって子供向けプログラムが組まれていて、今みたいに普段の再放送の延長ではなくて、それぞれ普段再放送しないような物を流していたものだ。そして何といっても昔懐かしい怪獣映画なんかも夏休み向けプログラムの定番だった。あ~懐かしいなぁ…

 というわけで、我がHIMAGINE電影房もノスタルジックあふれる夏休みプログラムを編成しようと自宅のDVDあ~んどVCDをひっかきまわして集めてまいりました、子供向けではないがちょいと子供っぽい作品を。
 夏休みヒマしてる貴方に送るかつての子供たちの為の『夏休みおとな劇場』、スタートですっ!


 まず初っ端は1960年代前・中期にかけて香港の子供たちを熱狂させた神怪武侠片。その代表といえば『如来神掌』シリーズ(64~5)だが、そのタイトルの字面からして幻想怪奇な神怪武侠片の傑作の一つ『白骨陰陽剣』全4部作(62)だ。

 大まかなストーリーは主人公の正派の兄妹弟子が、師父の使いで彼の旧友を訪ねる為に町へ降りるのだが、その旧友は邪悪な力を持つ邪派三人衆の手により亡き者にされていた。主人公たちは残された彼の娘二人を弟子にし、永いながい仇討ちの旅へと出掛けるのであった…というもので、不思議な力を持つ怪獣の骨から作られた双剣(普通、剣は2本1組というのが基本)《白骨陰陽剣》の善悪入り乱れての争奪戦や、その際のアニメ合成を使った武功合戦などが面白く、こういった単調な筋書きで派手な画面の作品は、何にも考えず童心に帰って楽しむのがベストな観賞方法だと思う。

 私がこういう神怪武侠片を観賞するに於いて一番楽しみなのは、何といっても《怪獣》だ。香港映画で《怪獣》といって思い出されるのは『北京原人の逆襲』や『中国超人/インフラマン』だが、遥か以前にも怪獣たちは香港のスクリーンでヒーロー相手に暴れていたのである。
 
 そんなわけで『白骨陰陽剣』怪獣図鑑の始まり始まり~っ。

                

 こいつが白骨陰陽剣の元となった怪獣。嵐や雷などを引き起こす事ができるので自然界の神獣なのかもしれない。モリゾーとかキッコロみたいに。

      

 この神獣は取り出し可能で、白骨陰陽剣をクロスさせるとあ~ら不思議!剣の所有者の命令で敵を倒しちゃうぞ。

    

 一方こいつは邪派三人衆に飼われている怪竜で、口から火を吹く。正義の神獣と悪の手先の怪竜との対決はさしずめ『怪竜大決戦』ってところか。それにしても特殊効果の花火の威力が強くて現場は大変そうだ…


 どうでした?香港映画にこんな荒唐無稽でファンタジックな作品が40年以上前に存在していたなんてビックリでしょ?現在では忘れられてしまった神怪武侠片の醍醐味を僅かではあるがここに紹介した次第でありますが、悪くないでしょ?いかにも夏休み向けで。
 というわけで『夏休みおとな劇場』第一回はこれで終わり。さぁ、次は何が出てくるか乞うご期待!
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個人的 K-POP いちおしシンガー

2006年07月25日 | 雑記

 最近ではK-POPもすっかり日本での市民権を得たような感がある。かつては韓国歌手=演歌みたいなイメージがほとんどだったのだが、現在では本国でもトップスター・トップアイドルが日本でCDをリリースしたりコンサートしたりですっかり《壁》が取り払われている。時代は進んでるんだなぁ…
 私がK-POPを聴いていたころは、ホントに一部のファンしか聴いていなくって、好きな歌手名を出しても周りでは全然反応がなかった。「ソテジ・ワ・アイドゥルが好き」と言ったところで判るわけがない、そんな時代だったのだよ。今や「ピが好き」とか「シンファが好き」と言ったらある程度喰いついてくるからいいよなぁ(哀)。

 今回はそんな《K-POP潜伏期間》に惚れた女性アーティストを紹介しよう。彼女の名はパク・チユン。かつては細身ながらグラマラスな肉体で韓国の(そして私も)男性を虜にしていながら、現在ではその名を聞くことがほとんどない《幻のディーバ》である。
 彼女を最初に観たのは、アジア関係の在庫が豊富なレンタルビデオ店『アジア映画』でレンタルした韓国の音楽番組のビデオであった。ある女性歌手がすごいセクシーな衣装で激しく踊るPVがやたら印象に残り、ただでさえ判らない韓国語を必死で聴きその歌手がパク・チユンという事が判った。しかし、その曲のCDを入手したいが曲名がわからない。アルバム名もわからない。何にも手がかりなしの状態で探し始めた。
 そしてしばらくしてCDショップの最大手チェーン・HMVのアジア音楽コーナーで彼女のCDを売っているのを発見、当時4種類あったアルバムからPVで映っている顔を思い出し、同じ髪型でジャケ写に写っていた『パク・チユン 第3集』を購入した。このアルバムの3曲目に収録されている『成人式』というのがあのPVで観て彼女に惚れた曲だったのだ!

 後日、同じ店で台湾製の彼女のベストアルバムが販売されていて、それにはPV6曲分と台湾でのライブが納められているVCDがおまけで付いていた。そんなお買い得物件があるんなら早よ出さんかいっ!結局買っちゃいましたけど…
 
画像はその台湾製ベスト盤付属のVCDに収録されていた『成人式』のPVから3点。さぁ、興味を持ったら早速輸入CD店へ!って、最近は置いてないんだよな、彼女のアルバム自体が。

              
          
              
              
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ジャッキー映画的印度アクション! 『SHAKTIMAN』

2006年07月23日 | インド映画
 《非ハリウッド娯楽映画》を何本となく観ていると、「○○的」というフレーズを思わず口にしてしまう事が多々ある。映画自体は全然だけどアクション演出やキャチーな場面において作り方がソックリ(または似ている)な箇所なんかを発見すると「これは○○みたいだ!」と一人で喜んじゃう。

 格闘アクション場面における「○○的」なものの代表といえばブルース・リーや最近では『マトリックス』が挙げられるが、香港を代表する唯一無二のアクションスター、ジャッキー・チェンも実はかなりの範囲で模倣されていたりするのだ。

 ジャッキーが映画製作者としてその才能を開花させた1980年代の同時期のアジア映画界において実にさまざまな《プチ・ジャッキー的アクション映画》が製作された。一番顕著なのはタイのパンナー・リットグライ製作・主演の『グート・マー・ルイ』であるが、ジャッキー主演作がタイムラグ無しで公開されている地域、特にインドなんかでも多少ではあるが影響を垣間見る事ができる。

 今回はそんなインド産《プチ・ジャッキー的アクション映画》の1本である『SHAKTIMAN』(93)を紹介したいと思う。

              

子供が出来なくて困っている富豪の男を不憫に思い、彼の屋敷で働いている使用人の男は妻の反対を押し切って自分の生まれたばかりの赤ん坊を差し出すが、実は富豪の男の妻にも子供が授かっていた。しかし、いざ出産と言う時に事故にあってしまい妻は死んでしまうが、死ぬ直前に使用人の妻に生まれたばかりの自分の赤ん坊を託す。

 20年後、富豪の家の子供は親の目を盗んで悪さし放題の不良となり、主人公である一方の子供は正義に燃える警官となっていた。そしてある事件をきっかけに主人公の運命の歯車が再び動き出すのであった…

               

 日本の大映テレビ系ドラマでよくあるようなストーリーだが、まぁこういった《取替えっ子》テーマの話は万国共通(言い換えれば、よくある話)なので「あっ、○○に似てる!」なんて言わないように。

 この映画の肝であるアクションというのが、小道具を使った殺陣やマーシャルアーツ的な動作、攻撃を受けた者が空中回転して倒れるという通称《香港スピン》を駆使するという、ジャッキー映画(『ポリスストーリー』等の現代アクション作品)の影響をモロに感じ取る事ができる(映画自体が刑事ものだという点も)。とはいうものの実際には主人公のアクション・スキルが高くないので、それを上手く見せるスタントマン次第なのではあるが…

 この作品の主人公はジャッキーのように高所から飛び降りたり、落とされたりというそういう危険で高度な事はしないが、それでも「見てくれ、ジャッキーみたいだろ?!」と画面から滲み出るその心意気だけは十分感じる事ができた、そんな作品である。

              
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バナナケチャップ・ウエスタン? 『CUADRO DE JACK』

2006年07月16日 | フィリピン映画
 以前タイの《西部劇》風映画を紹介したが、西部劇はイタリアンだけでなくさまざまな国の映画製作者が「一度は作ってみたい」ものであるらしい。それが農耕民族の多い東南アジアであったとしても…

 今回はそんなアジアのなかでも、どちらかと言えば「西」寄りのフィリピンで(たぶん)1990年代頃に製作されたウエスタン・コメディ『CUADRO DE JACK』を紹介する。

              

 拳銃の腕はサッパリだが虚勢だけで生きてきた若者・ジャンゴは、村中に張られたお尋ね者である強盗団のボスのポスターを見て、一旗揚げてやるとばかりに強盗団のアジトへ向かうが、そこには先客でナイフ使い、ムチ使い、そしてインディアンという変なメンツの若者がいて、いずれも肝心の腕のほうは全然でジャンゴと大して変わらない。

 話し合いの結果、賞金は山分けということになり、いざ強盗団と勝負!しかし、実力の差は歴然。絶体絶命のピンチだったが、何とか命からがら逃げ出すことに成功する。

 そんなダメダメ4人組にある日何をカン違いしたか、どこかの小さな村が強盗団から村民を守るために用心棒になってほしいと頼まれる。身の程知らずの4人組はこの仕事をアッサリ引き受けてしまい、仕事はほどほどに村の女の子と仲良く遊ぶ毎日。

 しかし平穏な時間は長くは続かない。以前尻尾を巻いて逃げ出したアホ4人組の噂を聞きつけた強盗団が村を襲撃し、家々に放火をするという暴挙にでたのだ。家は焼かれ、犠牲者まで出してしまった彼らは自分たちの無力さを思い知る。

 復讐するにはまず個々の技術のレベルアップを図らねばならないが、特訓は思うように進まない。そんな彼らの前に現れたのは村の離れで隠居していた伝説のガンマン、クアドロ・デ・ジャックだった。彼は村の娘たちに懇願されて彼らの特訓を引き受けたのだった。こうしてジャックの厳しい(?)特訓の末、以前とは見違えるほどの腕前となった彼らであった。

 そんな彼らにまた悲劇が襲った。強盗団が留守中に村に押し入り、ジャックに瀕死の重傷を負わせたのだった。
 
 もう我慢できない…!
 
 4人組は村人を安全な場所へ避難させ、村を無人化させた。この場所で最後の決着をつけるためだ。そしてそれぞれの恋人にしばしの別れを告げ、彼らは戦闘準備に取り掛かった。

 陽が昇り朝がやってきて、村を横切る山道には次々と強盗団の連中が現れた。連中の誰かが一発の銃声を放った。それは今から始まる最後の決闘の開始のゴングとなった。この戦いを制するのははたしてどちらか…?

               

 私が書いた荒筋だけ読むと「なんか、カッコよさそう」と思えてくるのだが、基本的にコメディ映画なので《西部劇》的要素は登場人物のカッコウと僅かながらの場面だけだ。主人公4人組は馬で疾走するのに、強盗団はジープに乗ってたりとか其本的に間違っとるぞ、おい!とツッコミが入れたくなる。

 肝心なコメディ部分はどうか?というとこれがダメダメで、「笑わかそう」としているのがミエミエでちっとも面白くない。すべりっ放しのギャグを延々と見せられて腹が立ってくる。もっと自然なギャグ・シチュエーション造りができないのか?コラ。

 なぁんて厳しい事書いちゃったけど、ホントは面白いのよこの映画。指摘した部分を無視すればね。でも大抵の人は怒っちゃいそうだけど。「なめとんか!」ってね。

               
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美女軍団 VS 宝石強盗 VS 凄腕刑事 『5 PAYUK SAO』

2006年07月10日 | タイ映画

 言葉が分からないにも拘らず画面だけでタイ古典アクション映画を観賞し、頼まれてもいないのにそれを紹介しようとする、お節介なこの不定期連載。今回は60年代の痛快泥棒映画『5 PAYUK SAO』を紹介しよう。

 病気がちな母親と二人暮らしの女主人公は、4人の友人たちと今日もタイの田舎でブイブイ言わせていた。 ある日、この土地で大富豪のパーティが開かれることを知った彼女たちは、色目を使って潜り込むことに成功。
 その屋敷で彼女たちが見たのは、来賓、貴賓たちが持ってきた宝石類を納めた巨大な金庫。
「こんなにあれば、病気の母を医者に診てやれる…」
そう考えた女主人公、さっそく友人たちと相談し、大強奪作戦を開始する。
 しかし、この屋敷にはもう一組の宝石強盗団が潜入していて、それを追っているタイ警察の敏腕刑事までがこの屋敷にいたのだった。
 果たして、この三つ巴の勝負の結果や如何に…?!

 60年代チックなポップ感覚にあふれたこの作品、いやぁタイ映画だからって馬鹿にできません。ちゃんと時代の空気を掴んでいる。女主人公と母親のやりとりにタイ的風景を感じ取れる以外、まったくモダンな作風なのである。

              

 ヒーローはダンディで恰好よく、女性たちはキュートでセクシー。

              

 60年代娯楽映画のフォーマットが欧米諸国のみならず、万国共通であった事を示す《非ハリウッド娯楽映画》研究における好サンプルである。
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夏季集中講座 ~ウエスタン的なるもの~

2006年07月08日 | 雑記

 前回《西部劇的》について2~3の例を出しながらチラッと書いてみたが、ちょっとイメージし難いと思い、今回はサンプルを提示しながら私的《西部劇的》なるもの紹介をしようと考えている。

 まずはスウェーデン映画『ゼイ・コール・ハー・ワン・アイ』の一場面。
 
 主人公が最後の戦いに挑む為、指定された辺ぴな場所で敵を待っている所である。
 どうです?一人でこの広大な場所で風に吹かれて佇んでいるこの姿、《西部劇的》なものを感じませんか?

                        

 次はタイ映画『7プラチャイバーン2』のオープニングシーン。

 荒地をスローで歩く主人公の姿にマカロニ・ウエスタンの影響を見て取れるこの場面、「口笛のメロディー」なんかがBGMで入っていたら、もう気分は《荒野の○○》《夕陽の○○》だ。
 これなんか《西部劇的》なるものを象徴する場面だと思うのだが、如何か?

              

 最後はやはりタイ映画「ザ・ミア」のこの場面。

 主人公が敵のボスと対峙する場面だが、歩く主人公→股下からのローアングルという、これまたマカロニ・ウエスタン的ショットだ。このほかにもこの作品には、対峙する者たちの顔アップの繋ぎ等、セルジオ・レオーネ風な場面があったりして女性同士の戦いがテーマなのだが、《西部劇的》なものを感じる作品になっている(銃撃シーンは『リベリオン』みたいで軽そうでヤなのだが)。

 あくまでもこれらの場面は、私が《西部劇的》だと思うシーンであって、万人が認めているわけではないという事を改めて強調したい。
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ナンプラー・ウエスタン? 『Kom Kiew』

2006年07月07日 | タイ映画

 タイの若い映画ファンが見向きをしないため、日々VCD購入のチャンスが無くなっている絶滅危惧種・タイ古典アクション映画を紹介するこの不定期連載(今の所は辛うじて続いているが)、今回は、かつてどこの地域でも製作されていたご当地《西部劇》の1本、 『Kom Kiew』(74)を紹介だ!

 ストーリーは、何処からともなく現れた腕の立つ主人公が、村に勝手にやってきて悪さをして人々を困らせている盗賊団を、血の気の多い村の若い衆と共に全滅させるという、こういうご当地《西部劇》には定番とも言えるものである。

            

 難しい事は考えない。「何故、タイの山村に西部劇的設定が?」とか思わない。我々観客は、目の前に繰り広げられている擬似ウエスタン世界を楽しめばいいだけである。
 主演のソムバット・メータニーのカッコよさにシビれ、悪漢の数々の悪事に映画の中の人物と共に怒り、最後のガンファイトで溜飲を下げて自宅に帰る…。これが娯楽映画の正しい姿だと思わないか?

「西部劇って、アメリカ開拓時代の…」
 
 えぇい、うるさい。たしかに「西部劇」はアメリカ開拓時代を舞台にした「時代劇」ではあるが、その西部劇のなかで生まれた《西部劇的場面》を使ったアクション映画を我々《非ハリウッド娯楽映画》ファンは《西部劇》と呼んでいるのだ。

 劇中の登場人物が馬に乗って広い場所を走り回っていれば《西部劇》

 数人の男が横一列になって歩いてくる場面は《西部劇》

 股の中から人物を撮るショットがあれば《西部劇》

 いまいちそこの所の《西部劇》的感覚がわからないという人は伊丹十三監督作『タンポポ』を観ていただけると「あぁ、なるほど!」と納得すると思う。

 タイ製西部劇から日本の『タンポポ』まで話が飛んでしまったけど、大丈夫だよねぇ?

            
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痛快、ド派手!古典アクション大作 『Jong-arng Payong』

2006年07月06日 | タイ映画
 辛うじて観る事のできたタイ古典アクション映画を紹介するこの不定期連載、第2回は原色豊かな衣装と、過多気味のチャンバラ場面が我々の眼を楽しませてくれる1971年製作の『Jong-arng Payong』だ。


 祭りが行なわれている平和な村に、凶悪な山賊団が見計らったように現れ、金品・女はもちろん、多くの命を奪っていき嵐のように去っていった。
 この襲撃により両親を失った4人の少年少女は、復讐を誓い合い、それぞれ違う場所に修行の旅に出る。
 
 そして時は過ぎ、たくましく成長した彼ら(香港女星の李琳琳の姿も!)は山賊団の本拠地へ乗り込むが、行方不明だった同士(ソムバット・メータニー)が、山賊団にいたのでフイを突かれ、哀れ女性2人は捕らわれの身となってしまう。

「裏切ったか!」

 運よくアジトから逃げた青年は、ソムバットと1対1の剣戟を繰りひろげるが、その最中、ソムバットは昔の記憶を回復し山賊団に騙されていた事に気付き、共に山賊団殲滅を誓い合う。

 正義の使徒となったソムバットは仲間の女性2人をアジトから脱出させる事に成功、だがその事が山賊団にバレてしまい両手を潰されてしまう。もはや絶体絶命か?しかし仲間の手助けにより命からがら逃げ出す事ができた。

 その時にソムバットは山賊団の恐ろしい計画を耳にしていた。それは数日後、この地にやってくる王族の行列めがけて高丘の上に設置された大砲で攻撃するというものだ。

 4人は計画を阻止するために、武芸に秀でた部族と接触をもち、彼らを仲間に加えて再びこの悪魔のような山賊団に戦いを挑むのだった…!


 最初にジャケット画を観た時に「面白そうだなぁ」という予感はあったのだが、実際観てみてこんなに楽しいとは予想だにしなかった。ハズれることは多々あっても大当たりというのはあまりない!(予想通りは結構ある)
 アクションも香港武侠映画的動きやらタイ式剣術などが入り混じって、むしろ時代劇というよりもファンタジーに近い。キャストを見ると中国人俳優らしき名前が見えるが、香港映画界とは深い繋がりがあるのだろうか?
 当時の香港映画でもタイ・ロケはあったし、日活作品でも『太陽への脱出』(63)はタイ映画界が協力していたはずなので、思っていたより当時のタイ映画は熟していたのだなぁ、と感じずにはいられない。

             

 いろんな国の、おいしい所だけ抽出してそれをタイ風に味付けするという作風が確立されていた、60~70年代におけるタイ映画黄金時代の代表的な傑作と言えるのではないか?

             
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本編はともかく…ね 『GOLD』

2006年07月05日 | タイ映画

 今回の紹介作品は、『M:I 3』公開記念ってわけでもないけど、オリジナル『スパイ大作戦』に出演していたグレック・モリスが、タイの大スターであるソムバット・メータニーと共に出演したタイ・香港合作の戦争アクション映画『GOLD』だ。

 ストーリーは、タイに住んでいるアメリカの諜報部員モリスが、ベトナムに置いてきてしまった軍資金の金の延棒の回収をアメリカ政府に依頼される。彼はソムバット以下タイの特殊技能を持つ犯罪者をメンバーに入れチームを結成、まだ厳戒態勢のベトナムに乗り込み、現地で待ち合わせている女兵士と共にこの命がけの任務に挑む事となる…というものだ。

 どうです、面白そうでしょ?香港スタッフが絡んでいるだけあってアクションはすばらしいし、アメリカ映画と比べれば酷だが、それでも水準値に達している出来だと思う。
 しかし、この映画の一番の見所は?と問われると、国際色豊かなキャストでも派手なアクションでもなく、女兵士の《いろぢかけ戦法》だと個人的にはお勧めする。
 激しく降り注ぐ雨の中、敵の兵士の注意を引く為に全裸で水浴び(雨シャワー)する場面があるのだが、このシーンがあまりにも印象が強いので、映画を観終わった後でもこの場面しか頭ん中に残らないのだ。オレだけかもしれないけど。

う~ん、タイ・クラシック・アクション映画、恐るべし…

          
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誕生日、なんだけど…

2006年07月02日 | 雑記
今日は私の34回目の誕生日…なのだが、全~然まわりは気にしちゃいない。

まぁ、いいか。この年になってどーのこーのいうのは子供じみてるし。

というわけでGIFアニメーションで一番好きな場面などブログに貼り付けて、自分に
「おめでとう」
と言うことにします。じゃ、そゆことで。


あっ、会津さん。今回もたくさんの映画、どうもありがとうございました。
そのうち面白かった作品、どこかで紹介させてもらいます!
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