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『WAPAKMAN』を観た

2010年07月21日 | フィリピン映画

 ここ最近は全くといっていいほど映画ソフトを購入せず(新品・中古含めて)、抜け殻のような生活を送っていた。

  まぁそれでも変映画同士から貰ったりトレードで入手したりはしていたのだがナニブン自分の持ち駒が少ないっ!大体私は商品に《呼ばれて》購入するタイプなので向こうから「買ってくでぇ~」と訴えてくるまで放っておくのだ。

  そんなこんなでついにお呼ばれがかかりました。定番のフィリピン製スーパーヒーロー映画『WAPAKMAN』(09)です。主演はフィリピンの《ピープルズ・チャンプ》と呼ばれる国民的プロボクサー、マニー・パッキャオで、題名が彼の愛称である《パックマン》と引っ掛けてあるところがミソでしょう。


  妻と理由あって別居中で6人の子供と生活をしている排水業者の主人公が、ある夜生物の秘められたパワーを引き出す薬品を開発した科学者が悪の科学者レックスの手先による追跡中に事故を起こし科学者は死亡、そして薬品は四方に散ってしまい、それを浴びた主人公ほか数名の人間にスーパーパワーを与えてしまう。レックスの悪事を追っている政府の女エージェント、ミスティカは事故現場に居合わせた主人公を見つけるとスーパーパワーを使って協力をして欲しいと頼み込む。これを承諾した彼は彼女の製作したボディスーツとマスクに身を包み《ワパッククマン》として活動することになる。
 だがレックスも事故現場で薬品を浴びた人間を探し出し、悪の超人として生まれ変わらせ事件を起こしていた。ワパックマンは果たしてマニラの平和を守ることが出来るか?そして妻や子供たちとの関係はどうなるのか…?


 DCやマーブルコミックスに出てきそうなスーパーヒーローが街中を暴れまくるという《ヒーロー映画》としてのカッコよさと、妻や子供との深刻な問題やご近所付き合いといったベタベタな人情劇が混在するのがこのフィリピン製スーパーヒーロー映画の特徴であり、観るものによって好き嫌いが分かれてしまう部分でもある。日本で言えば『ゼブラーマン』(04)みたいな感じの作品が年1~2本フィリピン国内で製作されているってことだ(最近はビデオ撮りのテレビ作品が多くなり、ヒーローもの劇場作品は少なくなってきている)。あくまでもか・ん・じだけど…

 あくまで主人公が守るのは自分の国(街)だけで日本の特撮ヒーロー番組みたいに世界は、とか地球は…とか大それたことを言わないのが立派。以前にもこのブログで書いたかもしれないけど、どんなにスーパーパワーを持っていても身の丈以上の事は絶対せず、市民に、ご近所に愛されるスーパーヒーロー、それがフィリピン産ヒーローなのである。

 最後にこの作品の欠点をひとつ。敵の超人が出てくるまでのタメが全然なく、突如街中で暴れてやってきた主人公に退治されるという感じで、敵に関して登場理由等何の説明もないのだ。最後のほうに登場するレックス博士自らが創造したサイボーグ風怪人はタメが多少なりともあったものの、映画中盤に登場する2人の超人にはそれがない。上映時間の関係、と言っちゃえばそれまでだが、もう少し工夫が欲しかったかな?



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2 コメント

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Unknown (Knutsford)
2010-07-21 17:57:36
Kazuさん、いつもお世話になります。

PAKMAN・・・いいですね。フィリピンの国民的英雄ですよ。
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PAKMAN (kazu)
2010-07-21 20:19:01
Knutsfordさま

こちらこそ、コメント感謝します。

パッキャオが国民的英雄という事は以前、フィリピンの(何かの)サイトを覗き見していたときに大々的に紹介されていたのでまぁ、分かるんですが、それにしてもそんな国民的英雄がこんな映画に主演だなんて、フットワーク軽すぎでしょ?
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