森かずとしのワイワイ談話室

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名護市議選 辺野古新基地反対が圧勝!の報

2010-09-13 10:48:17 | 平和のために
 1月に沖縄を政務調査に訪れたとき、名護市長選真っ直中だった。事務所を連帯の挨拶に訪れた稲嶺進候補(当時)は、市長として今辺野古新基地建設阻止の闘いに先頭に立っている。そして昨日投開票された名護市議会議員選挙で、稲嶺市長と共に辺野古を米軍事基地から守ろうとする候補者が過半数に議席を伸ばした!反基地市民世論の圧勝だ。
 鳩山政権が迷走のあげく、沖縄を頭越しにした日米共同宣言を結んだ。社民党は連立政権から離脱した。菅総理は、日米共同宣言を継承しているというが、強固になる地元の民意を前に、一歩も進めないで逡巡している。社民党は沖縄では支持率第一党だ。
 そもそも一地方議員議会の選挙に国策の帰趨がかかるような政府の体たらくだ。全国地方議員交流会で玉城沖縄県副議長が憤っていた。地方議会の選挙に国の行く末を背負わせること自体が不当だと。おっしゃっている意味はよく理解している。しかし私は、外交安全保障は政府の専決だという役割分業論には与しないし、地方が声を上げることで政府の外交愚策を問いただすことは地方の責任だと思っている。ましてや沖縄戦を経験した沖縄である。これはまた、民主党が言う「地域主権改革」とは根底が違う意味で地方政府のさきがけだ。

 名護市でも個々の候補者たちは、過去の経緯と向き合い、時代が強力に流れていこうとするその方向に舵を切り直すという難しく勇気のいる作業に挑んでいるようだ。
 以下、沖縄タイムスの記事を紹介しておく。

◆名護、与党が圧勝 辺野古移設 困難に4増 16議席占める
             =13日午前0時50分、名護市中山

政治 2010年9月13日 09時47分 (56分前に更新)

 統一地方選挙は12日、大宜味・伊是名両村長選挙と、5市6町14村の議会議員選挙の投票が一斉に行われ、竹富町を除く24市町村で即日開票された。政府が米軍普天間飛行場の移設先とする名護市(定数27)では、移設反対を掲げる稲嶺進市長の支持派が16議席を獲得し、圧勝した。議員選では、13日午前1時30分現在、24市町村の総定数361のうち、計358議席が確定。全体の投票率は63・52%で、2006年の前回選挙(25市町村)より4・32ポイント下がった。新人は153人が立候補。当選者は前回選挙の80人を上回る94人となり、市部を中心に躍進した。

 【名護】名護市議会議員選挙は、米軍普天間飛行場の同市辺野古移設に反対する稲嶺進市長を支持する16人が当選し、少数与党だった改選前の12議席から4議席増やした。移設を条件付きで容認してきた島袋吉和前市長らが支援した反市長派は、改選前から1議席減らし11議席にとどまった。

 市長派が過半数を獲得したことで、移設問題に対する市長と議会の基本的スタンスが一致し、米側が求める「地元の合意」は事実上不可能となった。

 稲嶺市長は選挙戦終盤で複数の候補者の応援演説に立ち、移設反対を訴えながら、「過半数をとることで、市民に約束したことを実現したい」と市政への支持を呼び掛けた。

 反市長派の大半は移設の是非について態度を明らかにせず、現市政への批判を展開したが、過半数を維持できなかった。

 当日有権者数は4万4932人。投票率は過去最低の72・07%だった。


◆移設ノーに追い風 名護市議選
「普天間に終止符打つ」比嘉祐さん 容認から反対
政治 2010年9月13日 09時42分 (1時間28分前に更新)

 「これで移設問題を完全に終わらせる」「基地に頼らない振興策を」―。米軍普天間飛行場移設問題で全国的に注目された名護市議選は、辺野古移設に反対する稲嶺市政の与党が大きく過半数を上回った。新たな基地受け入れを国策として迫られてきた名護に、1月の市長選と同じ風が吹いた。また、渡嘉敷村では25歳で地域の農業発展を志す若者が最年少で当選を決め、国頭村では初の女性議員が誕生するなど、各地で新人候補が議席を伸ばした。

 【名護】「移設の振興策に頼らなくても、市民の知恵でまちづくりを進めたい」―。1月の市長選で、超党派で辺野古移設に反対する稲嶺進市長を誕生させ、市長派のまとめ役を担ってきた比嘉祐一さん(66)は、自身を含め市長派が過半数を獲得したことに「市議会でしっかり市長を支えていく」。真っ先に祝福に訪れた稲嶺市長と固い握手を交わした。

 過去には条件付きでの移設を容認してきた比嘉さんだが、前市政に対する不信感から、信頼できる稲嶺市長を担ぎ出した。「市長選と同じ結果が出た。名護市民は、もう基地はいらないと思っている」

 今後も市長の公約実現をサポートする与党市議団の一人として、移設にも反対する。市議会では移設反対の決議も検討していきたいという。

 比嘉さんの支持者の多くが保守系だ。移設に伴う経済振興策を否定する稲嶺市政の支持に回ったことで、風当たりは強くなった。考え方が変わったと受け取られ、離れていく友人や知人もいた。

 しかし、その批判に比嘉さんはこう答えた。「政権交代で県外、国外移設を求めるうねりになった。私が変わったというより、世論が変わってきた。その思いに寄り添うのが政治家の役目だと思う」。移設問題に区切りをつけ、市政と一体となって市民本位の活性化に取り組みたい考えだ。

「民意示された」
当選の反対派3人

 名護市議選では、米軍普天間飛行場の移設問題で、辺野古への移設反対の先頭に立つ人たちが相次いで当選を決めた。

 東恩納琢磨さん(49)は、2006年の同市議選で1票差で次点だったが、県議会選への現職市議の出馬を受け、繰り上げ当選。市長支持派の過半数という結果に「市長選、市議選と民意は示された。『基地は要らない』。これは名護市からのメッセージと国は理解してほしい」と訴えた。ヘリ基地反対協議会の仲村善幸さん(63)は2期目の当選。仲村さんは「雇用、医療、福祉。基地問題の解決を抜きにして、そのほかのまちづくりはできない。市民が分断された14年の間、名護市民が自覚し始めた結果だと思う」と語った。

 新人の川野純治さん(55)は、27番目最後の議席に滑り込んだ。熊本生まれ鹿児島出身。地縁・血縁はなかったが、一貫して基地建設反対を訴えた。「名護市は生まれ変わる。稲嶺市政を支えて基地問題を解決したい」と意欲を示した。

辺野古の議席継ぐ
容認派・宮城安さん「市長と交渉」

 「辺野古の議席を守ったぞ」。普天間飛行場の移設先に挙がる辺野古から新人の宮城安秀さん(55)が1000票を超える得票で当選。支持者らとバンザイを繰り返した。

 同区出身で、勇退する市議会議長の島袋権勇さんが「後継者」に指名。同区行政委員会の副委員長、辺野古移設を条件付きで推進する団体の代表などを務め、地元「容認派」の旗振り役として活動してきた。

 経歴から選挙戦では多くのマスコミに囲まれ、「(新人なのに)大臣になった気分」と笑いを誘うこともあったが、基地問題には触れず。当選インタビューでも「福利厚生など理解しやすい政策を訴えた」と慎重に言葉を選んだ。

 民主党政権で代替施設の位置や工法など詳細は決まっておらず、さらに飛行ルート拡大やオスプレイ配備などこれまでの容認の前提が崩れる状況。宮城さんは「行政委員会で協議し、稲嶺市長とも交渉を重ねたい」と意気込む。一方、野党系少数の結果に「(容認という)地元の意見を取り入れてもらうのはより難しくなった」と声を落とした。

 父親の安行さん(84)は、旧久志村議3期、合併後の名護市議2期を務めた。市内東海岸で最も人口の多い辺野古区の代表は、久志村時代から「東海岸のリーダー」という気概を持つ。「地域の声を市政に反映させる」。船出に鉢巻きを締め直した。



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1 コメント

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Unknown (konishi)
2010-09-13 19:34:34
突然すいません!

『2010年国際ジュゴン年に~基地ではなく ジュゴン保護区を』の署名を、集めています。どうぞ、ご協力よろしくお願いします。

☆署名用紙の署名とインターネット署名(日本語・英語)があります。
 できれば全てにご協力お願いします(重複OKです)。
 *インターネット署名(日本語版)
  http://www.shomei.tv/project-1384.html
 *インターネット署名(英語版)
 http://www.thepetitionsite.com/1/no-to-military-baseyes-to-dugong-protection-area
 *署名用紙のPDFはこちら
  http://www.sdcc.jp/iucn/2009-2010-sign.pdf
 *署名の詳細はこちら
  http://www.sdcc.jp/iucn/2009-2010-petision.html
  
もしよろしければ、この署名の拡散もお願いします!
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