森かずとしのワイワイ談話室

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本会議関連質問に市長答えられず

2012-09-18 17:54:39 | 議会活動
 市議会の会派控室から速報している。
 9年ぶりに本会議質問を辞退した9月議会が再開した。本会議の一般質問では、二番手で登壇した会派の粟森議員が災害廃棄物の受け入れについて質問した。方針決定後の市長に対する基本的な問いだ。
1.災害廃棄物を一般の戸室新保埋立場に埋立処分することに法的問題はないのか。
2.受け入れの際の運搬・処理費用はどの程度の金額になるのか。
3.受け入れ検討会が非公開になった理由と議論の主な内容は。
4.漁具漁網を受け入れる方針を決定した経緯と受け入れ量は。
5.市民説明会でどのような意見が出されたのか。
6.市民の総意になることは難しい。何をもって、受け入れ可否の判断をするのか。

 災害廃棄物処理特別措置法により、㎏当たり8000ベクレル以下なら放射性物質として取り扱い必要がないものを受け入れるから問題はない。単価は東京の例だとトン当たり7万円と聞いている。受け入れ総量はこれから試験搬入をしないとわからない。非公開扱いは、脅迫状がきたからだ。漁具漁港は、処理の見込みがたたず、被災地の要望が強く、安全確認できたので受け入れを判断した。検討会では、安全性の確認、風評被害への懸念、監視体制と情報提供のあり方について、多くの意見を得た。有意義だった。周辺住民への説明を尽くし、情報を提供し、最終的には、市長と議会の責任において決めていきたい。それが市民の総意になる。これが答弁された。

 私は、これに関連質問を行った。風評被害が誤った理解から生まれると言うが、誤った理解から実際のリスクが生まれるのではないか。それが市民説明会でも厳しく問われたのではなかったか。
 具体的には、安全評価の前提にしているICRP(国際放射線防護委員会)は、放射線の健康被害に閾値(しきいち)があると言っているのか。クリアランスレベルの㎏当たり100ベクレルが設定された経緯をどう認識しているのか。埋立場では、100年、200年、核種によっては、数万年封じ込め管理しなければならない。それは100%できると言い切れるのか。災害廃棄物としての漁具業網の由来はどう把握されているのか。これらはリスク評価に関わる核心的な問いだ。
 ここまで発言すると、市長は、整理して質問して欲しいと答弁にならない注文をつけてきた。私は整然と具体的な問いを発している。答弁できないと言うことかと確認の再質問を行った。市長は、これに対して「時間を頂きたい」と答えるに止まった。
 関連質問は発言通告しない。その場で、自分の中にあるものを総動員して討論しなければならない。「高度に専門的」という理由で答えられないというのは、あまりにお粗末ではないか。あの10数時間の市民討論に身を置き、中心の論点が何であるか、それらに対する見解があるという前提での私の問いだ。単なる意地悪質問とは訳が違う。市民にある強い違和感は、内部被曝による長期に亘る子どもの健康被害への懸念にあるのだ。そして、国際基準が、原子力推進を御旗にそのための我慢値にすぎないことを3.11以降、市民は気づいているのだ。リスクコミュケーションがないところに、理解も同意も存在し得ない。私はここにこだわっている。3.11を経験したということは、ここにこだわらなければならないということだ。
 議長は、市長に対して答弁の扱いを聞いている。今後の議会への議案提出時も含め、精査した答弁を行いたいとの意向だ。これに私は100歩譲って同意している。

 議会の内部に、議案になっていない段階で、先棒を担ぐかのような議会意思表明を求める動きもある。二元代表制の活性化のために、議会基本条例の制定に取り組んでいる最中だ。市当局の方針に対する議会独自の検証機能を発揮させることが、議会に求められる責務ではないか。

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