森かずとしのワイワイ談話室

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小布施の葛飾北斎、黒姫童話館のミヒャエル・エンデ

2012-09-22 22:12:38 | Weblog
 さわやかな秋晴れの今日、フェアトレードショップ・アジール恒例のバス旅行に今年も参加した。私は、三度目の参加だ。長野県の小布施、黒姫高原が行き先だ。これも恒例の田村光彰さんの人権と歴史に関する車内講演は、大地溝帯フォッサマグナの発見者ナウマン、スキーの父レルヒとシュナイダー、そして「モモ」で有名な童話作家ミヒャエル・エンデだった。大地溝帯は、地震大国日本の中央構造線だ。全国に無数に存在している活断層も話題に上った。そう言えば、今朝の一面は、原発ゼロの新エネルギー戦略が、アメリカの逆鱗に触れて閣議決定を見送ったという野田政権の情けない実態だったな。
 シュナイダーは、野沢温泉スキー場の急斜面を滑り降りて、「いいコースだ!」と絶賛した。これがシュナイダーコースと命名されて、野沢温泉再難度のコースになっている。そのシュナイダーが反ナチスのレジスタンスの闘志だったとは、田村さんの講演で初めて知った。スキー狂の私にとってのシュナイダーの認識が改まった。謝謝

 初めて訪れた小布施には、葛飾北斎館、北斎が描いた鳳凰の大天井画が有名だ。これで小布施の名が全国区になったようだ。それにしても、豪商を訪ねて小布施に4年間滞在したという北斎の絵は、独特の繊細さと破格の剛胆さ、単純化が混在していて、観る者を釘付けにする力がある。神奈川沖浪裏は11回もの刷りで仕上げられた。彼の浮世絵の作風が、フランス近代の音楽に影響を与え、ドビュッシーなどのフランス印象派を刺激したと聞いている。

 黒姫高原スキー場には、童話館がある。その中心は、彼の日本人の妻を通じて直筆原稿が収蔵されているドイツの童話作家ミヒャエル・エンデに関する展示だ。彼は現代資本主義が人々から人間を成り立たせる時間を奪っていることを童話を通じて告発している。展示の年表は普通はなかなか見づらいものだが、興味深く読み進めることが出来た。俳優を志しつつも、果たされず大童話作家となったデンマークのアンデルセンとどこか似ている人生だった。

 アジールのエネルギッシュな仲間たちと語らい、秋風の中、小布施の町や雪のないゲレンデを歩いて、久しぶりにのんびりと時間が流れた。実は、私の後援会のバス旅行も小布施に行くことになっている。丁度その下見にもなった。有り難い一日だった。アジールの皆さんに感謝申し上げたい。
 

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