森かずとしのワイワイ談話室

平和・人権・地球・子育て・教育・くらし・そしてまちを語る

第59回全国人権・同和教育研究大会石川大会

2007-11-23 20:52:00 | 森かずとしの子育て・教育相談室
 第59回全国人権・同和教育研究大会石川大会が、金沢市を会場に始まりました。県内外からの参加者が1万3千人、討議されるレポート数が140本という大教育研究集会です。この石川大会の準備のために、5年間をかけ、私の多くの仲間たちも現地実行委員会を構成して汗を流してきました。差別の現実から深く学び、出会い、つながり、わかりあう仲間づくりを通して、差別を許さない社会を生み出していくことが大テーマです。私も2000年の11月、鳥取大会に報告者の一人として参加し、多くを学んだ経験を持ちます。私が報告した実践の子どもたちは今中学3年生。先日学童クラブの指導員さんから放課後児童クラブの課題についてお話を伺ったおりに、あのときの教え子の近況について耳にする機会がありました。

 さて、今日の一日目は、開会全体集会から参加し、金沢の英語教師である米山千幸さんの自分の人生をさらけ出すような壮絶な生徒との格闘、自己変容の記録(地元特別報告)に耳を傾け、深く考えさせられました。午後の分科会は、第4の「人権確立をめざす地域の教育力」に参加しました。ここでは、中国人強制連行問題を調査する会代表の角三さんが、現役当時の授業実践を含め、中国人被害者のおじいちゃんたちや遺族との心の交流、戦時下にあっても人間の心を失わなかった七尾の人々のことを熱っぽく報告されました。差別された側に寄り添って真実を追究し、地域にある偏見を正していく粘り強くも力強い営みに、会場から大きな拍手が寄せられました。
 私は、調査活動や現在の裁判支援の活動につながった今は亡き北崎可代さんのこと、加害の視点から満蒙開拓団体験を証言されたことを紹介し、地域にある戦争体験の掘り起こしが教育実践につなげられた経験について発言しました。

 明日は、引き続き分科会に参加し、夕方からは子育てひろば全国セミナーに移動します。実りの秋ですね。
 

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (愛&寿)
2007-11-24 13:38:14
今は二十歳過ぎの息子が中学時代米山千幸先生に英語の授業を受け持たれてました。生徒と先生が一体となったとても楽しい授業風景だったこと授業参観で感じまた部活の顧問でもあったので懐かしく思いました。親子共々大好きな信頼のある先生でした。親として又主任児童委員(地域関係なくです)としてどんな報告をされたのか要点だけでいいですので教えて頂けますか?
返信する
米山実践のこと (森 かずとし)
2007-11-24 23:32:28
 実は米山千幸さんは、私の下の子どもも英語を担当して頂いたのです。また、教職員組合運動でも、ずっとおつきあい頂いている先輩でもあります。
 今回の米山実践については、先週だったと思いますが、北陸中日新聞が全同教大会のプレ企画として特集報道をしていました。私の手元に特別報告も収録された大会要項があります。ぎりぎりまでレポート検討会を重ね、当日の報告ではそれらに書かれていないことも補足されていました。その内容は、一昨年の担任クラスで、荒れた生徒、不登校になった生徒、クラス内のいじめに正面から向き合い、生徒にはじき飛ばされながら、(狭い関係を)「壊すための班活動」、自己表現の中心に据えた英語授業を軸に、生徒同士がコミュニケーションするなかで、一番辛い立場にいた生徒がみんなの中に居場所を見つけ、クラス全体が団結していく過程です。そのなかに場面かん黙や虚弱児ゆえに特別クラスに入れられていた少女時代の学校不信、教師だった母への嫌悪といった米山さん自身の生い立ちが振り返られ、自分自信の開放と生徒と心から結び在っていくことへの自己変革の過程が織り込まれ、私もはじめて聞く重い報告でした。題して「二年一組に壁はない」。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。