里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

庚申碑など古碑群の修復

2021年12月12日 | 暮らし

我が集落内に庚申碑、念仏句供養碑などの古碑群があります。
この度、この古碑群の修復を終えました。
色々と確認する作業に時間を要し、かつ仏事が入ったため記録が遅くなってしまいました。
少々長くなるので、二日にわたり記すことにします。
まずは修復のあらましについて。
古碑は全部で8基ほど。
これらの古碑が東日本大震災で、倒れるなどの被害がありました。
有志により応急措置はしたものの素人には修復不可能で、不完全なままでした。
その後も何度か地震があり、被害が拡大することが懸念されていました。
行政などに対応を要請したものの、同様な案件は多数あるとのことで無理と分りました。
住民の関心も低いのが実態で、自治会での取り組みも望めない状況にあります。
そこで有志、と言っても3人ですが、経費を拠出し修復することになりました。
この度、馴染みの石材店に依頼し、懸案の修復が出来ました。
当日は、立ち会いを兼ね若干の手伝いをしてほしいと要望があり、小生ともう一人が参加しました。
小生も都合で若干遅れての参加です。
一番奥の1基は念仏句供養碑ですが、これはほぼ終わっていました。
倒れたものを我々が人力で中途半端に引き上げていたもの。
チェーンブロックで一旦持ち上げてから、真っ直ぐに立て直し修復されました。


職人さんは、旧知の二人で、若く仕事もスピーディー。
一番の大物の庚申碑(青面金剛碑)。
これが横向きになっていました。
下半身が重く倒れなかったことが幸いでした。

テコだけで動いたのは、さすがプロの技です。




モルタルで固定。


これは後ろ向きに倒れていたものを人力で途中まで引き上げ、後ろに杭を打って支えていました。


これは横向きになり、奇跡的にバランスを保って立っていたもの。


これが何故倒れないのか不思議でした。
よくよく見ると、鉄の心棒が入っていました。


古碑に心棒が入っているのは珍しいと言います。


無理に真っ直ぐにせず安定する所で固定してもらいました。


これは頭が欠け落ちていたもの。


強力接着剤で固定。


修復が完了。まずは一安心といったところ。

明日は古碑群そのものについて、改めて記したいと思います。