里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

ちょっぺ柿(筆柿)を水墨画で描く

2021年11月02日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙 


ちょっぺ柿(筆柿)を水墨画で描きました。
ちょっぺ柿と言っても何のことか分らないので(筆柿)としました。
ただし、ちょっぺ柿=筆柿ではありません。筆形の柿という意味です。
ちょっぺ柿とは、昔、我が家にあった甘柿の通称です。
それを思い出しつつ描いてみました。
蜂屋柿をほっそりとしたような、先の尖った小型の柿です。
ちょっぺ柿は濃いオレンジ色に熟すと非常に甘い柿でした。
これとよく似た渋柿の、通称「レンギョウ」というのもありました。
「レンギョウ」というのはちょっぺ柿とよく似ていますが、明るいオレンジ色。串に刺して干し柿にします。
「レンギョウ」とはこの辺りの方言で、何のことか不明です。花のレンギョウとは関係ないと思いますが。
ともに50年以上前に全て伐採され姿を消しました。
10年ほど前、偶然、筆柿というのを知り、これに非常に似ていることが分りました。
筆柿は愛知県の柿の名称と言いますが、資料などを見ると酷似しています。
ただ、同じと言うことはないはずです。
何故なら、同一なら当地方では多分渋が抜けないでしょうから。
興味深いのは、愛知県の筆柿は「不完全甘柿」で甘柿の中に渋柿が混じるらしい。
我が家にあったのは、よく似ているもののそれぞれ完全甘柿と完全渋柿です。
我が家には今でも昔からの甘柿4種が残っており、今年は大豊作。
ちょっぺ柿も「レンギョウ」も残っていれば比べられたのにと、少々残念ではあります。