そぞろ神の物につきて―日本列島徒歩の旅の記録

  (2008年 日本海側)
  (2011年 四国八十八ヶ所)
  (2014・15年 太平洋側)

徒歩の旅 第13日 瀬高町  ルノワルユースへ

2009年02月05日 | 2008年日本海側の旅
4月23日(水)曇のち雨 (「丸山キャンプ場」~瀬高町「ルノワルユースホステル」)



4時少し前に起床。天気予報は雨だが、まだ降ってきてはいない。
5時、暗い中を出発。玉名広域農道まで昨日の道を戻る。坂道の途中、両側に林立する「成功の灯篭」がちょっと不気味。右足首をカバーしつつ、時々後ろ向きに歩いたりして痛みをやわらげつつ下り、
5時40分、やや明るくなった頃、農道に合流。そのまま雲が広がりつつある空の下、いくつも起伏のある単調な道を行く。
6時05分、玉名市に別れを告げ、荒尾市に入る。


(荒尾といえば、開聞岳へ向かうべく、4月9日に、JR鹿児島本線普通列車の接続待ちをした駅である。あの時も雨が降っており、肌寒いホームには他に誰も居なかったっけ。一人ベンチに座って、雨に濡れた鹿児島本線が発着するさまを眺めつつ、ずいぶんと遠くまで来てしまったものだと実感させられた。2週間後の今日の荒尾もまた雨である。)

(これは4月9日の写真)

6時、小雨が降りだし、雨具着用。
雲の流れが速く、しばらく降ったりやんだりを繰り返す中、段丘に棚田が続く里山風景を眺めつつ歩く。




7時、本格的に降りだしたので、ザックにもカバーをかける。この後、時として小止みになりつつも、一日中ずっと雨天のため、防水仕様ではない我がデジカメは終始ザックの中。したがって残念ながら写真はなし。
7時40分、萌黄色とでもいうのだろうか、新緑が雨を浴びて実に美しく、鶯も鳴いている。杜牧の、「千里鶯啼緑映紅」(千里鶯啼いて緑紅に映ず)という「江南春」の一句などを口ずさみつつ行く。緑の木々の匂いが心地よく、また同じく緑色といっても、濃い緑から淡い緑、黄色がかった緑など実にさまざまな色合いがある。写真に撮れなかったのが残念だ。
8時、福岡県大牟田市に入る。3県目である。しばらく行くと不明瞭な分岐。バス停にいたおばあさんに尋ね、さらに進む。
9時17分、コンビニにて、牛乳、ピザパン、菓子パンを買い食事。
9時45分、狭くていかにも農道を簡易舗装しただけという道路ヘ入る。車同士が交差しつつ次から次へと通り、歩行もままならず。あげくにバスまでもが進入してくるではないか。東京ならまちがいなく一方通行になっているところだ。何処かへの抜け道になっているのだろうか、無茶苦茶な状態になっている。その後、道が錯綜してきて、進路を失う。なんとか208号線に出たいと思いつつ、勘をはたらかせながら行くも外れを繰り返す。途中にあった店の人にも聞くが、駄目。今度もまたバスを待っていたおばあさんに尋ねる。おばあさんは丁寧に教えてくれたが、目印まではかなり距離がある。さらに再び彷徨って、
10時40分、やっと国道208号線に出て一安心する。昨夜のキャンプ場泊のため幹線道路から外れたわけだが、戻るのにだいぶ苦労した。
11時、西鉄天神大牟田線の倉永駅を通過。西鉄線や鹿児島本線の写真をケータイのデジカメで撮ろうとするが失敗。
11時25分、みやま市に入る。その後は、左右に青い麦畑を見ながら雨の中を北上。鹿児島本線の特急もケータイで写せず。その後、
12時20分~40分、荒仁神社で雨宿りを兼ねて休み、食事。今日は、雨の中を、雨具を着け15キロのザックを背負って、何度も迷い彷徨いつつ歩いたため、ザックからデジカメを出す意欲も失われてしまった、ということか。
13時40分、ガソリンスタンドで「ルノワルユースホステル」の場所を確認し、予約電話では素泊りだったため、途中で食料調達。食パンと菓子パン3個。
14時、「ルノワルユースホステル」に着くも、鍵が開いておらず、ガタガタやったり、電話すべくケータイで番号を調べたりしていると、中からおばあさんが開けてくれる。しかし「今、係がいないから」云々で、土間にて待たされる。民間のユースとはこういうものかと、熊本県青年会館に併設されていた「ユースピア熊本」との差に驚きながらも、くたびれてすのこに座り込み、居眠りをしてしまう。(実際には、ユース規則をよく読んでいなかったためのこちらの誤解によるもの。ユースのチェックインは16時だったから、時間前にガタガタやった当方が間違い。)
15時、ユースの「係」といわれた奥さんが戻ってきて部屋に通される。二階の畳敷きの一部屋で、古典的なユースのつくりの感じ(指宿の「圭屋ユースホステル」に似ている)。


但し、夕食(素泊まりのつもりでいたが、食事の用意ができるというので急遽方針変更して頼むことにした)は、てんぷら、筍の煮付け、鯖の塩焼き、豆腐、スープ、といずれもうまかった。部屋の隅に雨にぬれたザック、雨具、等々を干させてもらう。宿泊者は一人だけなので、風呂のあと、手足を伸ばしゆっくり畳の上で寝ることができた。

経費  4,665円    累計  52,331円
歩数  44,293歩   累計  554,923歩
距離  30km      累計  358km

* 経費は、その日に財布から出して支払った金額の合計。以前にも書きましたが、ユースホステルは当日支払い、国民宿舎などは翌日支払いでした。
* 歩数は、携帯電話に付属していたもので計りました。但し、コンビニやスーパーなどでの買い物の際も歩数に入ってしまっています。
* 距離は、おおむね『ツーリングマップル』をもとに合計した概数(小数点以下は、四捨五入)を示しています。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。