ねこに ねこじゃらし

ねこのそらの話を中心に、ぽつぽつゆっくり更新しています。

猫にはなれない

2019年03月30日 | 日記



ご無沙汰しております。
桜が咲いたのに寒さが戻り
ストーブの灯油は底を尽き
風邪や花粉症で体調不良の人が目立つこの頃ですが
いかがお過ごしですか?







おっかあも今年は体調不良続きだったんにゃ~




実はそらが言う通りで、1月の終わりに左目の網膜剥離の手術を受けました。
網膜剥離が自分の人生に関わってくるなんて、これっぽっちも想像していませんでしたから
眼科医に「ですから、すぐに手術を受けないと」と言われても
「それって~ ボクサーとか激しいスポーツをする人がなるヤツですよね?」などと間抜けなことを口走り
失笑気味に「まぁ 加齢も原因になりますから」と言われる始末。






恥ずかしいわよにゃ

恥ずかしいにゃ


診断から4日後、紹介された日帰り手術の出来る眼科で緊急手術を受けました。
手術そのものは痛みも恐怖も感じずに済んだのですが、モンダイはそのあと。
「しばらくは、眼球そのものを真下に向けて生活してもらわねばなりません。
ご飯ももちろん、椅子に座ったら床に置いて食べるような姿勢ですよ。」
それを聞いて、慌ててネットで探した整体にあるようなマットを買いました。
顔を入れる穴の開いた斜め体勢の取れるアレです。





こんなふうに顔を上げてしゃんとしてはいけないうえ
「中年以降の方は、もれなく白内障の手術も受けることになります」というありがたいおまけまでつくのです。
というのも、剥がれた網膜を眼球に入れたガスで持ち上げるためにうつ伏せにならなくてはいけないのですが
そのガスで水晶体が濁り白内障が進むらしく、初めの手術で水晶体を取られた左目は
ピントが合わず視界がぼよ~っとして、いっそ閉じていた方が楽な状態でした。




こりゃ参ったにゃ~ん






寝てるしかないにゃ~







そうね、それがいいわ
もう猫のように寝ていましょう
好きな音楽でもかけて ずっとずっと momoとそらと寝ていましょう
それはなんて極楽~

というわけで




寝ることにしました
このコたちの横で







1日







2日






3日











ご飯を上げて






なでなでして





もう何日寝ていたでしょう











写真を撮って





来る日も来る日も
昼間から寝ていたのです






普段 夜はmomoがわたしの布団の足元に乗って寝ているのですが
うつ伏せで寝ているところに乗られては 腰が砕けそうですから
リビングに毛布を敷き 下に湯たんぽを置いて
わたしの部屋の襖にはストッパーをしました





夜中に階段を上がってくる足音がして
がりがりっと 襖を開けようとする音
開かなくて切なく鳴いて
それでも開かずに ア^ア と小さく鳴いて階段を下りていく音

一番寒い時期に ごめんね
わたしも一人の布団で泣きそうになった夜が続き

昼間はまた猫たちの寝る横で
ごろごろとしてみるのですが・・
からだが固まってきてツライ
家にいるのに何もしない後ろめたさが常に纏わりついて
のんびり寝てなどいられない気持ちになるのですが
目が使えないことになれない身では 何もすることがないのです








普段忙しい時は 日がな一日寝ていられるなんて 猫はお気楽だなぁ
来世は猫がいいや なんて宣っておったのですが
いやいやいや~、猫でいることをあれほど自然にやってのけるなんて
前世で相当徳を積んだに違いない
momoもそらも そんな高みにいるのか~
そんな風に見る目が変わった うつ伏せ修行の日々でした。


そもそも眼科に行ったきっかけは 車を買い替えたので
いつも疲れ気味の目をすっきりさせたいなぁと思ったことと
脳外科で闘病中の叔母が、最初は目の不調を訴えていたことを思い出し
ちょっと行ってみるか、と本当に気軽な気持ちだったのです。

それがまさかの診断であたふたしている最中、
手術の前日にその叔母が亡くなりました。
一週間後、医者からは「無理ですね」と言われましたが
生まれた時から可愛がってくれた叔母に最後のお別れをしたくて
告別式だけ参列しました。
時を同じくして要介護2から5へ飛び級した母には、父が知らせないと決め、
今も妹が亡くなったことを知りません。


弱り目に祟り目、を地で行ったわたしは
珍しく熱まで出して寝込みましたが
ようやく抜け出して振り返ってみると
叔母が最後にわたしに「おしえて」くれたから
失明することもなく、またこうしてブログを書いていられるのだと思っている次第なのです。

おばちゃん なんて呼んだことないね。
じゅんちゃん 今までありがとう。
さようなら。