水瓶

ファンタジーや日々のこと

水上・月夜野びーどろパーク

2015-10-18 15:17:12 | 
セイロン 型吹きオパールグラス ルネ・ラリック 1924


特にガラスに詳しくなくても耳にしたことはあるラリックとガレ。セイロンは作品名?
オパールグラスというのはこのほんのりした色づき具合からついた名称でしょうか。
8月に旅行した群馬水上、月夜野びーどろパークの記事です。

観光地にガラス美術館多けれど、ここのはほんとの本格的!
工場に体験室、展示室、売り場、レストランなど、かなり広い面積で見応えもあり、半日ぐらいつぶせそうな感じでした。


何がすごいって、最寄りバス停がすでにガラスで出来ているという力の入れよう。
上越線後閑駅からタクシー5分、新幹線上毛高原駅からバスで15分くらいだったかな?
タクシーでもそんなに料金かからないと思います。


敷地内の手すりにも一つ一つガラスの動物たちが陣取っています。


こんなのも。カニカニ。


ガラスを作っている工場の中も見学できます。広くて暑くて働いている人も沢山・・!


ガラスを吹いている様子。柵で仕切られた通路側から見学できるようになっています。


作業する人たち。


ガラスの溶解炉。いわゆるるつぼといわれるものです。燃料ブタンガス、最高1450℃、溶解量3トン。
これはルツボ式窯といって、たくさんの色のガラスを同時に作れるそうです。

色ガラスはそれぞれの色ごとに調合された原料を溶かして作るそうで、たとえば赤は金と銅とセレンとカドミウム、
青はコバルトと銅、黄色は銀とニッケル、クロムとカドミウムなどだそうです。
ひょっとして花火と同じ?と思って調べたら、使う材料は全然違うようです。


なんか大きな煙突、、じゃないな……なんだろう???


        

以下、グラスアート美術館の写真です。近代のガラスの流行や、世界のガラスの歴史がわかるように展示されています。


このタイプの花瓶、うちにもありました。白菜に似てるなと思ってましたが、、、
こんな感じで、ガラスの花瓶一つとっても流行ってあるものなんですね。


これはもう少し新しい感じの流行でしょうか。


札を撮り忘れてしまったのですが、外国で出土したトンボ玉のレプリカじゃなかったかと思います。サイケな色柄ですね。

ガラスの発祥はメソポタミアで、かなり古い時代のようです。トンボ玉とはガラス製のビーズのことで、
紀元前15世紀以前の北メソポタミアの遺跡からかなりの量が発見されているそうです。


ローマングラス。左:手付き水差し 1~3世紀  右:手付き瓶 6世紀頃

(以下説明板にあったものを要約)
ローマ時代紀元前1世紀から紀元5世紀頃までに作られたガラスをローマングラスといいます。
鉄の竿で息を吹き込んで作る方法が発明され、古代の型による制作よりも、
一挙に沢山のガラスが製造できるようになり、庶民の日常品にまで普及しました。
ローマ帝国以外へも、シルクロードを東へ、フェニキア人の航海術によって西へと、世界中へ広がっていきました。
表面が玉虫色に変色しているのは銀化現象で、土中に数百年以上埋まっていたことで起きる現象なんだそうです。へえ~。


正倉院に収蔵されているガラス器のレプリカ。これもシルクロードを通じてはるばる日本まで旅して来たんでしょうね。
正倉院のガラス器は、当時からここにしまわれていたため、保存状態が大変いいそうです。物持ちがいいね!


中国は清の時代に作られたガラスを乾隆ガラスというそうです。
鼻煙壷とあるのは、今でいうアロマポットみたいなものかしら。最近ネックレスになっているものも見かけます。


4世紀頃、ケルン近郊で発見された色模様の杯のレプリカ。シンプル&キュートでカジュアル?


14世紀頃ヨーロッパのゴブレットのレプリカ。純金などが使われている大変豪華なもの。


アメリカのディル・チフーリという人の作品のようです。


アメリカはティファニー工房のガラス。アール・ヌーヴォー期の代表的ガラス工房だそうです。


菖蒲文大花瓶。酸によるカメオ技法。エミール・ガレ。


はまなす文鶴首花瓶。イングリッシュカメオ。


ガレかなあ。


ガレちゃうか。


ロスコフ。型吹きオパールグラス。ルネ・ラリック。
実はこの手のつぶつぶ模様をよくよく見ると鳥肌たつタイプですが、面白い意匠だったので。


この珍妙な両手鍋のようなガラスはピカソデザインによるもの。さすがピカソ、面白いなあ。



美術館を見た後にソフトクリームを食べたり、自宅用に買ったお手ごろなガラス皿を宅急便で送る手配などして、
2時間ぐらいいたかな。。絵付け体験とかも興味あったのですが、新幹線の時間もあったのでこの辺で、と。
工場は熱気で暑かったけれど、ガラスは夏に、目に涼しくていいですね。

旅行からずいぶん間を置いてしまって、このまま書かずに終わっちゃうか~と思っていた記事の続きが、
ちゃんと書き終えられてよかったです。なんかやり残した宿題みたいで気にかかっていました。
これで夏に旅行した群馬水上の記事はおしまいです。ああほっとした。。。

さあて、次の旅行はどこにしよう?あんまりあちこちで噴煙上がらないといいなあ。


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