鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

俄か撮影会

2017年07月31日 00時00分01秒 | 紹介

 ブログでご紹介しているアブラゼミの脱皮を題材に我が家で俄か撮影会を始めた。昆虫の生態はわかっているようで実際に自分の目を通してみないことには、何もわからない。観察とは、ファーブルの昆虫記の記述の通りで、例えば、夜間の暗い場所で脱皮する位置をどのようにして決めるのか、脱皮がどこから始まり、どのようにして殻から抜け出すのか、殻につかまっていてなぜ殻が落ちないのか、脱皮にかかる時間は、羽がどのようにして伸びるのか等々身近にその題材があるのは望ましいことであるが、とにかく、題材探しもジーとしていても相手から声がかからない。

 

 生態について詳しい記述を見つけるのも難しい。インターネットで検索できればそれでも良いが、どの場所に、いつ頃どのような昆虫が来るのかは、いつも観察対象を探す強い意志がないと遭遇することもできない。犬も歩けば、棒にあたるとの例えの通り、自宅の庭にも思わぬ昆虫に出会うことがある。因みにアブラゼミについては、ちょうど今頃から夕方、地中から樹木の枝に這い上がる。それも、頑丈と見える殻に包まれてである。ちょうど戦車が坂を登るようである。

 

 先客がいれば、太い腕で撥ねのけることもする。生存競争の厳しさを見ることができる。撮影は夜間照明の準備をし、蚊の襲撃をかわすための準備が欠かせない。今回は、天候が急変し、雨が激しくなってきたため、掴まった葉裏を残し、枝を折って自宅で観察することにした。すでに日が落ち、あたりは真っ暗であった。

 

 机の上に花瓶を準備し、それに挿して脱皮した後の高さを保って、レフ板を敷き、バックは移動できる小型の黒板を据え付けた。撮影準備は完了した。その状態で約1時間を要した。脱皮が開始すると脱皮が完了するのに約1時間かかる。その間秒刻みで変化する被写体をカメラに収めるのである。撮影はストロボなしのほうが被写体を驚かせないためにも必要である。あまり暗くし過ぎてもカメラのシャッターは下りないため、ぶれない程度の限界を探し、撮影条件をカメラにセットする。蝉の動きはゆっくりなので、シャッター速度を1/100秒以下で十分である。ISO感度は撮影距離が近いのであまり気にしないでもよいが、800~2000の範囲でよいと思う。今回は標準レンズを使った。

 

 身近にある自然に触れるのは、ある程度の準備はいるが、大切なのは重複するが、撮影するという観察力、写真に残すという強い意志が大切であると思った。