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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

病院システムその2

2017年07月07日 00時00分01秒 | 紹介

 大学病院に入院したことで、日頃感じなかったことが、見えてくる。今回、システム化された病院の一端を垣間見ることができた。普段は、居住地域の個人病院で治療が行われ、診療科以外の科に症状が及ぶときに、紹介状が出され、大きな病院へ行くことを勧められる。地域ごとにある総合病院や、大学病院等が設置されている。そこでは初診者と同様に、問診や、既往症などの個人にまつわる病歴等が調査される。診療科については予め紹介状によるが、多岐疾患がある場合には再検査が行われて特定科が決定される。病院間の情報共有化は進んでいたとしても、検査結果に左右されるため、再検査や精密検査は欠かせない。

 

 現在ではどの診療科にかかっても、共通する情報によって、病院の業務に携わる者はどこでもパソコンを介して患者の情報を知ることが可能となっている。その意味では、最初の情報入力が必要であり、最初にかかわった医師は、パソコンへのデータ入力に専念せざるを得ない状況が発生する。患者の顔を見ないで、パソコンに入力する姿はちょっと違和感を覚える。医師像という先入観があり、聴診器や血圧測定を医師がまず行うことに慣れているせいか、目を合わせないでのキーボード入力に夢中な姿は、高齢者にはなじまないかもしれない。

 

 しかしこの初期に行うパソコン入力は、即座に医療に従事する医師や看護師に対し、入力データとして、医療の根幹となる情報を共有する大切な仕事なのである。つまり、アクセスが可能な医療従事者に、判断材料を与え、無駄や無理のない最適医療環境を構築し、適切な行動を与えるツールなのである。おそらく、患者の個人情報だけではなく、高度な医療技術情報、措置事例、処方する薬剤、人材配置、病室の管理、等のあらゆる管理を含めたアプリケーションが裏で動いているのであろう。まさに巨大な組織を円滑に稼働するためのシステムであろう。

 

 医療現場は、人の生死に直接関係する現場であり、場合によっては過酷な条件の下での判断が求められている職場といってもよい。整然となおかつ、粛々と行われている日常の医療従事者のすべてを見ることはできなかったが、多くの点でシステマティックに動いている場面に遭遇した。しかしながら、患者の誤認、手術や医療ミス、院内感染、投薬による副作用等不安を掻き立てる材料も散見されている。医療現場でも性善説では語れない面もあることも事実であろう。高度な先端医療、人工知能が活躍してきているが、多くの作業は人の手によって行われている。そこではレアケースとしての医療事故も皆無ではない。その意味ではリスク管理も力を入れる部分であろう。