ブログ「かわやん」

森羅万象気の向くままに。

人間の心の奥底がわかる会話

2006年05月14日 23時02分01秒 | Weblog
電車で隣のサラーリーマンの会話から。
20才ほど年下と思われる男性に対して50才前後の中年男性がやたらに敬語を連発した会話をしていた。実に奇妙だ。

というのはその20才ほど年下の男性が「そうなんだよな」「まともに対応できないよ」と、実に横柄なのである。

古い人間かもしれないが、人間の力でどうしようもない(変えることができない)領域ではそれに従うしかないと硬く信じている。その1つが、この世に自分より早く現われた人に対する敬意は基本的に守るべきだと思う(先輩の言葉に忠誠を誓い、反対意見を述べないという意味ではない)。

それが20才も年下の人間がえらそうな口を聞いている姿は不自然だ。

私にはよくわからないコンピューターの話で、若い方が知識が豊富なようだ。そのことが逆転した会話になったのかわからないが、

「どうなんです。その方針は」
「忙しいから、ほおっておるよ。まともに対応できなからね」
「そうですか」

ざっとこん調子である。年下の人間に敬語を使い、相手はぞんざいではないが、言葉での支配をにおわせた会話の運びに、私もこれまで何度もお付き合いしてきたから、その50台の中年男性の気持ちは痛いほどよくわかる。

私の場合、若造への敬語を使わねばならない関係で、その距離は埋まることはいまだない。しかしそれはそれでいい。その人とはそう会うわけではないから。当のサラリーマンは辛かろう。心の中で「何ぬかしてるのか」と唾を吐いているに違いない。大人だから平穏を装っているのだから頭が下がる。
コメント
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