6月の新聞書評に紹介され本コーナーではまだ紹介されていない李承雨の小説『植物たちの私生活』(藤原書店、2940円)について書く。
前作の『生の裏面』(藤原書店)の刊行では、出版の記念して訪日した。東京の行事をあと、作家のインタビューの同行で京都新聞まで行った。この時の記事は京都新聞の文化欄に掲載されたが、東京での新聞記者のインタビューよりの濃密であったと翻訳者の金順姫さんは語ったほどだった。
韓国の作家の中でヨーロッパで、とりわけフランスで最も知られた人だという。その人気はどこにあるのか。キリスト教神学を学んだ作家は、宗教的という神という中心軸から物事を考えているから、3次元的事実、空間配置に縛られない。人間関係が作家独自の視点で描く。今回の『植物たちの私生活』でも男女の出会いが通俗性をもっているから、最初は通俗小説かと思いきや、以降の展開が見事だ。時間のずれは、作品の大きな仕掛けである。静謐さが作品のモチーフか。根源的な神話的世界に読者を誘う。
前作の『生の裏面』(藤原書店)の刊行では、出版の記念して訪日した。東京の行事をあと、作家のインタビューの同行で京都新聞まで行った。この時の記事は京都新聞の文化欄に掲載されたが、東京での新聞記者のインタビューよりの濃密であったと翻訳者の金順姫さんは語ったほどだった。
韓国の作家の中でヨーロッパで、とりわけフランスで最も知られた人だという。その人気はどこにあるのか。キリスト教神学を学んだ作家は、宗教的という神という中心軸から物事を考えているから、3次元的事実、空間配置に縛られない。人間関係が作家独自の視点で描く。今回の『植物たちの私生活』でも男女の出会いが通俗性をもっているから、最初は通俗小説かと思いきや、以降の展開が見事だ。時間のずれは、作品の大きな仕掛けである。静謐さが作品のモチーフか。根源的な神話的世界に読者を誘う。