ブログ「かわやん」

森羅万象気の向くままに。

普段の夏とはどこか違っている

2009年08月29日 15時40分18秒 | Weblog
自然界の異常は動物の反応にすぐあらわれる。地震の前には地中の異常を感じ取るのか、様々な動物が移動反応を示すことがよく指摘される。

 私が住む団地ではマムシ出没のニュースが相次いでいる。これまで25年住んだ団地だが、こうしたことは経験していない。先だっても、体長80センチほどのマムシを見かけた。家を出て仕事に出かけようと角を回ろうとした時だ。ポーンと足元で何かが飛んだかと思ったら、暗渠でじっとしていた。「アオダイショウではないのか」とよくよく見ると、たしかにマムシであった。

 団地の子ども達も同じ号棟の草むらで見かけたというから、私の錯覚ではなかった。しかし、なぜマムシが人家がある団地に顔を出すようになったのか。何か異変が起きているのかと少し気になった。子ども達が草薮で遊ぶときには十分注意しないといけない。

 団地の自治会では即座に「マムシに注意!」の注意書きが出された。これくらの対策しかない。ほかの方法といえば駆除だが、どうしてやるのかわからない。根本的な出没の異変はわからない。普段の夏とはどこか違っている。
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編集局からの手紙 2項対立が小選挙制度の特徴―今回も

2009年08月25日 00時13分19秒 | Weblog
政党のマニフェストは選挙管理委員会の旗があるところでは無作為に配布できる。大阪の繁華街での配布の光景を見た。

ある政党は差し出されたマニフェストを通行人の反応はいい。かなりの確率で受け取る。受け取らず通り過ぎた人の中には、戻って来てまでもらうから驚く。ところがある政党ではそうではなかった。なかなか受け取らないのである。

ボランテアと思われる候補者応援者はマニフェストを渡そうとするが、通行人で受け取る人はまれ。かといってマニフェストの内容がおかしいとは思わない。

今回の総選挙は「政権選択」とメディアが伝えるように、単純化したフレーズが力をもっている。一定の流れがコトバ政治により突き進む。前回選挙と同様の構造に現代政治の深層構造を垣間見た。
麻生さんが「政権選択ではない。政策選択だ」と強調しても、メディアは「政権選択が最大の争点」と規定する。「政権選択」は民主党の「政権交代」とそう変わらない。ほかの党のキャッチフレーズなど聞こえてこない。

有権者はマニフェストがすべて実現するなどみていない。そういう意味ではコトバ不信が背後にあるが、しかしそれでも「政権選択」には敏感に反応する。コトバは垂直に落ちるのである。

小選挙区選挙は「これか、あれか」「イエスか、ノーか」など2項対立の構図が支配する。だから垂直に落ちるコトバと近い政党が圧倒的に有利なのだ。結果は劇的に変わるのだ。変わってほしいと思わないものまで変わる。いまの選挙で予想しなかったものまであるかもしれない。

憲法問題がそうだ。いまの論争では浮上しない。しかし国民投票法問題など用意されている。そういうもの全てを考えて投票する配慮は、コトバ政治支配では
鮮明化するはずない。投票まであと6日である。

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コラム「風」金大中元大統領と死刑判決

2009年08月22日 09時06分02秒 | Weblog
金大中元大統領の国葬が23日営まれる。日本からも関係者が参列する。それも筆者の知人が何人もいることは、それだけ日本との関係が深い大統領であったことを意味する。

病状が思わしくないことは巷間伝えられていた。しかしこれまで幾度も危機を乗り越えた方であっただけに「大丈夫に違いない」と念じる人も多かった。しかし8月に入り、現、元大統領の見舞いだ相次ぎ、その報に接するたびに、これは尋常でないと感じていた。

南北関係、IMF危機の経済克服、日本の大衆文化の公開など数々の成果を残された。その中でメディアで語られていないものに、死刑制度を中断したことがある。韓国は金大中政権以降、12年間、死刑が執行されていない。

金大中元大統領は80年の光州事件の「首謀者」として死刑判決を受けた。このでっち上げられた判決を経験したことから、大統領就任後、死刑執行のあやまりを繰り返してはならないと、死刑執行を認めることはなかった。アムネスティーは死刑廃止の国の一つとして韓国を加えた。2年前のことだ。

しかし厳密に言うと、死刑判決が出されない国ではない。執行されないのだ。法務当局と青瓦台(大統領府)が執行をめぐり対立することもあったが、青瓦台はガンとして認めなかった。盧武鉉(ノムヒョン)前大統領の時代である。ただ国会で死刑判決を刑罰として加えない法改正もできたが、国民の政府、参与政府(金大中、盧武鉉政権の別名)の10年間ではそこまではなお踏み切らなかった。

波乱万丈の人生に幕が下ろされえたいま、最大の念願であった南北統一が少しでも実現する日が早いことを願わずにはおれない。突出した政治家は大統領選4回で勝利をとうとうつかんだ。敗北から学んだ偉大な実践者だった。


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金大中元大統領死去

2009年08月18日 16時56分40秒 | Weblog
金大中元大統領死去

 韓国の民主化に奉げた元大統領金大中さんが18日午後1時43分亡くなった。享年85.これまで体調面で何度も危険な状態を体験してきたが、不死鳥のように回復をみせた方であっただけに、今回、重篤な病状が伝えられていたものの、「きっと回復される」と念じていた人もお多かった。8月に入り、現、元職大統領が見舞う慌しさ尋常ではない気がしたが、まさかの悲報に驚くばかりだ。韓国では同じく民主化に全力をかけた盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領を亡くしたばかり。そのダブルショックははかり知れない。
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デジタル時代の陥穽

2009年08月17日 21時49分31秒 | Weblog
 約束のインタビューで出向いたら、相手はお休み。どうなっているのか。ファックス連絡など直接会話せずにやるとこういうことにもなる。暑い日中、急いだが、完全な空振り。

11時の約束なので、電車を乗り継ぎJRでかけつけた。駅に降り立ったはいいが、道に不案内。よくわからないのでタクシーで。十分、間に合った。受付で話すと、2階に通されたが、妙なことを尋ねられた。「ファックスお持ちですか」。本当に妙だ。

 すると責任者のような方が出てきて「きょうは休んでいます」。「え-」と絶句。

 私の電話番号も教えたのにどうなっているのかと思ったが……。ダメならダメと連絡いただきたかったが、もう来てしまっている。

 これ以上押し問答をしても仕方がない。再度出直すことに。

 メールやファックスという対面でのコミュニケーションでない通信手段は実に恐ろしいポカがある。やはり電話などでこちらが確認しないとダメだ。デジタル時代の陥穽(かんせい)というところか。帰りはトボトボと歩いて駅まで。とりわけ暑い日だった。
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日曜新聞読書欄簡単レビュー

2009年08月16日 22時01分51秒 | Weblog
日曜日恒例の読書欄簡単レビューは、本日は朝日、読売が夏休みの読書特集。江戸時代の文化、思想を考える本がこのごろよく出版されている。その中で注目作が『江戸演劇史』上下(講談社、各2940円)ー毎日ーだ。評者が三浦雅士氏。概略をまとめたような書評が前半続き不満を感じたがが、渡辺のこの書の迫力は十分伝わった。上下ともで1000ページをこえる大作で、三浦は書評終盤で「不易」なる中心概念にどり着いた。流石だ。つまり不易流行の真理が渡辺のこの本にあるという。江戸演劇史をたどる道は、歴史意識が求められるとも読めるし、演劇史を貫いているものは「生きる人間の官能の歓びと哀しみにほかならない」と三浦は書く。生々しく江戸時代を描いた本書は、演劇と人間の根源が何かを描いた本ともいえる。

劇場型世界が普通となった現代。ややもすれば忘れがちなのは、根源でうごめく人間の官能という裸形の存在である。裸形なるものを覆い隠すのが現代文明だからだ。根源的なものを見つめる視点は歴史をたずねることにより手掛かりがえられる。この書はその導き手となるであろうと予兆させる大著だ。 

 青木保さんが毎日で「この人・この3冊」で土居健郎の三冊をあげている。無論、トップは『「甘え」の構造』だ。青木の紹介文で知ったことだが、土居は篤実なキリスト者であった。甘えることを排斥した本ではない。土居は普遍的な感情でもある「甘え」について、より良き生を求めた中で「甘え」という精神の一領域にたどり着いたといえる。患者との格闘の中で発見した日本文化論と巷間名高いが、より良き生と「甘え」、そして信仰。『甘えの構造』で語られるのは日本人の生き方ななのだ。

 夏休み用の読書の奨めでは、読売は大人向けとも思える本を紹介していた。といっても、子どもと大人を分けるのはおかしいわけで、その点。読売の特集の編集方針に賛同する。村上春樹の『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』を読売論説副委員長があげたかと思えば、書評欄の常連橋本五郎さんは山本周五郎の『小説 日本人婦道記』を紹介する。いずれも文庫本だから手に取り安い。両書とも新潮文庫で読める。前書では話題の『1Q84』を読んだ評者が、傑作は『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』をとも言っているようにも読める。本ネットの今西富幸氏から筆者に奨められた作品。2つの物語が見事に解け合うことに茫然としたという評者。夏休みにチャレンジする子どもたちもいるに違いない。

 後者は読後感を書いている。作品「松の花」に幾度となく涙したとある。柱を支える土台のように陰で支える人たちを描く作品だ。橋本さんは「篤厚」「篤敬」「篤考」の文字が浮かぶと書く。それはそれでいいが、「篤敬」が内向きであることに少し不安を感じる。橋本さんがこの本を選んだ理由は明快だ。東大の木村凌二さんが史実と創作が織り成す物語の傑作として谷崎潤一郎の『少将滋幹(しげもと)の母』(中公文庫、724円)をあげている。視点の雄大さにも出会った特集でもある。
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コラム「風」酒井法子容疑者と韓国ドラマ「ホジュン」の恋人役女優

2009年08月08日 17時51分47秒 | Weblog
清純派女優が覚せい剤所持で指名手配された。イメージとの落差に世間は驚いている。これと同じような事件が韓国でもあり、人気絶頂にあった女優はその後映画にもテレビにも見かけなくなった。
 
 韓国のドラマ・ホジュンという作品だ。5年前のことだ。ホジュンは朝鮮王朝中期に活躍した医者である。『東医宝鑑』という医学書を書き上げた。漢方薬の本家本元の中国にも、中国、朝鮮の文化を享受した日本にも翻訳され、さらにいまも韓国では本屋さんに並ぶというからすごい。

 ホジュンをめぐるドラマは視聴率50パーセントをこえた。ホジュンの恋人役がその失脚した女優だった。清廉な顔立ちはドラマの人気とともに知られるようになり、彼女は一躍スターとして脚光を浴びた。

その彼女が覚醒剤を使用していたというのだ。人々はそのギャップに驚いた。今回の酒井法子容疑者と同じような構図である。ただ違う点は、今回は中国、台湾でも人気女優だという点だ。東アジアでの清純イメージを体現していたといえる。

 清純とか清楚とか、癒し系とかは、メディアだけが勝手に作るものではない。人々の願望が生みだすものだ。ただそのイメージに作り上げられた当人は、絶えず清楚さを装わねばならない。癒し系の振る舞いをしなくてはならない。それは当人でないとわからない苦痛だろう。

そのことと覚せい剤所持とは結びつくものではないが、何か心のスキがあり「白い粉」に手を出したのか。ホジュンの恋人役だった彼女は、一市民としていま懸命に生きていると聞く。今回の事件がもし本当なら、一市民として、今後、凛とした姿勢で世に立ち向かい立派に生活していくことで、若い時の一時の過ちを見事克服していくことしかない
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 対話で進む危機打開ークリントン元大統領の電撃訪朝

2009年08月07日 20時03分00秒 | Weblog
クリントン元大統領の朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の電撃訪問は、朝鮮側が大きな利を得たと思う。実に外交上手な国だ。

 「核保有国」としてアメリカとの二国間協議の場を勝ち取ることが朝鮮のかねてからの戦略であり、その機会をうかがっていた。それが実現したのだから朝鮮側が笑って見送りをしたという報道を読むと(『中日新聞』8月7日朝刊)、朝鮮側の勝利を祝う大々的報道もうなずける。

 朝鮮側メディアの大々的な報道できわめつけは、「アメリカ側が謝罪した」というものだ。もちろんアメリカ側は否定する。そして「核問題など協議しなかった」とクリントン氏は帰国が語っていたが、7日になるとニュアンスが違う発言をするようになってきている。

 朝鮮は発言の一部始終を知っている。そこで優位に立っている。一方は一旦否定しながら、7日になり「国家にかかわることだから言えない」とまで発言を修正するようになっている。どうオバマ政権が朝鮮の核廃絶までもっていけるのか。

 ここでいみじくも露呈したのは、朝鮮への制裁決議の効果のなさだ。国連決議により日本も朝鮮への制裁をさらに課した。核拡散をどう防ぐのかの一点で制裁は動くが、肝心のアメリカが実質的な二国間協議に応じたのは、一番大事なものを朝鮮が確保したことになる。つまり朝米協議が進展すれば、制裁も取り払われるという事実だ。その片鱗が今回出た。

対話がどう進むのか。朝米で。それでは日本はどうなのか。まるで米追従ではなにのか。官房長官は国交正常化まで進めばいいと、なんと他人事のように語っていたが、そのため日本は何をしているのか。アメリカ頼みではいきまい。

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