あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

いよいよ押し詰まってここへきて安倍蚤糞糞ズマリ 歳末店じまいシネマ大特集15本立てずら

2018-12-30 13:13:58 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1920~1934


1)ルキーノ・ヴィスコンティ監督の「郵便配達は二度ベルを鳴らす」
4度映画化されいるがこれは1942年の2度目のもの。因果応報を地でゆくが、ヒロインのクララ・カイマイはなかなかよろしい。
そして映画のどこでも郵便配達はベルを鳴らさない。

2)ヴィスコンティ監督の「ベニスに死す」
冒頭から流れるマーラーの交響曲第5番のアダージェエットが、美貌の少年に殉じてベニスに死んだ作曲家の悲劇を見事に象徴しているようだ。
ラストで夕焼けの海辺に佇むビヨルン・アンデルセンを、末期の眼で収めながら死んでいくダーク・ボガードほど、しあわせな男はおるまい。

3)アントニオーニ監督の「欲望」
原題は「欲望」ではなく「拡大」。
それまでは加納典明みたいなジコチュウワンマンカメラマン行状記だった映画が、ちょうど半分過ぎたあたりでミステリーになる。
偶然撮影した写真を次々にブロウアップするなかで、秘められた殺人事件の謎が浮かんでくるところはスリリング。

4)ミケランジェロ・アントニオーニ監督の「大陽はひとりぼっち」
鬼才アントニオーニが、愛人モニカ・ヴィッティを、いかに謎めいて美しく撮るか!ということだけを考えて作り上げた、謎めいて美しい映画である。

5)デヴィット・リンチ監督の「ロスト・ハイウェイ」
無実の罪を着せられた死刑囚がある日突然あ隗赤の他人とすり変わってしまう。
1人の男と1人の女が、2人の男と2人の女に拡大転移されて性交と殺人が繰り返されているのか。
と考え込んでも無意味な、いつものリンチ一流のオカルト映画ずら。
しかしおらっち、ファマウ・ファタール役のパトリシア・アークエットなんかには、全くそそられないな。

6)デヴィット・リンチ監督の「ブルーベルベット」
カイル・マクラクランのあやしの目と、異常なまでの好奇心に誘われて、観客はデニス・ホッパーとイザベラ・ロッセリーニの変態的ファックを盗み見するという特権にあずかる。いやあ眼福、眼福!

7)デヴィット・リンチ監督の「イレイザーヘッド」
全編にわたって不気味でシュールだが、2人の間に出来た化け者のような赤ん坊が相当無気味なり。
こういう子供ができたら、私たちは愛せるのか?
思い余った主人公は、それを殺してしまったがゆえに、地獄に堕ちたともいえよう。
「2001年宇宙の旅」の影響も感じられる、記念碑的な前衛映画である。

8)デヴィット・リンチ監督の「ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間」
テレビの長編ドラマの前日譚を映画化。
いっけん清純そうなローラちゃんは、クスリとセックスに溺れる、とんでも女高生だった。そんな我らがヒロインを殺したのは、いったい誰か?
そりゃあデヴィット・リンチに決まっとるがな。

9)ゴダールの「男性・女性」
60年代中葉のパリと若者たち、そしてベトナム闘争に少し揺れる世界。
つまリ「コカコーラとマルクスの子供たち」の物語だが、ゴダールしてはおとなしい。元気な頃のレオの、煙草の銜え方がいいね。
シャンタル・ゴヤの母はカンボジア人で、彼女の歌は下手うまだが、可愛い。

10)ゴダールの「彼女について私が知っている二、三の事柄」
映画の中のただのセリフなのに、「なぜかここには人間の真実があって、本当の会話がなされている」と感じるような映画は、ある時期のゴダールしか作れなかったと思うのです。

11)エリック・ロメール監督の「木と市長と文化会館」
教師が小学生に、「条件法の従属副詞節」について説明する所から始まり、登場人物がシャンソンを歌うところで終わる、ロメールらしいおしゃれな映画ずら。
結局文化会館はお流れになるが、それは、どうでもいいのら。

12)エリック・ロメール監督の「緑の光線」
ロメールの映画では、登場人物たちの演技をそれと感じさせない自然さとじつに骨のある対話が大きな特徴だと思う。
本作は私の最愛の監督による愛の感動作だが、なんというてもラストが素晴らしい。ヒロインが、出会った男とこれからどうなっていくのかは、てんで分からないけれど、じつに浪漫的な映画だとみるたびに思う。
この映画では着色していると思ったが、じつは私もむかしLAのベニスで本物の「緑の光線」を見たことがある。

13)ペキンパー監督の「わらの犬」
沈着冷静なインテリゲンチャンの宇宙数学者!ダスティン・ホフマンが、忍耐の末にならず者の暴挙に対して、ついに立ちあがって、妻の助けを得て、なんとかかんとかやっつけてしまうまでの、「眼には眼を、歯には歯を」映画ずら。

14)ナンシー・マイヤーズ監督の「マイ・インターン」
古稀を迎えたデ・ニーロが、新規一転アパレルのヤングレディ社長に仕えて奮闘努力する話。
こんな映画に出るなんて、デニーロってホントに映画が好きなんだなあ。それともお金?

15)ロバート・アルトマン監督の「ザ・プレイヤー」
有名スター続々登場のハリウッド映画界内幕暴露殺人ミステリー事件発生。
アルトマンが、楽しみながら映画を遊んでいる、ことがよくわかる。
グレタ・スカッキって嫌いじゃないけど、伸び悩んでるなあ。

  ネトウヨの祖先を辿ればアラマあらまっチョン彼奴らが嫌う中国朝鮮 蝶人

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