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あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

西暦2022年卯月蝶人映画劇場その2 

2022-04-10 12:57:48 | Weblog

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2820~24

 

1)フランク・キャプラ監督の「風雲のチャイナ」

日本が国連を脱退し、泥沼の日中戦争に突入した1933年の異色作。宣教師の婚約者のヒロインが上海で知り合った中国人将軍と愛しあううちに人世と現実社会の実相に目覚めていく道行きを描く迫真のメロドラマずら。

 

2)アナトール・リトヴァク監督の「将軍たちの夜」 

性癖異常の殺人魔将軍ピーター・オトゥールを情報部のオマー・シャリフが戦中戦後を通じて執拗に追及する1966年のサスペンス映画だが見応えがある。

 

3)トム・グライス監督の「ブレイクアウト」

ズチャールス・ブロンソンが主演、恋女房のジル・アイランドが共演する1975年の出鱈目アクション映画だが、ジルという人はパッと見ると一応美人だがアップになると「どうにも奇妙な造作の女優さんであるなあ。

 

4)エドワード・ドミトリク監督の「アンツィオ大作戦」

1986年の戦争映画で第2次大戦末期のイタリアでにおける連合軍と独軍の戦いを描く。米軍は独軍ががら空きの時に進軍せず、いたずらに時間を空費し、その間に大兵で包囲した独軍から壊滅的な打撃を被った。羹に懲りて膾を吹いた。初めて武器を取って敵を殺したロバート・ミッチャムが「戦争が無くならないのは殺人が楽しいからだ。それが分かる人間でないと戦争はなくせない」は至言。

 

5)ロバート・ロッセン監督の「オール・ザ・キングスメン」

ブロデリク・クロフォードの田舎理想主義政治家が徐々に現実に目覚めて清濁併せ呑む独裁的な知事となり、家族や親友を次々に犠牲にしていく1949年製作の空恐ろしく真実漲る極北の人世映画。そう、「悪が善を作る」のである。

 

   青と黄の二色の国旗を踏み躙りマリウポリに迫る地車の群れ 蝶人