株式投資と邪馬台国女王、卑弥呼

"卑弥呼"と"株"。株は49年,古事記は30余年で、邪馬台国=北四国の独自見解です。

やさしい古事記講座(142) 大国主7(八十神の迫害2)、宇摩説解釈(八上比売とは)

2008-05-30 00:03:48 | 古代史、卑弥呼、神輿太鼓、倭人伝

  八十神の迫害2

 前回の(141)で、八十神の迫害の原文と今の解釈を紹介した。今回は、この表面上の物語に、宇摩説から見ると史実の何が残されているのかを書くことにする。

 今回は少し解説を変える。この八十神の迫害の話にある名詞や言葉の語義なども、これまでの宇摩説の解明で解いたものを加えながら、この場面の史実を求めてみよう。

  八十神の集団とは

 最初の物語のイザナギ・イザナミの解説で、天之御柱の話は舞台であり、高天原が国々に伝えたい事を芝居にしていると解いた。つまり、高天原は国々の連絡に芝居を使った。

 余談で、まだ、未調査、未確認だが、後の、海に飛び込んだ白拍子の話や、「出雲のお国」なども、宇摩説から言えば、古代の高天原に無縁では無いと思う。

 古代の高天原の統治、政策や指導の連絡は、テレビや新聞ラジオと言うわけにもいかない。人が往来し、判り良い芝居にして、全国を巡って、知らせて回った。つまり、この八十神がその継承であると私は思っている。

 若い後継者の候補達は、集まって劇団を作り、高天原の指導の下に、演芸をして国々に知らせる仕事をしていた。そして、一番新入りの大国主は、まだ、見習いとして先輩達の荷物運びをいていたのである。

 これが組織の決まりで、最後尾で袋を背負っていた理由である。この組織は、高天原の政策を芝居で伝えるだけでなく、国固めの旅だから、各地の諸問題などを知って、その問題解決もする事になる。

 その例が、「因幡のシロウサギ」の話である。問題があって、苦しんでいるのを見て、助てる練習ともいえる。八十神の指導は、ばい菌に犯されるのを防いだが、この為に身(肌)を損なう事になった。不完全ということだ。

 最後の大国主は、殺菌は出来ているのを見て、次の処方を教えた。これによって、ウサギは元に戻った。表面上の話では、此れで終わるのだが、史実として解くと、先に話したように、ウサギ族の生活復帰まで、指導したのである。

  ウサギの仕事

 元の予言、祓い、祈願の仕事に戻ったウサギは、早速、初仕事をした。大国主に、「八十神は八上比売を得られない。袋を負っていても、汝命が得る」。と、予言したのある。ただ、以前のように、高天原の予言者ではなくなったと先に紹介した。

 このウサギの予言の話が、ウサギ族の泣く以前の仕事と、大国主によって復帰した姿を残すものである。そして、八上比売を得る予言は達成された事を、続いてある八上比売の言葉から知ることが出来る。

 この予言・祈願によって、宇佐氏は宇佐の地に復活したのである。

  八上比売とは

 古代の「八(や)」は、言うまでも無く、多い事を意味する。八上比売とは一人ではなさそうである。八上比売は、八(や)・カミ(上・神)・比売であり、各地の国神の娘たちであろう

 財産相続は娘が引き継ぎ、旦那は初めに通い婚の形態があったのだろう。各地の主達の娘が承諾すると、その地の所属が決まるのである。だから、各地の主の比売達が、大国主を選んだら、先輩達は面白くない。

 大国主が選ばれる理由のひとつは、刺国大神(近畿地方の大王家)の孫という、血筋も影響したことだろう。ウサギの件で判るように頭も良さそうである。これらの話を聞いて、各地の主の子(八上比売)は、大国主を選ぶのだ。

 同行するその他の兄弟は面白くない、そこで、大国主は兄弟から、敬遠された。(それにしても、異常な兄弟である。理由は後に書いた)。そして、皆で大国主を排除する計画が練られたのである。

 ここに、大国主は兄弟が多いと八十神を大国主と兄弟のように書いているが、以後の話を見れば判るとおり、本当の兄弟とすれば異常であり、少し疑問があろう。この理由も説明する。 

  大国主の兄弟の八十神とは

 この一団は兄弟とある。古代の兄弟は、何度も書いてきたように「誓約(右傾)」で成立し、血縁に無関係である。その後の迫害を見れば明白だろう。「八十神」劇団は約束によって兄弟なのである。

 しかし、約束(誓約)は絶対であり、八十神は大国主への迫害が明確になれば、高天原と縁を結び、出世する道が閉ざされる。だから、複雑な迫害を試みたのである。つまり、細工して事故死を装ったのである。

 その内容は、八十神の作戦にある。大国主が受け止めた「赤猪」がこれを示している。これは次回に詳述しようと思う。

 このように、神話の表面だけを追うと、バラバラの話の寄せ集めなるが、以上のように、古代日本の社会に起こった史実だと解ければ、孤立した話は無いのである。つまり、史学者の言う創作などではないのだ。

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