行雲流水の如く 日本語教師の独り言

30数年前、北京で中国語を学んだのが縁なのか、今度は自分が中国の若者に日本語を教える立場に。

胡耀邦生誕100周年記念で大幅な名誉回復が行われるとの情報

2015-11-17 16:12:08 | 日記
胡耀邦生誕100周年記念についてはすでに触れたが、胡耀邦の長男、胡徳平氏の周辺で「習近平は最高レベルの格で記念行事を行う」との話が広まっている。総書記経験者にふさわしい『胡耀邦文選』のほか、第一巻で途絶えている『胡耀邦伝』も第二巻、第三巻が出版され完結するという。『胡耀邦画集』『胡耀邦在中央党校』も発行の予定で、11月20日の当日は、習近平が演説をするとみられている。

このこと自体、不遇な晩年を過ごした胡耀邦に対する大幅な名誉回復だと言ってよい。習近平にとっては父・習仲勲を迫害から救った恩人の胡耀邦に対する恩返しの意味合いを持つ。党の内外に支持者の多い胡耀邦の権威を利用し、政権への求心力を高める政治的効果も狙っているだろう。

だが問題は「最高格」の中身だ。総書記として真理と民主を重んじ、極端な言説を退け、異なる意見を尊重した開明的な胡耀邦の生涯に焦点を当て、そこから教訓を導き出さなければならない。正規の手続きによらない人治、長老支配による解任劇の実態についても光を当てるべきだ。歴史の事実に忠実な追悼がされるよう願う。いずれにしても2015年の「忘れてはならない四つの重要記念日」の最後の一つが、習近平政権を占う注目すべきイベントであることは間違いない。

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