かしまミツバチプロジェクト

かしまミツバチプロジェクトの日々の活動の記録をブログで紹介します。

床下に営巣していたニホンミツバチを捕獲しました

2011-07-25 09:31:48 | ミツバチ

 住宅基礎の通風口からミツバチが出入りしているから見て欲しいと依頼があり、駆け観察したところニホンミツバチでした。

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これが通風口から出入りしているところです。これは確認のために出向いた5月に撮影したものです。住民の方、大家さん、ご近所の方皆さんが駆除を望まれており、床下に入って取って欲しいということになりました。しかし、ニホンミツバチの自然営巣群を巣箱に移植する作業の知識はあっても経験がありませんでしたので、まずは下見をさせて頂くことになりました。

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 ミツバチが営巣しているであろうところへ室内からアプローチするしかありません。畳を上げて、床板を剥がして、床下に潜り込みました。

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これが床下に営巣していたニホンミツバチの自然巣です。非常に大きいと思います。基礎に使われているコンクリートブロック2枚分に相当する大きさの巣板が垂れ下がっています。その先端には王台までも付いていました。

 さて、これをどう回収するか。電気掃除機でミツバチを吸い取り回収し、その後巣板を切り取り有蓋蜂児を巣箱に移植し、巣箱内に回収したミツバチを導入するという方法までは知識としてありましたが、いざ実行となると回収箱を作るためのノウハウがなく、メンバーで意見を出し合いながら、またインターネットで参考情報を得ながら回収箱を作りました。

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これが回収箱です。プラスチック製のケースを回収箱として使い、ケースの両側に穴を開けて電気掃除機のホースを取り付けられるようにしました。ケースの中にはタマネギネットを入れてあります。これにミツバチを集める作戦です。

 下見から一週間後いよいよ作戦開始です。

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狭い床下に潜り込み、2時間ほどかけてミツバチを吸い取り、巣板を切り取りました。二人でそれぞれ違う方向から巣板を観察しながらの回収作業でした。この作業が結構きつい作業となりました。

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 床の上では切り取った巣板の中から有蓋蜂児にいる部分を巣枠に取り付けられる大きさに成形しました。写真が見づらくなっているのは、床下からミツバチが飛び出てこないように室内に張った寒冷紗の外側から撮影しているからです。

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針金を張ったプラスチック製の巣枠に有蓋蜂児部分の巣板を挟み込み、巣板が倒れないように輪ゴムで押さえました。

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 これが回収したミツバチです。かなりの数がいるようです。しかし、これでも取り残しは大分発生してしまいました。夕方に作業を行いましたが、外から帰ってくるミツバチ達を完全には捕獲することは出来ませんでした。

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  有蓋蜂児の巣板3枚を入れた現代式縦型巣箱に捕獲したミツバチを誘導します。巣箱内が暗いため、ミツバチ達は自発的に巣箱内に入っていきました。巣箱内にはたっぷりとニホンミツバチの蜜蝋を塗り込み予め臭い付け、人工巣脾2枚に市販ハチミツを1Kg塗り込め、さらに給餌箱に糖液を入れ、人工花粉であるビーハッチャーも1枚いれました。

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 これが捕獲翌日の朝の写真です。捕獲したミツバチの中に女王蜂がいるものと考え、新しい場所で落ち着くまで逃げられないよう女王蜂を幽閉しておく「ハチマイッター」を取り付けておきました。なお、この新しい場所は捕獲場所から2km以上離れた場所になっています。ミツバチ達は元の巣のあった場所までは飛んでいけない距離を離しました。これで住み着いてくれるといいのですが。これから清真学園中学校自然科学部の生徒さん達と一緒にこのニホンミツバチを飼育していくことになります。


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