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水素ってすごいと思った瞬間

2022-09-01 12:00:00 | 22期生のブログリレー

こんにちは。22期の浅野です。

 

インターネット・AI・量子コンピュータなどテクノロジーにより産業革命が進行中と思いきや、別の観点からもパラダイムシフトが起きていると感じます。それは環境問題への取り組みに端を発するエネルギー革命です。その中で水素の役割が大きいことに改めて驚いた話を書きます。

 

これまでは自然界で作られた石油やガスといった天然資源を「掘る」・「運ぶ」・「使う」というサプライチェーンがありました。しかし、今後はCO2を排出しないエネルギー源に置き換わりつつあります。自然の力を利用してエネルギー源を作り出す産業や、エネルギー源を貯める産業が勃興しつつある。天然資源が電気・水素・アンモニア・バイオ燃料などの人工的に作られたエネルギー源に置き換わっていくと、「作る」・「運ぶ」・「使う」の新たなサプライチェーンができていきます。エネルギーに関連する企業は、まさに産業革命に入った感じではないでしょうか。

 

「作る」エネルギー源がいろいろある中で水素が有望とされています。

水素の作り方は環境配慮型で色分けされていて、主なものはグレー、ブルー、グリーンです。グレーは化石燃料を使い「CO2を排出する製法」、ブルーは化石燃料を使うがCCUS(Carbon dioxide  Capture, Utilization, and Storage)などで「CO2を出さない製法」、グリーンは水を自然エネルギーで電気分解して作る「CO2ゼロの製法」という具合。

 

水素を動力に変える方法は、(1)水素燃料電池として電気でモーターを回す方法、(2)水素を内燃機関で燃焼させるエンジンの二通りがあります。トヨタのミライは(1)の方法で、都内を走るH2バスにも使われている方法です。(2)の水素エンジンはモータースポーツに限られていて、まだ普及していない状況です。

 

これまで水素はエネルギー源としか思っていなかったのですが、「そんなこともできるのか」と思った瞬間がありました。それは水素をCO2と化学反応させてメタンを生成するメタネーションという技術があることを知ったときです。つまりCO2を削減しながらメタンという別のエネルギー源を作り出せるわけです。水素が電力・動力の用途だけでなくCO2削減にも利用価値があると知り、水素のポテンシャルの高さを改めて感じました。

 

欧州が水素に力を入れている話とか、オーストラリアが水素の輸出大国になろうとしているとか、断片的に報道を耳にしていましたが、これまではあまりピンと来ていませんでした。それは電気で作った水素で電気を起こすという用途(燃料電池)しか想定せず「電池の別形態」くらいにしか考えていなかったからです。

 

いやはや、産業革命がダブルで起こっているかのようです。この変化にしっかりついていかねばなりません。たいしたことないと思っていた水素ですが、CO2削減しながら同時に燃料作るという技術を知り、水素ってすごいと思いました。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (山﨑 肇)
2022-09-01 20:20:05
東京都交通局では、燃料となる水素と酸素を化学反応させて作った電気でモーターを駆動させ走行する、燃料電池バスを導入して、平成29年3月から営業運行を開始し、令和4年4月1日現在71両を保有しているそうです。思ったよりも実用の域に達していたのですね。
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/bus/kanren/environment.html
Unknown (佐々木桃太郎)
2022-09-01 23:50:16
メタンではありませんが、これからLPガスについて調べる予定があったので、タイムリーに勉強になりました!ありがとうございます。
Unknown (藤川豊)
2022-09-03 23:37:00
エネルギー関連でも、技術革新の動きは早いですね。ブログを読んだ後で検索してみたのですが、ほとんどの自治体が、2050年ゼロカーボンシティの表明を完了していました。https://www.env.go.jp/policy/zerocarbon.html
Unknown (杵渕竜也)
2022-09-04 09:12:24
今、話題の次世代型原発も電気とともに大量の水素を製造できるそうですね。商用化もそう先の話ではないようです。
水素が活躍する時代が近づいていますね。

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