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ペット業界とDX化

2024-05-12 12:00:00 | 23期生のブログリレー

こんにちは、稼プロ!23期生の曽我剛です。今回はペットについて書きます。

私たちの家庭には、9歳の小型ミックス犬がいます。この犬は保護犬で約8年前に我が家にやってきました。親の一方がチワワであることは分かっていますが、もう一方は不明です。犬を飼うのは初めてでしたが、犬は従順で人の感情も理解してくれて、非常に愛らしいです。子供たちの情操教育や家族の癒し、そして家庭内コミュニケーションの活発化という面でも活躍してくれています。

今回ペット業界について調べてみました。矢野経済研究所の調査によると、国内のペット関連市場は2022年に前年比1.8%増の1.7兆円に達しています。コロナの影響で2020年には大幅な伸びを見せましたが、それ以外の年は1.4%~1.8%の穏やかな成長が続いています。

2023年のペットフード協会のデータによれば、犬の飼育頭数は680万頭で前年比3%減、一方で猫の飼育頭数は910万頭で3%増となっています。過去10年間で犬は21%減少し、猫は8%増加しています。犬猫合計の飼育頭数は、2023年では1,590万頭と10年前と比べて7%の減少となっています。

同じ2023年のデータでは、犬の月間平均支出は16千円で前年比6.5%増、猫は10千円で8.9%増です。過去5年間で見ても犬も猫も支出は増加傾向です。従いましてペット市場は、飼育頭数は減っていますが、1頭当たりにかけるお金を増やしていることが背景にあると読み取れます。これはペットが家族同然に育てられている「Pet Humanization=ペットの家族化」と呼ばれるトレンドと重なっています。ペットに家族同様の愛情を注ぎ、今後も支出額が増えていく傾向は変わらないと思われます。

皆様は、ペットテックという言葉をご存じでしょうか。ペット(Pet)と技術(Technology)をかけ合わせた造語で、最先端のIT技術を駆使して、ペットの世話を支援するグッズやサービスを指します。矢野経済研究所の2019年調査によると、2018年度のペットテックの国内市場規模は7億4千万円でしたが、2023年度は50億3千万円まで急拡大するとの予測があります。人間の社会でDX化が進んでいることを考えると、ペットの社会でもDX化が進んでいくのは当然の流れだと思います。ではペットテックにはどんな製品・サービスがあるのか、私が気になった事例を挙げたいと思います。

①「PetVoice」(株式会社PetVoice)は、ペットの健康を管理するウェアラブルデバイスを提供しており、首輪型デバイスを使用して体温や活動量などの健康データを取得し、異常があればアラームで知らせ、即座にオンラインで獣医師と相談が可能です。
②「PETOKOTO FOODS」(株式会社PETOKOTO)は、国産の食材を使用した栄養バランスのとれたペットフードを提供するサービスで、スチーム加熱と急速冷凍により栄養を保った無添加フードを届けます。ペット一頭一頭に合わせたカロリー計算と専門家のサポートも提供しています。
③「みるペット」(株式会社みるペット)は、PCやスマートフォンを通じて動物病院の診療が受けられるオンラインサービスで、予約から診療、決済までをオンラインで完結でき、通院の負担やストレスを軽減します。

DXによりペット飼育の負荷軽減やペットの健康寿命の長期化につながることを期待する一方で、ペットの世話が手間を要することによって感じられる愛情も大切です。ペットはロボットではなく生き物ですので、歳をとって健康が悪くなっていくのも自然の摂理です。ペットを飼う場合はペット飼育の楽しい面も悲しい面もすべてを受け入れて、ペットと向き合ってほしいと思います。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (須藤佳代)
2024-05-12 13:15:51
ペットテックのおかげでより安心してペットと暮らすことができますね。
息子もとても飼いたがっていますが、ワニかサメがいいらしく、我が家の狭さでは無理と話しています。
Unknown (永岡伸一)
2024-05-12 19:34:24
ペットの長寿化も一役買っていますね。ペット用老犬ホームなんて、以前は考えられませんでした。より家族の一員としてのニーズが増してゆくと思えます。
Unknown (杵渕竜也)
2024-05-13 18:34:37
独り暮らしの高齢者向けのサービスと類似しているように感じました。そちらもどんどん発展していくでしょうから、ペット向けのサービスも追随していきそうですね。
Unknown (曽我剛)
2024-05-13 21:10:17
須藤さん、永岡さん、杵渕さん、コメントありがとうございます。ワニかサメを買いたいというのは、男の子らしくてかわいいですね。
ペットの高齢者サービスは確かに伸びていますし、今後有望です。人間と同じですね。またペットを飼う高齢者向けのサービスも伸びています。高齢化は人間もペットも今後のサービスでの注目分野です。

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