先月に引き続き、会社お休みして茶懐石料理教室に行ってきました。
今日も茶道会館は、緑が美しいぃ、けれど先月に比べて少しむしっとした感じ。空梅雨とはいえ、なんとなく梅雨の気配。
2回目の講習は、煮炊き物が中心の講義と実習でした。
最初にだしのひき方。
だしのひき方は、これまでいろいろな先生のひき方を拝見させていただきましたが、先生によってそれぞれひき方へのこだわりがあって、このこだわりがおいしさの秘訣なんだと思います。
今日は贅沢に、鮪節と昆布の一番だし。
昆布をお水に浸して、昆布が強すぎないちょどいいところでお味見、「すーっ、遠くから昆布きたーっ」。
これだけで十分、旨味たーっぷりのおだしですが、そんな昆布のおだしに、さらに、鮪節を入れて漉します。
あわわわわー、昆布と鮪節、どちらが強いということなくちょうどいい具合。日本人に産まれて、しあわせー。
次は、味噌汁。
最初に一文字のご飯と一緒に出る味噌汁と、汁替えで出る味噌汁の具の大きさを変える・・・というお話を伺って、何年か前にお茶の先生のお宅でのお茶事で懐石料理を作った時のことを思い出しちゃった!
きちんと茶懐石のこと知らなかったから、最初の味噌汁で一つのお椀に焼きなすを3切れ入れてしまい、後から先生にえっ、そんなに入れちゃって、入れすぎよ!って笑われたっけー。
最初の碗には小さめの具を、汁替えの碗には大きめに具を用意するんですって。
こちらは、白味噌99%、赤味噌1%の真冬の味噌汁をイメージしたもので、手前が小さめ、向こうが大きめの具です。
煮物椀は、鱧のすり身、海老の身を使って海老真蒸の作り方を。つなぎにうき粉を使っているので、お箸で切ったときにふぁって切れて、ふんわりとっても食べやすい。
そして、お・い・し・ぃ♪
柚子はへぎ柚子にして、仰向けることで隠元の緑と緑がかぶらないような気配りもされています。
だしをとってから少し時間がたってしまったから、少しだしの味が変わっちゃったでしょう?と試食の時に先生がおっしゃっていたけれど、え?どんな微妙な違いでしょうか・・・大変美味しく戴きました。
炊き合わせは、南瓜、茄子、里芋をそれぞれの食材にあった煮汁で、それぞれの食材にあった方法で煮汁を含ませます。
特に、南瓜はすっきり甘くてほっくり、美味しかったぁ~。
実習はなかったけれど、この日戴いた向付は、帆立焼霜・・・焼帆立、新蓮根、じゅんさいを三杯酢で和えたもの。
最後に残ったじゅんさいと三杯酢を味わうよう、先生に言われていたので、向付の器を口につけてするりと戴きました。
つるっしゃきっさっぱりしていて、美味しかったぁ~。
今回も、広間での試食。
お床の軸は、唐の詩人 杜牧(とぼく)の詩の一部で、「茶烟軽颺落花風」で、さえんかるくあがるらっかのかぜと読んで、茶を焙る煙のように花を散らす風がのぼっていく、という意味。
詩全体は、若い頃は大酒を食らって思いのまま過ごして来たけれど、今はお酒の代わりにお茶を見ている・・・というような意味とのこと。
花入は、桂籠。利休が桂川をお散歩していたときに、鮎を釣っていた漁師の腰の魚籠を見て花入にと思って持ち帰ったから桂籠。それで、魚籠は腰にぶら下がっている物だから、掛け花入とのこと。
正座して、おだしや炊き合わせのお味を味わって記憶に残し、館長さんのお話を聞き逃さないように、記憶にとどめようと必死・・・(笑)
今月も、疲れたけれど、とっても充実した時間を過ごさせて頂きました。