したのやムラ便りG

東京の片隅に眠る下野谷遺跡。「したのやムラ」と呼ばれる縄文のムラがありました… (non official site)

メリークリスマスイヴ!

2010年12月24日 06時33分19秒 | かめしーたのひとりごと
                                                                                                                                                                 
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今日はXmasイヴですから。
かめしーたの家もいつになく、かわいらしい。
えっ?らしくないって?まあまあ
                                                                                                                     
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本棚だってXmas
                                                                                                   
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パソコンの周りだってXmas
                                                                                              
                                                           
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テレビ(まだアナログ)周りもXmas   
      (神様長嶋茂雄さまと頑張れ中村俊輔つき)
                                                                 
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秋のイベントを助けてくれたテルテル坊主もXmas
                          
                                                                                                                                                   
                                                                     
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マグカップもXmas
                                                                      
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ガジュマルだってXmas
去年のケーキについてたサンタは、サンタらしからぬ意地悪顔。
                                                                                                                                  
今晩は星の降る夜だそうです
こぐま座の流星群も見れるとか。                                                                  
                                                          
ということで、
みなさんも素敵なクリスマスイブを!
サンタがやってきてくれますように・・・・
                                                                               
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したのやムラの仲間たち④「あん」「ぎん」

2010年12月23日 16時22分20秒 | したのやムラの物語

したのやムラの物語④

                                                            少し風が冷たいけれどお日様がきらきらしている日。

「しーた」は、「ぎん」、「じょう」、「りょう」とシカ狩りに出かけました。

「しーた」はきのう、小さな石と鹿の角でできたハンマーと、小さな黒い石をもらい、

弓矢の先につける石の矢じりの作り方を「ぎん」に教わったばかり。

「ぎん」の矢じりのようなきれいな三角形じゃないけれど、先はちゃんと尖らせました。

「ぎん」は、いつもは優しいのに、狩りのことになると、「しーた」にとても厳しくて、

時々「しーた」は涙が出てきてしまいます。

でも、そんな時は必ず、家で「あん」がおいしいスープを作って待っていてくれるので、

すぐに、にこにこ顔に戻ります。

ほら、「りょう」が吠えていますよ。

さて、「しーた」の初めて作った矢じりで、獲物がとれたのでしょうか・・・。

                                            

したのやムラの仲間たち④

                                            

「あん」

Photo_8 ©S.Takishima2007

                                                           

「したのやムラ」生まれ「したのやムラ」育ちの女性。「クマ族」

「しーた」「のーや」「じょう」「もん」の優しく明るいお母さん。

夫の「ぎん」とは幼なじみ。

ムラ一番の布づくりの腕を持つ。

土器づくりもとても上手だが、

若いころは森を走る方が好きで、ムラの中の仕事は大嫌いだった。

光る石のムラからお嫁に来た土器づくりの名手「きらん」と大の仲良しになり、

土器や布づくりの腕をあげた。

「あん」の作る干し貝入りのスープは絶品で、

「かめしーた」もしょっちゅう食べにやってくる。

                                              

「ぎん」

Photo_10 ©S.Takishima2007

 

「したのやムラ」生まれ「したのやムラ」育ちの男性。「イノシシ族」。

「しーた」「のーや」「じょう」「もん」を守るたくましいお父さんで、「あん」の優しい夫。

近隣のムラにも名前のとどろく弓の名手で、

現在の「したのやムラ」の狩りのリーダー。

歌も上手で「ぎん」の歌はおまつりにかかせない。

死んでしまった「しーた」の本当のお父さん「あろ」とは大親友で、

狩りのリーダーの座を争う良きライバル同士だった。

そのため、なんとか「しーた」を狩りの名手に育てたいと思っている。

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「冬至」 したのやムラの仲間たち③ 「かめしーた」

2010年12月22日 19時10分02秒 | したのやムラの物語

今日は冬至。

これから日に日に寒くなりますが、

明日から、夜は日に日に短くなり、暦の上では春に向かいます。

北の国の人たちが待ちこがれる日です。

ゆず湯に入りましょうか・・・

                                              

したのやムラの物語 ③

                                                          

今日は一年のうちで一番夜が長い日だ。

そのことは、広場にある大きく立った石が作る影が知らせてくれる。

したのやムラだけではない、ほかのムラでも、

みな、太陽と月の動きで季節を読み、名前を付けている。

今月は「長い夜の終わる月」。

                                                            

この特別な日には、ムラ人全員が大きな住居に集まる。

「ひーお」が特別に焚いた火を囲み、静かに時を待つ。

陽が落ち、遠くにオオカミの声が聞こえ、長老の「まが」が声をかける。

「今日は、一年で一番夜の長い日だ。みんなで、ムラの物語を聞こう。」

赤い漆を塗った大きな木の器にお酒がつがれ、大人たちの間を次々にわたっていく。

子供たちは、干し鮭を一つずつもらう。

だれも何も話さない。くべた薪のはぜる音だけが聞こえる。

最後に「かめしーた」に器がまわってくる。

「かめしーた」は、底に残るお酒を飲み干し、静かに立ち上がり、目を閉じ、

古い石の槍を床にトンとたたいてから話し出す。

「むかし、むかし、まだ先祖達が年中あたたかな太陽のムラにいた頃・・・」

今日は長い夜、ムラの長い物語を聞く夜だ・・・。

                                              

したのやムラの仲間たち ③

                                              

「かめしーた」

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したのやムラ生まれ。したのやムラ育ち。オオカミ族

生まれつき不器用でおっちょこちょい。

狩りに行けば、自分で落とし穴に落ちてしまったり、矢を忘れてきたり、

いつもみんなの足をひっぱってしまう。

では、土器作りを、と仕込まれたが、

4か所つけるはずの模様の4つ目が、いつもなぜか入らなくなってしまったり・・・。

けれど、なぜか誰からも好かれ、いつも誰かが助けてくれるので、

本人はいたって呑気で、いつも元気に、にこにこしている。

                                                             

さて、どうしたものかと、ムラの大人たちの悩みの種。

特に「かめしーた」を育てたおばあちゃんの「みと」は心配で心配で・・・。

「みと」はムラの物語の語り部だ。

だから、「かめしーた」は小さい時から、たくさんの物語をきいていた。

「みと」が、「かめしーた」を寝かせつけるお話の途中でウトウト寝てしまうと、

指で「みと」のまぶたを開いて、お話をお願いするような子供だった。

ある日薬師の「たま」が友達の「みと」をたずねると

「かめしーた」が一人、鼻歌まじりに掃除をしていた。

その鼻歌をなにげなくきいていた「たま」はびっくりした。

それは、とてもとても正確な「ムラの物語」だった。

みんなの悩みの種だった「かめしーた」の役割は決まった。

「ムラの物語の語り部」だ。

「たま」は「みと」と相談し、「みと」は自分の後継者として「かめしーた」を育て始めた。

                                                           

そして数年後の「長い夜の日」。

病気で寝ていることの多くなった「みと」が「かめしーた」に、

古い石の槍を渡してこう言った。

「かめしーた、これはまだ土器をつくることを知らなかったころの先祖の道具だよ。

ムラの物語は、生きていくためのいろいろな智恵の教科書でもあるんだよ。

今日からは、お前がその物語をみんなに語っていくんだよ。いいね。」

「おばあちゃん・・・そんな大切なこと・・できないよ。」

「ムラ人は、みんなそれぞれに大切な役割をもたなければいけないんだよ。

お前の役割は物語を語り継ぐことなんだよ。

大丈夫、おばあちゃんが、いっつも見ているから。

それに、お前はなんでか、みんなに好いてもらえる子だからね。大丈夫だよ。」

                                                              

長老「まが」の声かけで、ムラの物語を聞く夜が始まった。

「みと」は「あん」に支えられて他のムラ人といっしょに座っている。

「かめしーた」はたちあがり、「みと」を見る。

「みと」は、にっこりしてうなづく。 『さあ…大丈夫だよ。』

「かめしーた」は古い石の槍をトンと床にたたいて話し出す。

「むかし、むかし、まだ先祖達が年中あたたかな太陽のムラにいた頃・・・」

                                                         

今日は長い夜、ムラの長い物語を聞く夜、新しい語り部が誕生した夜だ・・・。

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したのやムラの仲間たち② 「じょう」「もん」

2010年12月22日 05時28分44秒 | したのやムラの物語

したのやムラの物語

                                                            

あたたかなお日様が今日ものぼってきました。

したのやムラの朝です。

石神井川には、さっそく2人の男の子たちの声がはじけています。

「もっと体の力を抜かなきゃだめだよ、じょう

「なんで、かいみたいに上手くできないのかなあ・・・」

じょうかいに泳ぎを教わっているのです。

じょうのへたくそ!」

もん!そんなこといっちゃだめだよ。じょうは一生懸命なんだから!」

もんが悪口をいいながら森の方に走って行きました。

いつもはそんな女の子じゃないんですけどね。

きっと、今日はじょうかいぎんと一緒にシカ狩りに行くのがつまらないんでしょう。

                                                            

したのやムラでは、ある年齢になると、男女の仕事が決まります。

たとえば、女性は、狩りの神様がやきもちを焼くので、

狩猟には行けないのです。

もんは、本当は狩りが大好き。弓も上手です。

でも女の子なので連れていってもらえません。

きっと、これから森の奥にある大きな大きな古いトチの木おじさんに、

そんな不満をきいてもらいにいくのでしょう。

帰る頃には、笑顔のもんに戻って、たくさんのベリーを採って来るはずです・・・・

                                        

したのやムラの仲間たち

                                          

「じょう」

Photo_6 ©S.Takishima2007

したのやムラ生まれしたのやムラ育ちの男の子。

「ぎん」と「あん」一家の長男。「クマ族」

「しーた」「のーや」のお兄さんで「もん」の弟。

シカ笛を作ったり吹いたりするのが得意で優しい「じょう」は動物たちとも仲良し。

自然に動物たちが寄ってくる。

海に憧れており、海のムラ生まれの「かい」を本当のお兄さんのように慕っているが、

なぜか、泳ぎが不得意で、まだ、海のムラへの遠征隊に入れてもらえない。

石神井川で、魚を捕りながら、「カイ」に泳ぎを特訓してもらっている。

                                             

「もん」

Photo_7 © S.Takishima2007

したのやムラ生まれしたのやムラ育ちの女の子。

「ぎん」と「あん」一家の長女。「クマ族」。

「しーた」「のーや」「じょう」のお姉さん。

雲間の太陽のような女の子で、「もん」のまわりにはいつも笑顔があふれている。

木々や花々と話ができる才能があり、

「もん」のおばあさんで薬師の「たま」は、ひそかに後継者だと思って育てている。

布づくりも得意なのだが、本人は女の子らしい仕事が大嫌い。

弓矢の腕は実は「じょう」より達者で、男の子に生まれればよかったといつも思っている。

そんな風なので、年頃なのに男の子には興味がなく「あん」をやきもきさせている。

でも、実は、そんな所も、若い頃の「あん」にそっくりだなと「ぎん」は思っている。

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したのやムラの仲間たち① 「しーた」「のーや」

2010年12月21日 05時07分02秒 | したのやムラの物語

ブログが本格始動してはや2カ月。

来訪者のみなさんありがとうございます。

でも、まだ本来の目的である、したのやムラのお話をあまりしていません。

今日から、したのやムラやのその仲間たちのお話も、少しずつしていきましょう。

                                                  

「したのやムラの物語」

したのやムラは、今から約5000年前の縄文時代中期に、

今の東京都西東京市東伏見にあったムラです。

ムラは石神井川を望む日当たりのよい高台の上にあり、

夕方には遠い山々の向こうに、大きな大きな夕日が落ちました。

ムラの周りには森がひろがっており、シカやイノシシなどの動物や、

木の実やキノコ、ベリーなどの植物の

豊かな恵みをムラ人たちに与えてくれていました。

したのやムラの仲間たちは、そんな豊かな自然ともに、

戦争を知らない平和な時代を生きていました・・・

                                            

「したのやムラの仲間たち」

したのやムラには約40人近いムラ人がいます。

また、ほかのいろいろなムラとも仲良くしていましたので、

たくさんの仲間たちがいます。

そんな彼らを少しずつ紹介しましょう。

                                                          

彼らのことは、世代を超えて物語で伝わってきましたが、

文字ができ、映像が残るようになり、物語は自然に忘れられていきました。

今では、その記憶を持っていることを思い出したわずかな人と、

そして、彼らの遺した遺跡や遺物、それを研究する考古学者によって、

彼らのことが少しずつ伝えられています。

                                                           

したのやムラのなかま達の姿は

西東京市に在住の滝島俊さんが描いてくれました。

イラストの著作権は「かめしーた」をのぞき全て滝島俊氏にありますので、

使用の際はご注意ください。)

                                           

「しーた」

                                                                     

Photo_4 ©S.Takishima2007

                                                           

                                                             

したのやムラ生まれ、したのやムラ育ちの男の子。

「ぎん」と「あん」一家の末っ子。

本当のおとうさんは「ぎん」の親友「あろ」。おかあさんは「あん」の親友「きらん」。

2人とも「しーた」が赤ちゃんの時に死んでしまったので、

「ぎん」と「あん」の子供として育てられている。

そのため、「あん」の子供たちはみな「クマ族」だが、

「しーた」だけは「きらん」と同じ「オオカミ族」である。

そのせいか、元気が良くてちょっと泣き虫の「しーた」の得意技は

「オオカミの鳴きまね」。

ようやく、お兄さんの「じょう」と二人で狩りに行くのを許してもらえたところである。

                                              

「のーや」

                                                                            

Photo_5 S.Takishima2007

                                                            

したのやムラ生まれ、したのやムラ育ちの女の子。

「ぎん」と「あん」一家の末っ子。

「しーた」より10分だけ早く生まれたので、

「しーた」とけんかする時には、いつもお姉さん顔をしている。

「あん」の子供なので「クマ族」である。

おてんばで、ちょっとおしゃまさんの「のーや」の得意技は「お話をつくること」。

だからお話をしてくれる「かめしーた」とは大の仲良しだ。

最近、土器の作り方を教えてもらい始めたばかり

いのししの子「うり」を「しーた」と一緒に育てている。

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