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林田のおせんべいブログ

日本で一番美味しいお煎餅を作るため、全国のお煎餅を食べたり、お煎餅屋の日常を絵日記でご紹介しています

木下地方、「関口米菓」のおせんべいクチコミ

2012年06月14日 | 千葉のせんべい


今日のおせんべいは関口米菓です。
木下地方特有の薄焼で、
やや大きめの生地にシンプルな醤油がぬってあります。

製造工程を見せてもらったところ、
大きな網に生地を挟んで焼いており、
焦げないよう手作業で頻繁にひっくりかえしていました。
醤油の塗り方は、以前までは刷毛でぬっていたそうですが、
現在では「がら漬け」だそうです。

がら漬とは、円筒形の網かごに、
焼いたお煎餅をいっぱいに入れ、
それを醤油の入ったタルにドポンとつけこみ、すぐ引き上げます。
これを遠心分離機でグルグルまわすと
醤油が適度にきれるという方法です。

早速食べてみると、お米のいい味がします。
がら漬けのため、
醤油味は刷毛塗りのせんべいにくらべると濃いめです。
薄いのでぱりっと噛めて、
地元木下でとれたお米が生きているように甘さを感じます。

これ以上の特徴がないせんべいですが、
これだけで十分なおせんべいともいえます。
飽きずに長く楽しめるお煎餅です。



「塩バター」木下地方の浦部せんべいのクチコミ

2012年05月07日 | 千葉のせんべい



今日のおせんべいは浦部せんべい「塩バター」です。
醤油をつかっていないので、
生地の白い肌と焼けたきつね色がはっきりしています。

こちらのおせんべいは生地をガスで白焼きにし、
その後、炭をつかって2度焼きをしているそうです。
この焼き方にどんな意味があるのか、
はっきりわかりません。
ガスと炭の両方を使うことで燃料費を節約しながら
「炭火焼き!」をうたうためかもしれませんし、
2人で小じんまりとやっているお店なので、
生地から炭火で焼くと醤油をつける余裕が
なくなるからかもしれません。
ともあれ、味わいには確実に影響を与えるもので、
この焼き方により生地が堅くしまり、
また表面と中で触感が変わってくるため、
やや違和感が生まれるものです。

食べてみると木下地方の中では厚い堅めの生地で、
外側と中で層が分離しており、2層の触感。
芯が少し生焼け風でねばりを感じます。
そこへねっとりとバターが口にからみつき、
しつこい風情を塩で縛り上げています。
胸に重たさの残るお煎餅でした。




「本炭火手焼せんべい」川村煎餅のドシンプルなおせんべいのクチコミ

2012年05月03日 | 千葉のせんべい



今日のおせんべいは川村煎餅の「本炭火手焼せんべい」です。
木下駅降りてすぐのところにお店がありまして、
店の中に入ると玄関があり、
左にある棚にちょろっとだけお煎餅が置いてあります。
それがこちらのおせんべい。他には作ってないようです。

玄関より先は畳がしかれていて、
5つぐらいの七輪がならんでいます。
そこに4人のおばちゃんが座り一枚一枚炭火の手焼きで焼いています。
一軒家のようなお店で4人も焼き手を雇い、
さらに社長と外国人労働者が1名。
ざっと見ただけでも6人をこの一種類のお煎餅だけで養うとは。。。。

早速食べてみると、完璧なまでにシンプル。
中判の大きさながら、薄く作られた生地で、
パリパリと適度な歯ごたえ。
味付けは米、醤油のみ。
シンプル過ぎてとらえどころがありません。
食べた瞬間に米と太陽が化学反応した甘みがほわぁっとふくらみ、
そこへしょうゆがシュッと締めます。
後にも先にもそれだけで、
食べ終わるとどうしてだろう?
またもう一枚欲しくなる。
飽きない。
胸やけ胃もたれもしない。
これは自然食品だ!と思えるお煎餅でした。




「マヨネーズ唐辛子」木下土井米菓の変わり種おせんべい

2012年04月26日 | 千葉のせんべい


今日のお煎餅も土井米菓、最終章「マヨネーズ唐辛子」です。
お煎餅としては大変珍しい「要冷蔵」で販売されていたお煎餅。
冷蔵庫から出てきたときは思わずニンマリしてしまいました。
それを常温で2カ月経過後食べるので、
これは勇気がいると思いませんか?

早速食べてみると、
生地はこれまでのと同じで柔らかく
青のりの甘みがきいた柔らかい生地です。
ザクザク食べているとぴりり。
ぴりり。ぴりり。と軽い刺激で楽しませてくれます。
そこからマヨネーズの酸っぱさというんでしょうか、
唾液がしみだし口の中をうるおしてくれる味わいが踊りだします。
生地と非常に相性がよく、
マヨ煎餅はこの生地が最高!と、
このお煎餅以外のマヨ煎餅を食べたことが無いのに思いました。
土井米菓の「しょうゆ」や「にんにく」もおいしいですが、
このマヨ唐辛子は別のお煎餅屋では作れない逸品です。

その後試した結果、
こちらのお煎餅は冷蔵庫で冷やしてから食べたほうが
よりマヨネーズの味がキリリとでて美味です。




千葉県木下のせんべいについて

2012年04月24日 | 千葉のせんべい
こんにちは。
先日京都に行って来まして、
色々なおせんべい(おかき)を買ってきたので
後日レポートをしたいと思います。

今日は千葉県の木下地方のせんべいについてです。
こちらは千葉県と茨城県の県境にある場所で
利根川がちかくにあるため水が豊富で稲作が盛んです。
そのためおいしいお米がとれるので
農家の方が余ったお米を煎餅にして食べていたのが源流のようです。

こちらは田んぼや畑に囲まれたのどかな場所なので
商売をするには不向きな場所であり、
その結果お煎餅屋さんは地元密着系の質実剛健な作りをしています。
良いお米を使ったお煎餅。
味付けはシンプルでお米と醤油のみ。
天日乾燥が主流なので乾きやすいように薄い生地が特徴的です。

パッケージはいたって簡素で、白や黒一色でお店の名前がはいっているだけ。

こういったものはデパートで売れるはずもなく、
お店を構えてもお客さんがくるような立地でもなく、
そういったわけで地元農協や生協などに卸しているようです。

この間「世界一大きいせんべい」をギネスに認められ
知名度の向上を目指しているようですが、
まだまだ知る人ぞ知るお煎餅地帯なのです。