林田のおせんべいブログ

日本で一番美味しいお煎餅を作るため、全国のお煎餅を食べたり、お煎餅屋の日常を絵日記でご紹介しています

サイン

2008年07月28日 | ノンジャンル
若旦那は筆ペンを書き書きしている。
芸能人のサインのように名前を絵画すべく
試行錯誤を繰り返しスケッチブックに書きつけていた。
なぜそんなことをするようになったか。
それは一通の手紙から始まった。

薄ピンクの封筒を郵便屋さんが届けてくれた。
表には筆ペンで住所と若旦那の名前が書いてあった。
裏には男女それぞれの名前と住所が書いてあり
「INVITATION]と書かれたシールで封がしてあった。
ペーパーナイフを取り出し
中身を切らないよう慎重に封をあけてみると、
1枚の招待状とピンク、ブルー、グリーン3枚の紙が入っていた。
結婚式の招待状だ。
ブルーには式の集合時間が
グリーンにはバスのご案内が
そしてピンクには
「誠に恐れ入りますが当日一言ご挨拶を賜りますよう
 よろしくお願い致します」とあり
裏に小さく「当」と書いてあった。
どうやらもれなくスピーチが当たったらしい。
結婚式のスピーチ。

若旦那ともなればスピーチくらいできなくてどうする。
おおいに引き受けようと思ったところで気がついた。
結婚式に出るには受付があって、そこに記帳しなくてはならん。
ご祝儀にも名前や金額を書かねばならん。それも筆で。
準四級の若旦那がガチャガチャとした調和のない
歪んだ字で名前を書くわけにはまいらん。
恥ずかしいじゃないか。みっともないじゃないか。
受付の人にクスクス笑われたらかっこ悪いじゃないか。

そういうわけで近くの文房具屋で筆ペンを購入し
スケッチブックに練習してみたけれど楷書は奇麗に書けない。
手が震えて線も震えて情けないありさま。
これはいかん。こうなりゃ!と
さささささささささっささと一気に筆を運んだらこりゃ不思議。
かっこいい行書風の字が書けて嬉しくなって
もう少し口を大きくしてみよう、とか
この線は左に大きくはみ出して、とか
さくさくさくさくさくさくさくさく
さくさくさくさくさくさくさくさくとやっていたら
楽しくなってエスカレートしたらサインの練習になっていたというわけ。

記帳にサインで書いたら叱られるかしらん。


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夏温度

2008年07月25日 | ノンジャンル
とろけそうな暑さ。
じっとしているだけでも汗がにじみ
身体の芯から力が抜ける。
とても暑い日々です。
煎餅屋には焼窯があり、朝の店内の温度30℃。
焼き始めると36℃。
焼き続けると38℃。
アイスを買ってきてもすぐに溶けてしまうのです。
夏は煎餅屋にとって苛酷です。


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あるぐにゃぐにゃしたもの

2008年07月19日 | ノンジャンル
あるぐにゃぐにゃしたもの。
せんべいに醤油がたっぷりしみこんだもの。
バリバリしない。ぐにゃぐにゃする。
それをせんべいと呼んでよいのか?
「せんべい」を辞書で調べてみると
米や小麦粉などからできた
のっぺりした平面のばりばりとした食感があるような食べ物
というようなことが書いてあったような気がしなくもないような
はっきり覚えていないけれども、ともかく定義があいまいで
人が煎餅と名づけてそれを皆が
「あぁせんべいだ」と納得すればそれは煎餅だということらしい。
だからぬれせんべいは既に広く認知されており
みんなが「ぬれせんべいない?」と聞いてくるわけだから
やはりせんべいだということになるけれど
「食べる前にオーブンで温めるとより一層おいしく召し上がれます」
と書かれている点、また、実際温めて食べてみると
醤油のうまみが「もちもち」と口の中でいっぱいになる点から
これはやはり餅ではないか?
という疑問が若旦那の頭から離れることがなく
つまるところ定義があいまいな、あるぐにゃぐにゃしたものとして
結論づけることで若旦那はすっきりと
ぬれせんべいと販売致しておりまする。


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湿気のためです。

2008年07月16日 | ノンジャンル
とても暑い日々が続きますね。
暑いと汗がじんわりにじんで体がべとべとしますね。
そうする皮膚がむずむずしてかゆくなり
サンダルを履いて露出している足をみると
○でもなく□でもない形で赤く腫れている。
蚊に刺されたようだ。
刺されたと気づいてしまうと
むしょうに痒くなってカキカキする。
気持ちよくてかきかきかきかきかき。
あ、血がでた。

こう湿度が高いと煎餅屋は仕事にならないのです。

男(祭りネタ)

2008年07月09日 | ノンジャンル




ある晴れた日、店の前は人の通りでにぎわっていた。
そこにはカメラを構えた観光客が多数ファインダーを覗き
それから体に真白な布をまとい神輿をかつぐ男衆がいた。


肉と肉がひしめき合い、押しつ押されつ担ぎつつ
むんむんと汗をただよわせながら
外腿のスリットに覗かせる男衆の色気。
そこに狙いを定めるカメラマン達。



注:私は変態ではございません。


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