癌で逝った医師、井村和清さんの著書「飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ」から
あたりまえ
こんなすばらしいことを、みんななぜよろこばないのでしょう
あたりまえであることを
お父さんがいる
お母さんがいる
手が二本あって、足が二本ある
行きたいところへ自分で歩いてゆける
手をのばせばなんでもとれる
音がきこえ声がでる
こんなしあわせはあるでしょうか
しかし、だれもそれをよろこばない
あたりまえだ、と笑ってすます
食事がたべられる
夜になるとちゃんと眠れ、そして又朝がくる
空気をむねいっぱいすえる
笑える、泣ける、叫ぶこともできる
走りまわれる
みんなあたりまえのこと
こんなすばらしいことを、みんな決してよろこばない
そのありがたさを知っているのは、それを失くした人たちだけ
なぜでしょう
あたりまえ
見えること、聞える事、話せる事、動ける事、食事が出来る事、空気が自由に吸えること・・・私達は当り前だと思っています。
たった3日間、歩行困難になって感じました。
自由に歩ける事はとても有り難い事だと。