こうだ邦子 活動日記 

参議院議員としての
日々の活動をご報告します。

国家公務員の「肩たたき」について

2008年06月05日 22時44分49秒 | Weblog
本日の総務委員会では一般質疑が行われた。
20分という時間を頂いて国家公務員の早期勧奨退職、
いわゆる「肩たたき」について増田大臣に質問を行った。
議事録はこちらから

この通常国会では、決算委員会に所属していることもあり、
政府における支出について、疑問に思った点、
不透明だと私自身が感じた点について、調べてきた。
想像以上の、というより想像を絶するありとあらゆる無駄遣いを
発見するにつれ、いったい、この常軌を逸した税金の使い方は
どこに原因があるのだろうか、と考えるようになった。

無駄遣いの種類を大きく2つに分けると、
1つめは、所管公益法人への随意契約による不適切な業務委託。
2つめは、お役人による、世間の常識からかけ離れた福利厚生やら
タクシー代やらの浪費。

2つめの浪費については、国家公務員の倫理感の欠如あるいは、
公費(国民が納めた税金)に対する感覚麻痺によるものだと思うが、

1つめの無駄遣いは、これは霞が関全体の問題で、結局、
国家公務員の人事制度に原因がある。
所管公益法人に随意契約をしてまで、毎年毎年、訳のわからない
調査検討業務等を発注して、一定の金額を落としていく。
国の各省庁の所管公益法人は、約1000法人あり、そこには、
全体で約1万人の各省庁OBが天下っており、1年間で3600億円
もの税金が随意契約で流出している。随意契約という業務委託
だけでもこれだけの金額である。
これを独立行政法人やら民間企業やらに拡大し、業務委託だけでなく、
補助金やら交付金やらまで広げてみると、莫大な金額にふくれあがる。

公益法人への不要な業務委託、過剰な支出を行う理由は、そこに天下りが
いるから。では、天下りがなぜなくならないかというと、国家公務員の
早期勧奨退職という人事慣行、いわゆる「肩たたき」という慣行が
なくならないからなのだ。定年まで役所に勤めることができないから、
どこか就職先(というか報酬を与えてくれる先)を見つけなければいけない。
ところが、役所を辞めなければいけないのは本人の意思ではないから
役所が就職先を面倒みることになる。こういう人事慣行が長い間
続いている。

高齢化社会等、社会環境の変化や国民の意識の変化にあわせて、
いい加減、国家公務員の人事慣行も改めるべきだ。
古い、時代になじまない人事慣行を頑なに守ろうとすることによって、
結局、国民に負担が押し付けられている。

所管公益法人への膨大な税金の無駄遣いをなくすには、
天下りをなくすこと、そのためには、国家公務員の「肩たたき」を
やめること。
天下りだけなくすというのは無茶な話なわけで、天下り問題を
考えるときは必ず、「肩たたき」もセットで考えなければいけない。

大変長くなってしまったが、こういった視点から、質問をさせて
頂いた、つもりだ。

隣の席の、先輩議員からは「とにかく言い続けることが大切
なんだから。」と励まし&なぐさめの言葉を頂いた。