こうだ邦子 活動日記 

参議院議員としての
日々の活動をご報告します。

「消費者がやかましい」?

2008年08月20日 21時53分21秒 | Weblog
太田農水大臣が先般NHKの番組で、中国製冷凍ギョーザの中毒事件や
食の安全について、「日本国内は心配ないと思っているが、
消費者がやかましいから徹底する」「日本は社会主義の中国のように、
まずいことを隠していい国と違い、常に(消費者の)プレッシャーに
さらされている」と発言した。

政府与党の消費者に対するスタンスをわかりやすく表現した発言だと思った。
与党自民党は消費者よりも生産者・製造者の利益代表として
これまで第1党として存続し続けてきた。
そういう立ち位置の政党なのだからそれを貫き通せばよいのではないだろうか。
消費者の立場にたった自民党なんて、自らのアイデンティティーを否定して
いるようなものだ。
行政府は生産者の立場、製造者の立場、消費者の立場といった
国民の様々な属性を踏まえつつ、振り子が極端にどちらかに触れ過ぎない
ようにバランスをとることが必要であろうから、どういうスタンスの政党が
与党になろうとも、極端に片一方の味方をするような行政にはならないだろう。
(バランスを取らなければいけない割には消費者の立場が軽んじられていたと
は言える。)

消費者庁を設置するのは結構なことだが、どんなに上手く機能したとしても
所詮は行政府の中でのバランス調整に過ぎない。
「消費者がやかましい」となれば行政府は生産者・製造者への
締め付けを厳しくするというバランス調整を行うに過ぎない。
生産者・製造者も連帯責任のように、お上から一律締め付けをされては
たまったものではない。

私たち民主党は、消費者の立場を代表し、かつ三権から独立した存在(機関)
が必要であると考えている。

行政府はそもそも、消費者という立場だけの代表にはなり得ないし、
自民党は、消費者と相対する立場でいることが自らの存在意義である。
このことを大変わかりやすく太田大臣は表現されたのではないか。