先日、千葉県の松戸で紀州犬が三人に噛みつき駆けつけた警察官によって射殺されるという事件がありました。
かなり報道されていたのでほとんどの人はこの事件のこと知っていると思います。
僕がこの事件をはじめて知った時は犬の種類がまだ発表されておらずあまり気にも留めていなかったのですが、後日犯人・・・?が紀州犬と云うことが判明し、単に人ごとでは済まされないなぁと同じ紀州犬を飼う身として今更ながらに気を引き締めました。
ただ13発もの銃弾を受け、8発くらいは命中していたということらしいのですが、もう少し何とかできなかったのだろうかと個人的には悔やまれますね。ただ現場の状況はさぞパニックだったのでしょうが・・・。
この犬にとっては相当ストレスの溜まった状態だったのでしょうね、僕的には飼い方にも問題があったのだと思いますが、経験上犬の個体差による性格的な問題も必ずあると思います。
基本的に犬は「咬むもの・・・」という認識が必要です。
「咬まない犬はいない」と云っても過言ではありません。
ただ咬まないで済む一生を送った犬はこれは幸せとも言うべきです。
その事はさておき、今回の報道で一つ気に掛かったことがあります。
僕らは紀州犬愛好家で、大体この犬のことは判っているつもりですが、まず「大型犬・・・」という表現、これは間違いです。紀州犬は純然たる中型犬の範疇には入る犬です。
もう一つは犬のサイズ体長122cm体重21kg(これは身体が絞まっているか太っているかによっても異なります)体高58cmこれが紀州犬にしては少し異常な数値で、かなり大きい個体でも55cm位までのもので、58cmとなれば大型の秋田犬に匹敵するサイズです。
これらの報道の不正確さに若干疑問を持ちました。
この事件は身近な(三人称的な身近さです・・・)紀州犬が起こした事件で、それ故に情報の信憑性に疑問を持てるのですが、ほとんどの人はこの紀州犬のこと「白い日本犬」というくらいしか認識がないと思われます。
そういった多くの人に、今回数値的な点に限って書いていますが、このような我々紀州犬飼いにしてみれば、そんなバカな的な感想を持ってしまう訳です。
この事件「紀州犬」という犬種が引き起こし、それが表立ったことで先のような感想も持つわけですが、僕にしてみれば日々我々に伝わってくる様々な事件や事故の情報というものの捉え方に「こりゃ、全部鵜呑みにはできんぞ・・」と改めてその危うさや不正確さのような、真実とは異なったものが存在し、その判断は一概にはできないという点に気付かされた・・・そんな感想も持った訳です。
犬が警察官に射殺されると云うような事件は日本では稀なので話題にもなったのでしょうが、比較的被害者の怪我も軽傷と書かれていました。
どうもこの事件、紀州犬が咬んだと云うより、それを深夜に十数発も発砲して射殺した。このことが世間の大きな関心を招いたのだと思います。
紀州犬、紀州犬と騒がれたこれには、やっぱりどこか無念な思いが募るのです。人間側にしてみれば咬んだ犬は悪いのですがね・・・。