友達の息子は中2で強迫神経症です。
一年以上前から、学校から帰ると執拗に手を洗うようになりました。友達は何度も辞めるように言いましたが、良くなることはなく、むしろ酷くなる一方でした。
とても家族だけでは対応出来ないと、カウンセリングを受け第三者に介入してもらうことになりました。
その人は大学の教授で、神経症について大変詳しい専門家でした。
カウンセリングで、何故彼が手を洗うのかその理由がわかりました。
理科の実験で薬品を使い、先生からその薬品は危険なものだから、きちんと洗うように言われたけれど、彼はそれが手に着いたようで気になってしょうがない。洗っても落ちてないような気がする。
自分の体は、汚染されたのではという恐怖から、手を洗うようになったそうです。
そしてそれから彼にとって学校は「汚い、汚染された場所」になりました。
学校から帰るとまず彼は立ったまま自分の机で宿題をします。座ると椅子が汚染されるからだそうです。
その後、学校の道具を全て片付け、着替えてから手を洗います。
手を洗った後は、学校の物は一切触りません。
お母さんが洗濯物を彼の机に置いたところ、彼は激怒しました。
彼の机の上は、唯一学校の物を乗せる場所で汚染されている、そこに洗濯物を置いたら汚れてしまうからです。
寝る前にお母さんが「お便りを出して」と言ったら、もう手を洗ったから出来ないと、お母さんも汚れると言ったそうです。
昨秋、カウンセリングの大学教授が家に来て、彼の教科書、ノートなど学校の物をリビング、ベッドなどの、汚染されていないという場所に置きました。
そうすることで、慣れさせる、大丈夫なんだと経験させるためだそうです。
帰ってきた彼は怒り、叫んで部屋を飛び出しました。
その後、お父さんが探しに行き、気持ちも落ち着いてから帰ってきたそうですが、彼は以外にも「お母さん、けっこう大丈夫だった。お母さんの言うとおりだった」と言ったそうです。
友達は、これで一山超えいい方向に行くかもと期待しました。
ところが、年が明けてから彼の潔癖症はますます酷くなり、手を洗うのも自分の思うようにいかないと最初からやり直したり、何度もこれでいいかなと確認したり、お母さんに見ててもらわないと手が洗えなくなったり。
何度かは見ててあげたのですが、10分以上も洗うのを毎回見てることも出来ず、それを断ると、暴れて床をドンドンしたり、壁に穴を開けたりともう手がつけられなくなるそうです。
下の人から苦情もきて、友達ももうどうしたらいいのかと・・・
彼は暴れた後、落ち着いてからは「お母さんごめんなさい」と謝るようです。
私は、彼女をずっと見てきて、やはり親が変わらなければと思うのです。
でも、そう言ったところで逆に今までの自分が責められているように感じてしまい、また親が変わることの重要性を信じていないようでもあるのです。
今相談している大学教授はこの病気に大変詳しく、何人も診てきていること、その人がこの病気は簡単には治らないと言ってることもあり、自分ではどうすることも出来ないと思ってるようです。
このままでは彼はいつか壊れてしまう。
そんな話を旦那にしたら
「やっぱり親が変わるじゃねーか?俺らだって大学病院行ってたけど、その先生が何してくれたってわけじゃないし、むしろ本読んだ方がよっぽど為になったし」と
そうそう、わかってるじゃないの。そうだよね~ はーーーっ なんとかならないかな・・・