とうとうその日(10月15日)がきました。僕の最大の目標、2005アイアンマンハワイのレースリポートをさせていただきます。
午前3時30分に起床。4時までに朝食を済ませたいので、そそくさとツナサンド、バナナ2本、梅干おにぎりを食べました。そして、仕上げは正露丸。これでレース中の腹痛からは開放されます。
準備した補給食は以下のとおり。全部バイクにセット。ランはエイドでもらえるもので済ませる予定。
・カーボショッツ13本をバイクボトルに入れ、少し水を混ぜたもの。
・草大福餅4個を
NORI-BUKUROにセット。
・梅干2個(フィルムケース入り)とPOWER GEL3個を BENTO-BOXにセット。
はっきり言って、結構多めですよね。全部は食べられないだろうけど、足らなくなるよりいいからね。
午前4時45分から当日受付なので、KKKBHのテニスコートへ。すでにかなりの列でした。ボディナンバリングを済ませ、トランジッションエリアでバイクの空気圧を上げ、上記補給食をバイクにセット。いったんホテルに戻りました。
午前6時ころ、再びレース会場に行きました。6時30分ころ、プレスイムバッグを預託し、海に入りました。比較的水温は高め。しばらくウォーミングアップをし、45分のプロのスタートの前には、スタートラインの近くに待機しました。
振り返って、アリイ・ドライブ沿いの群衆を見ました。上空にはヘリが旋回しています。MCのウィット・レイモンドさんは、アイアンマンジャパンのときとは違って、英語で盛り上げます(当たり前か
)。すべての雰囲気が
Ironman Hawaii そのものです。緊張なんかどこかに飛んでいってしまい、そこに自分がいること自体に言いようのない感激がカラダ中を駆け巡ります
大砲の轟音とともにスタート
はっきり言って、ちょっと悪い流れに乗ってしまいました。バトルが激しくて、タイムロスしていることは明らかな状況でした。みんなそうなんだろうと思って泳いでいたので、いい位置で上がっているだろうと勘違いしていました。…結果は多少出遅れ気味。泳ぎ自体の調子は上がっていたので、残念です。
↓これですもん。そら、バトルにもなるわな。
↓スイムアップ
トランジッションエリアに駆け込むと、15分前にスタートした塩野さんが見えました。なんか、想像したとおりの展開だ(笑) 僕は水着で泳いだので、テント内でトライスーツに着替えたりして、少しだけ長めのトランジッションとなりました。
さて、長い長い180.2kmのバイクのスタートです。
まず、KONAの町の周りを10kmほど走った後、クイーンKハイウェイに出ます。あとはハワイ島の北端の町、ハウィまで行って帰ってくるだけです。景色はほとんどが溶岩が固まった荒涼とした平原です。「眠くなる」なんていう人もいるくらいです。
今年はハウィの前15kmくらいが、強い向かい風(しかも上り坂)だった以外は、それほど強風は吹きませんでした。その意味で、ある程度の余力を残してバイクを終えることができました。ちなみに、補給食は、カーボショッツ13本は完食(飲)、草大福は4個中3個を食べました。梅干はハウィの手前で1個、後半の140kmくらいで1個食べました。強烈に酸っぱいですが、目が覚めるように元気が出ます。POWER GEL は結局食べませんでした。しかも、本当に欲しければエイドにもあるので来年からはバイクにセットする必要はありませんね。ともあれ、今回、補給は比較的うまくいったと思います。
さて、トランジッションに飛び込み、サンスクリーンを塗りたくってもらって、ランスタートです。なぜか、走り出しから脚が軽かったです。これはものすごく調子がよいかもしれない、と思い、飛ばしていきました。バイクでつめ切れなかった塩野さんをすぐに抜き去り、5kmの通過は20分ちょっと。10kmも41~42分ほどでした。冷静に考えれば、突っ込みすぎなんですが、そのときは、このペースで押せる
と思ってしまったんですね
約17kmを過ぎて、クイーンKハイウェイに入ると、ピッチは衰えていないのですが、今までほど前の人を抜いていくことができなくなり始めました。このころからストライドが縮まりはじめていたようですね。
Natural Energy Laboratoryを左折する約27km付近では、結構つらくなってきました。とりあえず、ピッチだけは維持して歩を進めました。エアポート付近まで行って折り返し、また、クイーンKハイウェイに戻りました。さて、残りはあと10kmくらいだ
ここからが長かったですね。これまでエイドではノーストップで走りながらスポンジでカラダを冷やし、水分を補給したり、バナナやPOWER GEL を受け取ったりしていましたが、ラスト5kmくらいからは一瞬ですが、止まって脚を冷やすようになりました。出発前、ランの調子のよさから「突っ込み過ぎないようにせねば」なんて言ってたのに、突っ込みすぎてしまいました。あ~バカだな
クイーンKハイウェイの最後の上りをクリアするあたりから、同じエイジの選手と併走するようになりました。残る元気を振り絞ってでも、
「この人には絶対に勝とう」と思いました。坂を下りて左折、フィニッシュロードへの迂回をしているときも併走状態でしたが、最後のアリイ・ドライブに出たところで僕が前に出ました。
そこからは、なんか
夢の中の出来事のようです。ヘロヘロなはずなのに、結構なスピードでスパートができて、さっきの人は引き離すことができました。路面にはフィニッシュに続くカーペットが敷きつめられています
左右からはものすごい観衆が大声援を送ってくれます。興奮状態のなか、フィニッシュ
9時間58分11秒で、なんとか、アイアンマンジャパンに続き、サブ10を達成することができました。
僕のフィニッシュの動画は
こちらでみることができます。9時間56分くらいから始まるから、2分後くらいです。よ~く見てね
長い長い1日が終わりました。ボランティアの人に付き添われ、マッサージコーナーへ。気持ちいいオイルマッサージを受け、落ち着いてからホテルに戻ってビールを一本飲みました。これは最高の味でしたね。胃にしみ込みました
バイクのピックアップなんかは後からにして、とりあえず、心地よい酔いのなか、ベッドでレースの余韻に浸ることにしよう。
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