城台山日記

 城台山の麓で生まれ、毎日この山に登り、野菜・花づくり、読書、山登りをこよなく愛する年寄りの感動と失敗の生活日記です。

山の天気 今昔 21.8.7

2021-08-07 20:51:04 | 山登り
 今日の午後、月曜日、火曜日に予定していた薬師岳を中止し、宿泊予定の太郎平小屋に連絡した。その時に担当者から「連絡ありがとうございます」と言われた。実は断りの電話を火打山の高谷池ヒュッテ(7月27日宿泊予定)に入れた時にもそのようなことを言われた。なぜなのだろうか? 今山小屋は基本的に収容人数を少なくし、予約を原則としている。ところが、予約だけして現れない=キャンセルの連絡をしない登山者が続出しているようである。本来ならキャンセルの電話を遅くとも前日までにするべきなのだが、何も連絡しない登山者がいると聞いた。太郎平小屋ではこうしたマナーを守らない登山者に対して、一計をこうじて、前日のキャンセルには50%、当日には100%のキャンセル料をいただきますと書いた(もちろん、書いたからといって、連絡なしのキャンセルが減るかどうかわからないが)。おじさんのような善良な市民であり、良識ある登山者(勝手に思っているだけであるので、本当にそうなのかはわからない)は、そのキャンセル料がとられてはかなわないので、前前日にキャンセルの電話をしたのである。旅館やホテルの祝は宿泊のキャンセルに随分前から料金をとるのは常識だが、山小屋は本来キャンセル料金をとっていない。なぜなら天候や体調によっては行けなくなることが頻繁に起こるからだと思う。

 火打山そして薬師岳と連続して台風のため中止となった。今回の9号の台風の動きは、当初もっと遅く日本に近づくという予報だったし、中国大陸に上陸した時点で影響はないと判断した。ところが、今朝の予報では速度を速めて、日本に接近するということだった。普段、登山にあたっては、「気象庁予報」「日本気象協会」「ウェザーニューズ」で現地の天気を調べるほか、「てんきとくらす」の山の天気を行くかどうかの判断材料としている。これらの予報はスマホで即座に見ることができるのでとても便利なのだが、予報がまちまちなのが困りものである。ウェザーニューズは実態よりも雨の予報が多いような感じだし、気象協会は晴れの予報が多いという印象である。テンクラ(てんきとくらす)も頻繁に変わるのでどの時点で見るかで判断に違いがでてくる。当たり前だが、当日に行くかどうかの判断をするのが一番良いのだが・・・。

 今日のテンクラの薬師岳 月曜、火曜はC(登山不適)となっている 特に風が強く薬師岳稜線では20m以上の風が吹くという予報

 話変わって、日本人で初めて世界の8000m級の山14座に全て登頂した竹内洋岳氏が14座目のダウラギリⅠ峰に挑んだ模様を数年前NHKスペシャル(確か「サミット」)で放送していた。挑戦が成功するかどうかは本人の力量はもちろんだが、天候に大きく左右される。竹内氏が何回かの失敗の後、日本にいる山岳気象予報士猪熊貴之氏と衛星電話で決行日を相談する模様を映していた。この提案された決行日に2名で向かい、山頂アタックは単独で行い、無事山頂に立ったものの途中で日没となり、ビバーク(映像ではテントの明かりと「寒いよ」という声、感激なのは翌日の朝、カメラが竹内氏を捉え、その生存が確認された場面だった。この時、予報がはずれ、天候が下り坂になっていたらこの成功はなかったと思われる。

 今は当たり前となっている気象衛星を使った予報などなかった時代はどうだったのだろうか。現在のような長期の予報はない。山で頼るのはラジオが唯一だった。(今は山小屋には衛星放送が流れていて、予報も見ることができる。)山岳会等の行う山行には、必ず「気象担当」がいた。この担当者はNHK第二で放送される天気予報中でも漁業気象を聞き(一日に三回放送されている。9時10分、16時、22時)、天気図を作って、翌日以降の天気を判断していた。おじさんも受けたことがあるが、各地方気象台において、各県の山岳連盟主催で気象講座があった。ここで学んだことを山に行かなくても、自宅でラジオで聞きながら天気図を書く練習をした。もちろん、その前提として、気象の勉強もしたわけである。

 この天気図に風向、風力、天気、気圧などを記入する 特に難しいのは等圧線を書くこと 等高線と同じく決して交わることはない

<おまけ>

 山と渓谷6月号の付録 登山手帳 こうした手帳に山行を記録していた

 その手帳に記された昭和55年9月13日~15日 剱岳早月尾根(当ブログ「青春プレイバック・早月尾根 20.7.28」参照)の記録

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