城台山日記

 城台山の麓で生まれ、毎日この山に登り、野菜・花づくり、読書、山登りをこよなく愛する年寄りの感動と失敗の生活日記です。

揖斐厚生病院の移転・続編 21.10.2

2021-10-02 19:47:16 | 地域のこと他
 おじさんのブログで常に上位にあるのが「揖斐厚生病院の移転 19.6.20」だ。そこで今日はこの続編となる記事を書きたいのだが、手持ちの情報が少なすぎて、他の話の方が主になる可能性もある。もちろん、積極的に情報を集めているわけではないので、行政から住民に出されるものが全てということになる。今回の情報は、揖斐川町→区長会→班長会(各区)→住民というルートでもたらされた。情報は以下のとおり。
 ◯7階経て病棟、健診センターを除き、外来棟などが壊される。→外来棟はもともと耐震性に問題があった。
 ◯二つの建物を利用し、保健センター、自治医科大学の派遣医療の拠点とする。
 ◯外来診療 内科(自治医科大学派遣)、眼科、耳鼻科、その他(厚生連派遣)
 ◯建物の活用は揖斐川町が主体となり運営
 
 これだけではなかなかわからない。例えば入院病床の有無、ある場合何床か(「診療所」という扱いなら20床未満)、救急医療の有無等々

 新しい病院は仮称「西濃厚生病院」となり、大野町下磯(大野神戸IC東側)に2023年10月に開院予定である。

 2021年8月工事の進捗具合

 完成予想図

 この病院は3次医療(高度医療)をも担当するのであろうか。現在は3次医療は大垣市民病院が分担することになっている。診療科はどのようになるのだろうか。

 新病院の話はまずおいておいて、旧病院の活用について勝手に考えてみたい。明らかになった事項の中に、自治医科大学の派遣医療の拠点になるとある。この自治医科大学は、僻地医療、地域医療を担う医師を育てる大学である。一次試験は出身の各都道府県で受けることになっている。また、卒業後、臨床指定研修病院や大学付属病院で2年間臨床研修を受けたのち、3年間僻地等に勤務し、その後2年間後期研修ののち、2年間再び地域医療に従事しなければならない。岐阜県にある僻地の診療所の何人かの医師はこの大学の出身である可能性が高い。揖斐川町には、谷汲中央、春日、久瀬診療所が僻地診療所となるが、その運営は自治医科大学が関与する「地域医療振興協会」が行っている。「拠点」の意味は、一体何であろうか。単なる事務調整ではあるまい。かといってバックアップするだけの機能は持てないであろう。診療所の医師の力量を超えるような治療をここで行うことができるのか。

 国は高齢化や高度な治療などにより増え続ける医療費を削減することに躍起となっている。その中で、急性期を除く病床の削減のため、在宅医療に重点を置こうとしている。しかし、この在宅医療も地域によって大きな差が出てくる。おじさんも含めて、自宅で高齢者の介護をしている家庭では在宅医療の普及度は重大関心事である。先進地域では24時間対応できる医師がいる診療所がある。定期的な訪問診療や急変時の対応が可能である。我が家の場合、民間の診療所の医師が4週間ごとに我が家を訪れる。年をとり身体の機能が衰えつつある他は、悪いところはないので、外来の悪名高い「3分診療」と同じくらい滞在時間は短い。では、最後の瞬間への対応はどうしたら良いのだろうか。毎週来ている訪問看護の看護師に聞いてみた。看護師(24時間対応できる)に連絡し、その看護師から訪問診療の医師に連絡がいくそうだ。ある診療所では医師が患者に連絡先を教えていると聞いた(本で読んだ)。在宅で最後まで介護し続けることはかなりの覚悟がいると思っている(亡くなってから救急車を呼ぶと不審死ということになって警察のお世話にならなければならない。地元のN医師はその場合すぐに私を呼んでくださいと言っていた。その医師は母親のかかりつけ医ではないので残念だ。)

 最後に知人から聞いた話をしたい。この知人は、自宅で実の母親を介護していたのだが、認知症を発症した母親からの暴言に悩まされ、迷った末、特養に入所させることにした。その特養は民間の診療所に併設されており、十分な医療を受けることができると思って選んだものだった。この母親が食事をとらなくなり、オシッコも出なくなった。知人は前から考えていたとおり、特別な処置を希望していなかった。その意向を聞いた診療所の医師は知人に対して「飢え死にさせるつもりか」と迫った。その怒気を含んだ声に知人は圧倒され、医者の要求を受け入れた。知人のように自然死を望んでいても、医師という強者から迫られれば方針を変更してしまう。問題はこの医師が最終期の医療のあり方について、従来の考え方しか持っていなかったのではないかと思われることである。

 


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