ペット・セメタリー(PET SEMATARY)
1989
メアリー・ランバート(Mary Lambert)
80年代も終盤にはいると、結構いろんな要素を入れ込んでみたものの、結局『ターゲットはオマエだ!』という90年代の暗黒時代(自分比)を臭わす映画があったものですね。
本作はなんとなく家族で観られるライト・ホラーってな皮をかぶった80年代ホラーの名作でしょう。
結局、人を驚かすことにしかフォーカスしてない。
それで良い!それで良いんですよ!
余計な人生訓とか、なんだか判らない恋愛沙汰とかどうでも良いんです。
ホラーはホラーたるべし。アクションはアクションたるべし。
いろいろ狙って訳の分からない映画(というか表現全て)を創るのはやめていただきたい。
一緒に観ていた連れは終始狙い通りのビックリ連発です。観ていて気持ちの良いほど。
80年代最後の年に後に語り継がれるホラーの名作。
ある場所に死体を埋めると生き返っちゃうという設定は、モロにゾンビなんですが、そのゾンビへの責任を生きている人間に負わすというニクイ脚本。他のゾンビ映画はゾンビありきでその存在理由を後から生きてる人間に丸投げ(客観視)して考えさせるってなものですが、本作は逆。ゾンビがあったら・・・というドリフのコント(ex「もしもこんな銭湯があったら・・・」)の様な衝動ありきで、それを人間の性として描く。これはニクイ。むしろメタフィクション。
終局部の主人公の人格崩壊はよくあるスラッシャー映画の殺す側の心理だったりしてサクッと終わらせています。
これまたコントなんかによくある『客観視でしか判らない正解』(ex「志村、後ろー!」)だけで突っ走ってます。
実は結構深い。のかもしれない。
『善悪のジャッジを個人に任せちゃうと大変よ』(※本作はお父さん目線です)ということをを問いかけたかったのか?というのは、ただの深読みでしょうけど構造がシンプルなだけに『なるほどなぁ』と思った次第です。
| Trackback ( 0 )
|
|
私の猫は24年くらい生きましたが、もう静かに眠って欲しかったですね。生き返らせたいのは、昔かっていたウーパールーパーですが、生き返ってきたらトサカひろげてこっちに突っ走って来たら嫌なのでやめときます。