notation




 
 
グーニーズ(THE GOONIES)
1985
リチャード・ドナー(Richard Donner)


久しくテレビを見ていないということと「映画って何だっけ?」という初期衝動に駆られ鑑賞。
多分、本作は映画館にリアルタイムで観に行ってないはず。
テレビの土曜ゴールデン洋画劇場とかで見てたはず。
「グーニーズ」が放送される土曜日と「ゴールデン・チャイルド」が放送される金曜日は随分楽しみにしていたはずです。「ポリス・アカデミー」は日曜が多かった気がします。

今観てしまえば、カットの繋がりも無茶苦茶だし、超ご都合主義だったり、そもそも『何がやりたかったの』ってなもんですが、当時(小学校低学年)だった私は本作が大好きでした。で、見直してみたところ、やっぱり好き。何でかは判らず。

この80年代中期の作品が好きな理由は『世代』ということに他なりません。
中学生くらいの頃は毎週レンタルビデオ屋に言って10本とか借りてたなぁ。親父のエロビデオと一緒に。
毎年大晦日は3本立てで、家族が寝た後に、朝(初日の出)まで映画を見るのが常でした。その時は「マッド・マックス」とか「キャノンボール」とか。

音楽にしても一番ガシガシ聴いていた90年代のものがやっぱり好きで、RadioheadとかPrimal ScreamとかBeckとかいまだに好き。
こういう世代的に好きなのはどうしようもないですね。
人に押しつけられるものではない。
これは余談。

勝手な解釈だと「グレムリン」とか「ロボ・コップ」とかも同じ思想の産物なんですね。
なんかいろいろテクニックはあるけど、そこに金遣わない。
そっから10年すると綺麗にまとまりまくった作品ばっかりになってテクニック主導の世界へ。あるいは完全インディペンデント・オルタナ群。
その、ちょうど良い作品ってあんまり無かったりします。観てないだけだと思いますが。
「スターシップ・トゥルーパーズ」とか「マーズ・アタック」とかはその合間にあって良心的な作品ですね。

その時存在していたテクニックの羅列ではなく、金ないけど見たい絵を撮るために四苦八苦。そういうのが好き。
愛情が伝わる。
本作「グーニーズ」は相当な金を使ってるかもしれないけど、やっぱりやりきれてないトコとかにコスト・カットではない何かを感じたりするのです。
これは懐古主義なのか。基本的に超無駄なところに金遣ってるんですよ。
オルガン弾いたら崩れる床とか、もうちょっと楽なやり方あったはずだし。ラストシーンのカタルシスはどうでもよくて、撮りたい画をとりたかったんじゃないかなぁ。
そういうの観てると伝わっちゃうんですよ。
脊髄で。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )