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クラフトワーク(Kraftwerk) 「放射能(Radioactivity)」 =思い出す音楽 その132=

2023年07月23日 22時22分22秒 | 音楽

この動画は公式のものでありませんので、後日観られない可能性があります。
正確にはこの動画の曲は「ガイガーカウンター(放射能測定器)&放射能(Geiger Counter & Radioactivity)」になります。
2012年7月7日と8日に幕張メッセにて行われた「No Nukes 2012」の1日目のラストアクトとしての演奏だったと思います。
あのタイミングで、ビジュアルに日本語字幕、日本語で歌うバージョンを初めて披露。そのインパクトは強烈であり訴求効果は絶大だったと思います。素晴らしかったです。そして、未だにこのバージョンでクラフトワークはこの曲を世界各地のライブで演奏しているそうです。


さて、今回もクラフトワーク(Kraftwerk)で「放射能(Radioactivity)」です。
いつものように、Wikipediaによりますと、リリースは、1975年11月。
アルバム「Radio-Activity」の2曲目に収録されています。
アルバムの日本語でのタイトルも「放射能」ですが、英語で「Radio-Activity」、ドイツ語で「Radio-Aktivität」となっており、「Radio」と「Activity」の間にハイフンが入るのは、「ラジオの活動」という意味も含んでいるそうです。
しかしながら、明確に放射線汚染に対しての「NO」をかなり以前から長年にわたり訴えていて、この「No Nukes 2012」には当然のことながらなくてはならない存在だったと思います。

日本には芸術と社会的訴求が乖離した捉え方が長らく根強いですが、ある種日本国民の風習的なものと感じてしまい、当たらず触らず、事なかれ主義な考え方を生み、それが社会問題の解決を先送りし、そしていつもまでも解決できない土壌を無意識的に作ってきてしまっています。
そういう意味において、この「No Nukes 2012」の時にわざわざドイツからクラフトワークを呼び寄せなければならない、という風にも考えることもできるわけです。
欧米でのアーティストはジャンルを問わず、社会問題に直接訴求していく方が多いです。そして、そういう作品を好んで鑑賞する人たちも多いのです。
それは、それだけ社会問題に対して「自分事」として捉えている人々が多いからであり、明日自分自身がその問題の当事者になるかもしれないとも思っているのでしょう。だからこそ、ほとんどの人々が政治にも関心がありますし選挙の時も投票率がそこそこ高いわけです。
それだけ長らくの間(もしかするとその国の歴史として)、「有権者」としての意識が根付いているからでしょう。
日本の国民は「有権者」としての意識よりも「消費者」としての意識が強く根付いていて、それだけに芸術(作品)を気持ちよく消費する「商品」として捉えてしまっています。
なので、直接的に社会的訴求をしている芸術(作品)をいわゆる「ドン引き」してしまう風潮があるわけです。

YouTube上には、クラフトワークの「放射能」についてライブ動画がいくつかアップされています。
昔からアップされているヨーロッパ各地でのライブ動画での盛り上がりはやはりすごく、今回冒頭にあげた「No Nukes 2012」でのライブ動画での盛り上がりは残念ながら福島第一原発事故を経なければ得ることができなかった日本の国民の社会問題意識への高まりであり、それでも高まった意識を維持しさらに高めていかなければならないのだろうと思うわけで、そんなふうに僕が日本での芸術の社会的訴求のことを考え思い出す音楽のひとつです。

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