NO9・・・“遠近図法と作品制作”
1.マスタ−ドローイング:一番重要なコアコンセプトです。
建築の設計は何から始まるのでしょうか?まず、注文側のいろいろな条件や目的、予算などを聞くところからスタートして、実際の設計のスタートは、それらの目的に1番理想とするイメージ(意匠・外観)をまずは形(絵=デッサン=素描=ドローイング)にすることから仕事が始まります。この自分のアイデアからいくつかのテーマを創り、その中核コンセプトを感じるインスピレーションを使いながら、働かせていくつかのマスタ−ドローイングやアイデアスケッチあるいはサムネールスケッチ(親指大のちいさいスケッチ)。を描きだします。
➡添付画像は世界的な“建築芸術家”のフランクゲイリーのマスタ−ドローイングでありサインがあるのが分かります。芸術家は自分の作品にサインをします。フランクロイドライトも必ず、スケッチか完成予想図にマークである赤い正方形(日本画の落款に影響を受けた)サインがあります。
2.ラフスケッチ:もう少し細部までを明確にします。
その次にそのマスタ−ドローイングの中で、1番形にしてみたいものを選び、それをもう少し細部までを明確に描きだします。
完成予想図をデッサンします。これは彩色されたり有彩色の下地の上に美しいハンド・ドローイングを描き出します。周りの環境や人々の姿も描き込みます。最近はCGによるレンダリングもありますが、それらは大学に入学してから学習しますが、まずは建築芸術家である責任者である自らの手で描かないといけません。ここを外注や専門家に任すと完成イメージや自分が感じているイメージや雰囲気が表現されないことがあります。完成予想図を専門に描く人はパーサーと言いますが、フランク・ロイド・ライトなどは、全て自分の手で美しい完成予想図をさまざまなモヂュール(縦横の異なる比例)の紙で描いていますので、参考にしてください。つまり完成図が描けない建築芸術家は有り得ないのです。自分の心に思い浮かぶ内面のイメージはその本人しか分からないからです。
3. 立体化:建築小型模型制作
ラフスケッチを元に、さまざまな小型のインスピレーションの赴くままにいくつかの小型模型を創ります。
4. 最終建築模型制作:
細部が分かるように大きな建築模型を制作して、内部や植生、人間なども配置してスケール観が分かるようにします。色彩や材質に特徴があるときは完成時に近い彩色や素材を使用します。
5.撮影:➡ プリントして自己PR資料などのページに収納します。また別に自分の作品ポートフォリオを作り時系列で、タイトル名、作品サイズ、制作者、制作日時、素材、サイズなどのスペックを残しておきます。自分の作品を記録する事が目的ですが、立体は完成時はきれいですが、時間の経過により劣化しますので、完成直後に撮影する事です。
6.早稲田建築AO入試の最終面接では集団と個人の面接があるので必ず、自分で制作した建築模型を持参して面接官の質問に積極的に事会える事はもちろんの事ですが、自己PRをしなさいと指示が出たら、持参した建築や自己PR資料を効果的に使用して、自分の優越性を熱意を持ってアッピールする事が必要です。このリーダーシップに繋がる積極的な心構えを、相手の担当教授は良い印象として採点するからです。
何も知らないでいきなり立体や建築をデザインする事はできません。
■遠近図法は次回に行います。
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