早稲田建築AO入試 空間造形力エキスパートコーチ 高橋順一の日記:合格最短の秘密


国内外美大デザイン受験指導32年約1000名累計合格率89.9%
/早稲田建築AO他10年指導コーチング

“なぜ建築学科で美術造形的なデッサン試験があるのだろうか?”

2020-02-21 16:38:19 | 早稲田建築AO受験マスタ−コーチの秘密
早稲田建築学科や他の工学部系建築学科、あるいは横浜国大建築や美大の建築や立体デザイン系などではデッサン以外に立体構成の実技試験が、行われているのは以前から私のブログで何度も述べていますが、再度説明してみたいと思います。

それは言葉だけでは創作者の魂を正確に視覚的イメージで伝えるのが難しいこと、また言語が異なる文化や人種、また宗教が異なる国に伝えるには翻訳が必要になるからです。

まだ現代の建築家という専門職がないルネサンス時代は、画家やミケランジェロといった有名な画家や彫刻家が建築も設計(完成予想図)していました。ダビンチも「彼女(芸術)は、その基本的な原理、つまり意匠(デザイン)によって、建物をいかに眼に心地良くするかということを建築家に教える………幾何学の図形の描き方も、彼女が発見した。遠近法も天文学も彼女の教育を受けている」と述べています。

例えば建築家が建築を設計する最初にやることは、様々な頭に浮かんだアイデアをいきなり図面や建築模型や完成予想図は描けないので、自分の手で様々なスケッチを描きながら心の中へ求めるイメージへと探求してゆくわけです。

この自分の手でスケール感を感じて描く、手書きのスケッチドローイング作業が、大学で学ぶCADの前にとても必要な技能であり感性を養う上でも必須なスキルだと感じます。それからそのスケッチを熟成させラフスケッチへと少しずつ自分が求める全
体の大きな形を、インスピレーションを元にアイデアに近づいていき、外観やあるいは内観などへと進行していくわけです。

こういう新しい創造的想像力(クリエイテイブイマジネーション)の創作行為は今まで誰も見たことのないものを試みて創造するという、冒険者であり挑戦者でもある芸術家のミッションであり魂を形にすることと言えます。

こういう内面的な精神的価値観は総合的芸術家である建築家は、様々な都市の建築法規や建築構造など工学上の厳しい成約条件をクリアする論理的な問題と意匠という視覚芸術、美術分野における外観的な洗練された幻想的な美しさ、あるいは非常に革新的で前衛的な構造美の両方を総合する高い総合的な意力と意識が求められます。

それゆえ、21世紀に地政学的制約を柔軟に超えて行動し発信して行ける若い逸材を発見したいという意図があると思われます。



ザハ・ハディド アーキテクト(イギリス)|最優秀賞|新国立競技場

フランクゲーリー https://www.foga.com/


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