1. 普通の芸美大受験予備校の建築科受験では、まず幾何形体からスタートして
さまざまな人工物の静物デッサンや、建築写生で鉛筆デッサン淡彩仕上げ(芸大建築)や、美大を受ける場合は建築の室内における想定デッサン(多摩美環境)や、支給された紙質ほかさまざまな材料で立体構成を制作し、それをデッサンする(武蔵美建築)などの演習がおこなわれる。
2. しかし早稲田建築AO入試の場合は、実技試験で問題文を読みそれに対しての解決提案などを作文とドローイング(素描)で描く事が要求される。
また、それと共に以前は早稲田建築AO入試で合格するためには書類審査があり、その後1次試験が作文とドローイングで、これに合格しないと2次の自己PR資料を事前に送付して面接と自己プレゼンに進む事ができなかった。
いまは、書類審査(志望理由や動機)選考がまず最初にあり、それに受かると実技試験/作文とドローイングと、自己PR資料と面接試験(個人と集団)での自己PRのプレゼンがさらにおこなわれる。
3. こうなると、高校での成績ではなくこの実技ドローイング試験と自己PR資料と面接試験+自己PRのプレゼンでの採点が重要な得点になる。ではどこで全国から来るライバルに差をつけるのかというと、それは自己PR資料の中身 であり、早稲田が望む国際的に活躍できるリーダーシップ能力を証明する資料や活動を始め、「建築工学家」これは入学後に学ぶので、もう一つの「建
築芸術家」としての才能をうかがわせる建築という分野での、空間芸術家としての独自な個性と才能を、特に空間造形力におけるイマージを表現できる能力としてデッサンと、空間造形力を証明する立体構成や大学入学後に自分が創りたい建築への情熱を、具体的にテーマコンセプトを文字と建築模型や完成予想図など形にする事が必要になる。
4. 入れるべきデッサンは、コルビジェが言うように自然物を薦める。自然の美しい有機的な形体は、建築へのさまざまなヒントがあり、歴史的にもギリシャ建築やダビンチの素描なども単なる描写ではなく、その後のさまざまな平面的なマークやロゴを始め、機械工学や天文学、数学、医学、科学などへの予見に満ちている。
まずは花や貝、樹木、手や人体などがいいが、たぶん建築受験生はほとんどが学科に忙殺されていて、あまり難しいモチーフを描くのは難しいように感じる。
5. まずは立体的に描けるように、大きな陰影をつけて斜光のもとで机とかで
描けるモチーフか、樹木であまり葉が密集していない形のもの、あるいは貝殻
自分の手、ビン、テイッシュペーパーや幾何形体として描きやすい物がいいでしょう。Bから6Bくらいの鉛筆で画用紙で恐れずに大きく描きましょう。
➡最初はまず、うまくなくてもいいので構図を大きめに元気よく描いてスタートしてください。
美大のように客観的描写力でうまく描くという方向でなくてかまいません。個性的な世界観を
目指しましょう。