シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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サン=サーンスのV協3は惜しい曲?

2023年03月04日 | ドイツ以外の音楽
左映像では サン=サーンス ヴァイオリン協奏曲第3番第3楽章から魅力的なメロディが1分ほど演奏されます (https://www.youtube.com/shorts/cN9Jx0ICBkY)。 中央上は 協奏曲第3番第3楽章~第20回日本演奏家コンクール入賞者によるスペシャルコンサート (2022/02/02投稿 https://www.youtube.com/watch?v=a1_J7Sn-x_M)。 中央下は 協奏曲第3番第3楽章・第41回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール全国大会 (2021/11/01投稿 https://www.youtube.com/watch?v=Fmp7BYq874Q)。 右は サン=サーンス (1835~1921)。
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YouTube には様々なヴァイオリン協奏曲の動画が投稿されており、“サン=サーンス“ と検索していくと、有名な『序奏とロンド・カプリチオーソ』とは別に 協奏曲第3番も幾つか出てきますが、第3楽章のみの投稿もあります (冒頭3つ)。

協奏曲第3番全曲を通して聴くと判ると思いますが、この曲の最大の魅力は第3楽章にあります。 しかも 冒頭から十何小節目の主題が特に魅力的なんですが、最後まで聴き通すと __ 主に記憶に残るのが、残念な事に “この主題だけ“ なのです。

4大協奏曲 (ベートーヴェン・ブラームス・メンデルスゾーン・チャイコフスキー) などは、冒頭から最後まで素晴らしいメロディが詰まっています。 サン=サーンスの第3番に関しては 所々に美しいメロディーが幾つかあるのですが、シロウトの私が聴いても 第1~2楽章はそれほどの曲とは思えません (サン=サーンスのこの曲がお好きな人には失礼ですが)。

これまで 何度か聴いてみましたが、印象に強く残る曲ではありませんでした。 しかし 冒頭左の1分ほどのエッセンスをたまたま聴いて、「おやっ こんないいメロディだったのか?」と目が醒める思いがして、まず第3楽章だけ、続いて全楽章を通して聴いて考え直しました __ 意外といい曲かもと。

第2楽章コーダにもほんの少しだけ 聴きどころがあります。 ヴァイオリンのフラジオレットとクラリネットのユニゾンによるアルペジオが “幻想的な音響“ を作り出す箇所です。 これなどは、楽器をよく知ってないと作曲できないものでしょう。

サン=サーンスの他のヴァイオリン協奏曲風『序奏とロンド・カプリチオーソ』『ハバネラ』はいい作品だと思います。 失礼ながら『序奏とロンド・カプリチオーソ』『ハバネラ』と協奏曲第3番第3楽章を再構成して、より魅力的なヴァイオリン協奏曲1曲に仕上げたら良かったんじゃないかと、(ドシロウトの私などは) 想像してしまうんですが …

でも それは作曲家に対する出すぎた仕打ち (=余計なお世話?) になってしまうかも知れません。 もっとも そんな再構成・編曲したとしても、編曲家は評価されないでしょう __ そんな能力があるんだったら、自分で協奏曲を書け、といわれてしまうのがオチでしょうから。

比べてしまうと 4大協奏曲にシベリウスを加えた5曲がヴァイオリン協奏曲の中では飛び抜けて演奏される回数が多いのも、その魅力が反映しているといえますね (更に加えるなら ブルッフの1番・ラロのスペイン交響曲も)。
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以上の感想は “私の主観“ です。 こう書かないと、「そうではない。 こうだ。 こういう意見・評価もある」と “挨拶も無く“ 非難めいていきなり自論を書き込む輩が必ずいるんです (このブログは元々 私の独断と偏見ですと断っているんですが …)。

自論を書き込むのなら、「初めまして」とか「こんにちは」から書き出して、「私はこう思います」とか「一般的にはこういわれていますが」などが順当なコメント・スタイルだと思います。 お互い 見ず知らずの人なんですから、それ位の礼儀はわきまえて欲しいものです。
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ウィキペディアから __ ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調はパブロ・デ・サラサーテのために書かれた作品で、ソリストにとっては技巧的な要求が大きいが、ヴィルトゥオーソ風のパッセージの間に田園風の静けさを挟むことで均衡がとられている。

第3楽章では ヴァイオリンのカデンツァに管弦楽が応え、序奏を形成する。 第1主題は符点リズムや三連符が特徴的な決然としたもので、次いで伸びやかな第2主題 (ニ長調)、コラール風の静かな主題 (ト長調) が提示される間に技巧的な展開が挟まれる。 再現部は序奏から始まり、かなり変形されている。 ロ長調に転じた第2主題によるコーダで歓喜の中に全曲を閉じる。
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サン=サーンスがヴァイオリンと管弦楽のために書いた協奏的作品で最も知られるのは、おそらく『序奏とロンド・カプリチオーソ』 イ短調 作品28だろう。 1863年に やはりサラサーテのために作曲された、単一楽章の作品である。 曲は痛切で張り詰めた開始から気取った主要主題へと移り変わる。 評論家のジェラルド・ラーナーはこの主題をほのかに毒気があると表現し、こう続ける。「重音奏法のカデンツァの後に(中略)独奏ヴァイオリンは息もつかせぬ疾走で、コーダを抜けてイ長調の幸せな終結まで駆け抜ける。
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今日はここまでです。

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