*『告発!検察「裏ガネ作り」』著者 三井 環 を複数回に分け紹介します。30回目の紹介
~口封じで逮捕された元大阪高検公安部長の「獄中手記」~
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**『告発!検察「裏ガネ作り」』著書の紹介
5 クロをシロにした検察の大罪 P80~
高検検事長の内示は通常、発令の約3週間前にある。加納氏の昇任は11月15日が辞令なので10月23日に予定されていた。その前提として法務省は10月23日までに、内閣に対して、大阪地検検事正の加納氏を福岡高検検事長にする旨の上申をし、内諾を得なければならなかった。
ところが、この法務省案に対し内閣が「再考」を求めてきたのだ。
むろん、こんなことは前代未聞だ。法務省の上申に対して内閣がクレームをつけることなど通常ではありえない。
しかし、内閣の側にしてみれば、法務省の人事案を承認し天皇の認証を受けた加納氏が起訴されるようなことになれば、天皇の権威にも傷がつく。重大な責任問題に発展しはしないかと恐れたのだ。
加納氏に対する告発事件は、高知地検検事正の裏ガネ作りは大高松高検が捜査を担当し、神戸地検検事正当時の裏ガネ作りは、大阪高検が担当していた。だが、捜査らしい操作はされていなかった。いや、捜査などしなくとも検察の内部では公知の事実である。1週間もあれば操作を終えることができる。そして検事がその良心に従って捜査すれば事件は真っクロである。簡単に告発事実が認定できるのである。
そうすると起訴するか不起訴にするかしかない。いずれにしても検察の裏ガネ作りは公表される。しかも、それは加納氏個人だけの問題ではない。原田検事総長ら法務・検察首脳も総辞職となる。国民から検事総長が裏ガネ作りでこくはつをされるかもしれない。そうなると、検察幹部約60名が辞職せざるを得ない事態に発展する恐れもある。
起訴すれば加納氏は懲戒免職となる。不起訴なら自ら依頼退職し、詐取金を全額国庫に返還することが条件となろう。しかし不起訴にすれば国民、マスコミから批判される。ふつうに考えれば起訴しかない。
※続き『告発!検察「裏ガネ作り」』(クロをシロにした検察の大罪)は、
2016/11/24(木)22:00に投稿予定です。
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