原発問題

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『世界が見た福島原発災害』第2章 飯舘村 ※8回目の紹介 <国民を欺くNHKの飯舘報道>

2015-08-17 22:00:00 | 【世界が見た福島原発災害】

*『世界が見た福島原発災害』著者:大沼安史

第2章 飯舘村」を複数回に分け紹介します。8回目の紹介

  福島原発災害は、東電、原子力安全・保安院など政府機関、テレビ・新聞による大本営発表、御用学者の楽観論評で、真実を隠され、国民は欺かれている。事実 上の報道管制がしかれているのだ。「いま直ちに影響はない」を信じていたら、自らのいのちと子供たちのいのち、そして未来のいのちまで危険に曝されること になってしまう。

 本書は、福島原発災害を伝える海外メディアを追い、政府・マスコミの情報操作を暴き、事故と被曝の全貌と真実に迫る。

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**『世界が見た福島原発災害』著書 「第2章 飯舘村の紹介

前回の話:『世界が見た福島原発災害』第2章 飯舘村 ※7回目の紹介 <IAEA勧告を無視した政府>

 国民を欺くNHKの飯舘報道

 こうした状況にありながら、ここで実に奇妙なことが起こる。4月2日のこと。日本のメディアが突如、こんな「ニュース」を流したのだ。

 NHKの「ニュース」サイトに掲載された、「4月2日付のニュース」は、以下の通りである。全文を引用する。

 IAEA 飯舘村は基準下回る

 福島県飯舘村で、IAEA=国際原子力機関の避難勧告の基準を超える放射性物質が検出された問題で、IAEAは1日、その後の分析では、放射性物質の濃度が避難勧告の基準を下回ったと発表しました。

 この問題は、福島第一原子力発電所から北西におよそ40キロ離れた飯舘村で、日本側が測定した土壌のデータをIAEAが独自に分析したところ、IAEAが避難を勧告する基準の2倍に当たる1平方メートル当たり、2000万ベクレルの放射性ヨウ素131の値が確認されたものです。

 これについて、IAEAは1日、さらに分析を行った結果を公表しました。
 それによりますと、飯舘村で日本側が先月19日から29日の間に15回にわたって測定した土壌データを詳しく分析したところ、ヨウ素131の平均値は、1平方メートル当たり700万ベクレルで、避難勧告の基準を下回っていたということです。

 これについて、IAEAでは「放射性物質の濃度は、福島第一原発の今後の状況や、風向きや雨など気象条件によって、変化する可能性がある」として、土壌などのデータの推移を注視するよう、日本政府に対して求めています。


 前に紹介した前日、4月1日のNHKのニュースと比べていただきたい。

 1日の記事では「・・・先月30日、日本側が土壌に含まれる放射性物質を分析したところ、1平方メートル当たり2000万ベクレルの値でヨウ素131が検出されたということです」となっていた。

 ところが、一夜明けた2日のこの日のニュースでは、「・・・飯舘村で、日本側が測定した土壌のデータをIAEAが独自に分析したところ、IAEAが避難を勧告する基準の2倍に当たる1平方メートル当たり、2000万ベクレルの放射性ヨウ素131の値が確認されたものです」に変わっている。

 「日本側が分析した」が「日本側の測定したデータをIAEAが独自に分析した」にすり変わっているのだ。まるで、IAEAの分析が間違っていただけと言いたそうな・・・

 そうした上で「一夜明けた」2日のNHKのニュースは、こう高らかに宣言する。「これについて、IAEAは1日、さらに分析を行った結果を公表しました。それによりますと、飯舘村で日本側が先月19日から29日の間に15回にわたって測定した土壌データを詳しく分析したところ、ヨウ素131の平均値は、1平方メートル当たり700万ベクレルで、避難勧告の基準を下回っていたということです」

 IAEAはこれを「4月1日」に「発表」したわけだから、前回の「避難基準超え」が発表された3月30日の「わずか2日後」である。

※続き第2章 飯舘村<国民を欺くNHKの飯舘報道>は、8/18(火)22:00に投稿予定です。

 

世界が見た福島原発災害─海外メディアが報じる真実

 


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