杉並の純一郎(3)

2009年12月で68歳に!
先の戦争が一体なんだったのかを今一度勉強し、次の世代に伝えてゆきたい。

「チャイナの国際謀略」 石平 氏

2007-06-07 06:08:05 | Weblog
  チャイナの国際謀略   

 「新しい歴史教科書をつくる会」発行の「史(ふみ)」の平成19年5月号(通巻62号、奇数月発行)で石 平 氏の掲題エッセイを読む機会を得た。

 石 平氏については中国人でもあり来日して短いとは言いがたいかもしれないが、日本を理解するには充分な時間とも考えておらず食わず物嫌いであったが、あるブログでの紹介もあり「私は‘毛主席の小戦士’だった」を読み、氏の日本を理解する力にビックリした。以後、1962年中国四川省生まれの氏の評論活動には少なからず注目している。

 氏のエッセイの全文掲載には版権上の問題があるのだろうが、「史」に留めておくには「もったいない」、少しでも多くの人に読んでもらいたいと考え、ここに掲載することをお赦し戴くことにしよう。

 「チャイナの国際謀略」

 ただ今現在進行形中の、アメリカ合衆国を舞台とした「従軍慰安婦」関連の日本叩きの動きは、この国際社会において、いわゆる「歴史認識問題」に関する論争が、大抵どのような性格のものであるかを端的に示した一例である。

 そもそも、六、七十年以前の歴史において発生した「従軍慰安婦」問題は、現在のアメリカ合衆国とは何の関係もないはずだ。ましてやマイク・ホンダという正体不明のアメリカ議員が突如出てきて、わざと政治の議題に取り上げて大騒ぎするとは、いかにも怪しげなことであろう。

 結局、このホンダと言う者はアメリカ在住のチャイニーズたちからカネをもらって、その見返りとしてジャパンを叩こうとするのが事態の真相のようだが、その背後で糸を操っているのはチャイナという国の政府であることは言うまでもない。

 つまりそれは、完全な国際謀略なのである。小泉前政権時代の5年間、チャイナ政府は「靖国参拝問題」(それも歴史問題だが)を持ち出して日本と喧嘩を繰り広げた結果、日中関係がドン底に陥ったその代わりに、日米関係はかってないほど強化された。チャイナにとってそれは当然面白くない。だから今年に入ってから、日本に微笑外交を展開していながら、アメリカにおいてはむしろ日米同盟の離間に動き出したわけである。

 アメリカ議会は「慰安婦問題」を持ち込んで日本たたきを始めたのは、まさにこの離間策の重要なる一環であろう。ホンダというとんだ議員とともに、「歴史」は単なる道具として使われているのである。そしてそのことからも良く分かるように、この世界ではいわば「歴史認識問題」というのは優れて「現実」の問題であり、常に現実の国際謀略の展開と深くかかわっているものである。

 そういう意味では日本という国は既に、「歴史」を最強の武器とした国家間の戦争を仕掛けられているわけである。

 その際、日本と日本人にとって、押し付けられた歴史の汚名を雪ぎ、歴史における自らの正当性と無実を強く主張して世界にアピールしてゆくことは、もはや単に自国の歴史を守るだけの話ではない。それはまさに、日本民族の現在と未来を守っていくというとても重要な戦いなのである。

 そして、冷徹な国際謀略から発したこの戦いにおいては、いかなる油断も譲歩も動揺も決して赦されないことを、日本国民は知っておくべきであろう。

 戦うか、降参するか、日本にとっての選択肢はこの二つしかないと思う。