杉並の純一郎(3)

2009年12月で68歳に!
先の戦争が一体なんだったのかを今一度勉強し、次の世代に伝えてゆきたい。

日本は台湾をどうするのだ?

2007-04-26 22:04:45 | Weblog
   日本は台湾をどうするのか?

 昨晩のテレビに北朝鮮の創軍75年のパレードがでていた。15年ぶりの軍事パレードにミサイルも現れており評論家連中にも驚きをもってみている人がいたが、常々言ってきていることだが、北朝鮮の核問題は拉致問題と一緒に慎重に扱わねばならないが、いずれにしても大騒ぎすることはない。現在の北朝鮮については、かれらが先に軍事行動を起こせばアメリカはたちどころに北を武力で持って殲滅してしまうであろうことは、これまで種々報道されても来ているし、ことを起きればそのように成ってしまうであろう。

 そしてこのことが中国と決定的に違う点でもある。即ち、アメリカ本土を攻撃しうる核ミサイル武装を充実させた中国にはアメリカといえども簡単に手を出せないということである。そして日本としては北朝鮮を中国同様にアメリカに立ち向かえるほどの核ミサイル技術をさらに発展させないようにしてゆくしかないが、そのためには、あらゆる制裁でもなんでもできることはするしかないのであり、外交努力などという言葉に幻惑されることなく、日本の立場を譲らないことでしかない。打つ手がない、孤立しているなどという心配は無用である。
 北朝鮮が時間稼ぎを続け武力を貯え続けるならば日本も武力を貯え、対抗できるだけの力を備えることしかないのである。難しく考える必要などない。

 日本はこれと同じことを中国にするべきであったのを怠ってきてしまっており、今その付けが回ってきている。日本としてするべきことはその力を真の脅威である中国にこそ向けるべきなのである。
 温は来日を機会に「氷を溶かす旅」を演じ、日本人に取り入ろうとしたが、一部のマスコミ、親中政治家を除いて、彼の「微笑み」を「心からの微笑」と受け取った人は一体どれだけいただろうか?若干の成果はあっただろうか温も江同様、日本人の冷静な対応を感じて帰国したことだと思う。
 安倍の外交努力も段々軌道に乗り出したといっても良いのだろうが、こと中国に関してはまだ安心は出来ない。今回の環境への協力を見返りもなく行ってしまったことで、日本としての今後の外交的選択肢が略なくなりかけてしまっている。そして残された選択肢の一つは日本として台湾を、今一度どう扱うかということであろう。

 26日の産経正論で平松氏は安倍が温との会談で「台湾の独立は支持しない」といったといって、従来の「中国の立場を尊重する」という姿勢から一歩踏み込んでしまったのは問題であると言っている。確かに問題であるかもしれないが、アメリカの変心により日本も一つの中国を認めてしまった以上、あまり大きな違いとも思えない。
 むしろ、日本がするべきことは台湾がアジアで日本につぐ民主主義国家であることを世界に発信し、同時に中国が武力を持ってでも台湾を併合しようとしていることに反対し、あくまで併合が平和裏に行われるべきであるという主張を行うべきであろう。

 拉致問題を通じて分かったことは幾ら日本が経済大国かもしれないが、世界はアジアで起きていることをよくは知らないということであり、日本のことも理解されていないということである。慰安婦問題とて同様である。

 日本にとり台湾問題は対中国の選択肢の一つであるだけでなく、日本のそしてアジアの安全保障に係る大きな問題であるが、いままで充分な議論がなされてきたとも思えない。そろそろ、北問題を卒業して台湾問題を重視する時期に来ている。日本は今から二つの中国と言う訳には行かないが、中国による台湾併合を阻止するのと同様な効果を持たせるため、時間稼ぎのためにでも、平和的併合を国際社会に訴えることを当面の方策とすべきと考える。
 日豪・日印との関係を強化し欧州までに「平和の弧」を広げ始めた日本外交にとってその間にある台湾の民主主義を強調するのに何の遠慮があるというのだ。

 日本政府には対外的なアピール、戦略的情宣を切に希望する。そしてその為に税金を使ってもらうことこそが国のためであることは論を待たない。