ジネンカフェだより

真のノーマライゼーション社会を目指して…。平成19年から続いているジネンカフェの情報をお届けします。

ジネンカフェVOL.122レポート

2018-04-15 10:11:51 | Weblog
毎年3月のジネンカフェは、2月の拡大版の余波を受けて、参加者があまり振るわない傾向にある。暦の上ではもう春だが、まだ寒いということもあるだろう。3月3日は雛まつりである。あとでご紹介するが、祭りとまちづくりとは親和性があり、切っても切り離せない関係にある。ということで、ジネンカフェVOL.122のゲストは、名古屋都市センター調査課職員の濱内洋孝さんと、元名古屋都市センター調査課職員の小林広樹さんだ。名古屋市内で市民活動をされていない方々には、名古屋都市センターといってもそれがどういうところで、どういうことをしているのか、わからないところだろう。名古屋市民にもそんな名称は聞いたことも見たこともないと言われる方おられるだろう。そこでお二人のお話のタイトルも『名古屋都市センターって何をしているところ?』と、直球である。

【名古屋都市センターって?】
名古屋市の金山総合駅の西口(アルナル金山とは反対側)を出て、右側に見えるボストン美術館が入っている金山南ビルの13階に、名古屋都市センターの事務室がある。沿革を記すならば、平成3年7月に財団法人名古屋都市センターを設立。平成11年3月に現在の金山南ビルに移って来た。時を経て平成22年4月に財団法人名古屋都市整備公社と合併し、平成24年4月に名称を、現在の公益財団法人名古屋まちづくり公社へと変更した。行政ではないけれど、名古屋市の外郭団体である。

【都市センターって、なにをしているの?】
その都市センターの事業として、主に三つがあげられる。①まちづくりに関する調査・研究。②まちづくりに関する情報収集・提供。③まちづくりに関わる人材育成・交流である。つまり名古屋市内におけるまちづくりの支援をされているのだ。

【まちづくりってなに?】
それでは、その肝心要の、「まちづくり」とはなんであろう? どんなことが、まちづくりだと言えるのだろうか? 濱内さんは某国の鬼城(誰も住む人のいないか、住む人の少ない高層マンション群)を引きあいに出して、建物などハード面がいくら立派でも、そこに人が住んでいなかったら、生活の匂いが感じられなかったら、そこは「まち」とは言えないのではないか? という。そうなのだ。まちは、人々が集い、生活をするからまちになるのだ。例え立派なハードがあろうとも、そこに誰も住んでなかったら、そこはまちとは言えないのである。そしてまちづくりとは、そこに暮らす人々が心を通わせ、住みやすい地域にして行こうとすることを言うのだ。しかもそこには分野はない。歴史や文化や教育、環境に福祉…。人の営み全てがまちづくりと言えるのだ。そしてそれを硬い言葉で表現すれば都市計画と言ったりもする。また、こんなことを言う人もいる。行政が主導する都市計画を街づくりと言い、市民主導で行うのがまちづくりなのだと。因みに「まちづくり」という言葉には、ふたつのキーワードが隠れている。「ちく」「まつり」である。つまり「祭り」がある「地区」にはコミュニティがあり、まちづくりも盛んだとされるのだという。

【都市センターのまちづくり支援】
それではその都市センターのまちづくり支援とは、具体的にどんなことをしているのかと言えば、〈まちづくり団体の活動の支援〉をしたり、「まちづくり講座」を開いて〈まちづくりをしたい人〉を応援しているのだ。「まちづくり講座」は毎年定期的に開催されているし、まちづくり団体の活動も助成金という形で支援されているのだ。ヒト・オモイ・イノチを大切にし、育んでゆくのには、モノ・カネ・セイドが必要だったりするのである。実際、ジネンカフェも24年度に名古屋都市センターの《地域“魅力”アップ部門》の助成を受けているし、まちの縁側育くみ隊本隊も《まち“夢”工事部門》での助成を受けている。来年度も助成金募集をするそうだ。今後は活動初期の団体に力を入れるため、地域“魅力”アップ部門は廃止されて、1回限りであった《はじめの一歩部門》がリニューアルし、《スタートアップ部門》となり、30年度限定の予定で、《まち”夢”工事部門》を募集するとのこと。締切終了は5月22日。申請にあたっての条件など、詳しくは、名古屋都市センターのHPに記載の情報を見ていただき、お問い合わせ下さい。とのこと。

【まちづくり活動を考えるワークショップ】
そうした助成金情報とあわせて、参加者のみなさんにそれぞれにしたいまちづくり活動をろ考えて貰おうと、濱内さん考案のワークショップを行った。当日の参加者のひとりひとりに、縦横二本の線で4升に区切ったA4のシートを配布する。シートの4つの升には「いつ、どこで」「どんなことを」「何のために」「どのように」と記してあり、真ん中の円形には「誰に」という言葉が記されており、その5つのマス目をそれぞれに埋めて行くという作業であり、書けた人から発表して行った。くれよんさんのお庭に車いすでも移動可能なウッドデッキを造って、地域の人たちも気軽にカフェに来てもらえるようにしたいという方。地元の地域に高齢者のためにいつでも、どんな時でも、気兼ねなく使える憩いと交流の場が欲しいという方。小規模な音楽施設、ライブハウスなどはバリアフルなところが多いので、バリアフリーなライブハウスが欲しい…という方。みなさん、様々な想いを発表された。目的は違えど、それぞれの想いの底流にあるものは、他者とのつながりだったり、交流や憩いだったりするのが興味深かった。そのうちのひとつでも実現するとよいなあ~と思う。







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