5月のゲストは、NPO法人ポパイ生活介護事業所オリーブ(以下オリーブ)職員の西野由里さん。西野由里さんと福祉との出会いは、中学生の頃にボランティアに興味を持ち、高校、大学時代にアルバイトやサークル等を通して、障害者や高齢者と関わらせて頂いて、本格的に福祉を目指したいと思いが強くなったそうです。そして、2007年に同朋大学社会福祉学部を卒業され、今はオリーブで職員として働いておられます。
続いて、オリーブについてお話したいと思います。
オリーブは「障害児を育てる親の会」を約10年間、2005年にNPO法人格取得、2006年にサービスの事業所として開所しました。開所時は、職員も利用者さんも3名ずつで、小規模に民家で活動していました。そしてだんだん大きくなって利用者さんも登録30名、1日20名利用されていて、スタッフも増えてきました。来月くらいにまた新店舗を構える予定で、年々何か変化がある職場です。
活動内容としては、あまり日常に変化があるわけではないけれど、仕事メインでイベントを月1回運営しています。例えば、クッキーを作ったり織物作品を作って手芸作品、手作業で内職も時々やったりして、月3000円程度のお給料をお渡しています。他にもポスティングや有機野菜の販売もしています。
職員が増えた分、できる仕事範囲が大きくなって職員の得意なものに合わせて大きくなっています。当初に比べると、比較できないくらい仕事の種類は増えています。
またイベントに関して言うと、季節に合ったイベントで、みんなで楽しめるものを心がけています。水曜日は運動トレーニングの日にして、ウォーキングやストレッチやダンスをしています。地域交流として、お祭りを去年から初めて事業所のある団地の中で開催したりお餅つきを毎年やって、地域の皆さまの参加や理事の皆さまの手伝いもあってワイワイやっています。地域に溶け込むというか、みなさんに覚えてもらうために地域で楽しめるようなことを考えながら、問題点を改善しながら開催しています。
このような活動を通して、「障害者の方が住み慣れた地域でその人らしく生きていけるように、将来的にその人の人生を本人や家族が明るく捉えられるように」、を目指しています。だから、障害者の支援だけじゃなくてできる部分をやってもらって、仕事に関しても生活に関しても少しずつでも向上心を持って取り組めるように職員はサポートしています。そして最終的にはオリーブもオリーブの利用者さんも地域に溶け込んでいけるように活動をやっています。
では次に、職場の中で感じたことについてお話したいと思います。
利用者さんと4年間関わってきて、障害者や自閉症と言っても色々あったり、こだわりがある方でも、その度合いはその人それぞれで、障害以外の部分での個性も色々あって、自分だけの固定概念じゃなくて、実際にその人と接してみて初めてその人が分かることを実感します。
当然ながらコミュニケーションが欠かせなくなってくるので、言葉以外のゼスチャーや障害のある方の表情、触れあってみて分かること、目線等を毎日気を付け見て、そうしてその人が思っていることが徐々に分ってきました。職員として彼らの障害のある方の世界に入り込み、一緒に生活しているだけじゃなくて、共有できる、お互いの通じ合う部分がだんだんと出来て、お互いの世界と溶け込む感覚が、働くにつれ分かって来るので、職員だからこその特権なのかなと思います。
同じようなことだけど、時間をかけてこういうことをようやくここまで来て、でもまだ4年だから分からない部分も多々あって、分からないからこそ面白くもありやりがいがあるのだと思います。難しい部分があってこそ、もっと上へ上へと向上心を持ってやれるのかなと思います。おもしろいと思えたときに、自分だからこそこの仕事が出来ていると思っています。
職員として大切にしていること。それは責任感なんですが、社会人として責任感をもって…と常に思いながら働いているのですが、まだまだそれが足りないのかなと反省もしています。1番大切なのは、人が好き、関わりたいと思うからこの仕事に着かせて頂けたのかと思っています。あたりまえだけど、体の健康も心の健康も大切で、家族や友人という話をしやすい人がいることが私には欠かせないことなので、心の支えがあるんだなと日々感じています。
利用者さんに対しても、社会人としてだったり、一人の大人として接していこうと常に心がけているので、支援者と障害者である前に、人間同士ということを意識して仕事しています。何かあったときに、利用者さんに寄り添っていける心の余裕があるかとか、相手の立場になって考えられているかなと振り返りながら仕事しているので、常に冷静でいたいなと思っています。
障害者や高齢者の方に関しても福祉の仕事が「大変だ」とか「偉いね」とか言われますが、こちらはそう思ってやっていないから、なぜそう思われるのか聞きたいと思います。
・仕事には必ず人間関係を作ると言う側面があるが、言語に障害をもっている方だとその関係が作りにくいという点で大変だと思う。
・介護施設で働いている方は、何年も続けられないから大変。
・利用者さんとの距離感が難しくて大変。
・スタッフの人数が少ないと、仕事が流れ作業になってしまう。
・何年か働いたら、リフレッシュ休暇ができるというような制度があったら良いのにね。
(というような意見交換がありました。)
福祉の仕事というのに関して、大変さよりも達成感や充実感を感じる方が大きいから、こうやって言われるのは何か違うなと思うものの、相手に合わせるようにしていたんです。これからは、みんなのイメージを変えるためにも実際のところをもっと発信していかないといけないと思いました。
どの仕事にも共通なように、資格があると働きやすいというのが聞かれます。福祉の仕事においても、資格の有無で職場があるかどうか変わって来るけど、資格にとらわれすぎないことも大切だと思う。というのも、資格があるからといって能力に差があるわけではないことの方が多いですから。また、仕事としてだけじゃなくて、もっと多くの人が関わってくれるようになったら、もっとみんなが住みやすい街になると思います。
最後に、オリーブの歴史を見てみると、利用者さんが増えたり、新しいものを売ったり、店舗の内装を変えたりと、新しく良い方向に変わって行けるように、とにかくやってみるというチャレンジ精神を持って動いてきたと思います。今後も新しく出来ることもあると思うし、その人だからこそできることがたくさんあると考えられるので、無限の可能性を信じ、5年後オリーブが良い方向に進んでいけるよう、皆さんと過ごしていきたいと思っています。
そして、自信を持って何事も取り組んでいければいいなと。自分自身をもっと大切に、自分を認めて生きることができればいいなと思っております。新しい利用者さんが増えたり、職員さんが増えたり、支えてくれる人が増えたり、地域の方とのかかわりが増えたりしますが、そういうあらゆる物事に目を向けて、色々な方に支えられているということを、感謝の気持ちと共に忘れずやっていきたいと思います。
続いて、オリーブについてお話したいと思います。
オリーブは「障害児を育てる親の会」を約10年間、2005年にNPO法人格取得、2006年にサービスの事業所として開所しました。開所時は、職員も利用者さんも3名ずつで、小規模に民家で活動していました。そしてだんだん大きくなって利用者さんも登録30名、1日20名利用されていて、スタッフも増えてきました。来月くらいにまた新店舗を構える予定で、年々何か変化がある職場です。
活動内容としては、あまり日常に変化があるわけではないけれど、仕事メインでイベントを月1回運営しています。例えば、クッキーを作ったり織物作品を作って手芸作品、手作業で内職も時々やったりして、月3000円程度のお給料をお渡しています。他にもポスティングや有機野菜の販売もしています。
職員が増えた分、できる仕事範囲が大きくなって職員の得意なものに合わせて大きくなっています。当初に比べると、比較できないくらい仕事の種類は増えています。
またイベントに関して言うと、季節に合ったイベントで、みんなで楽しめるものを心がけています。水曜日は運動トレーニングの日にして、ウォーキングやストレッチやダンスをしています。地域交流として、お祭りを去年から初めて事業所のある団地の中で開催したりお餅つきを毎年やって、地域の皆さまの参加や理事の皆さまの手伝いもあってワイワイやっています。地域に溶け込むというか、みなさんに覚えてもらうために地域で楽しめるようなことを考えながら、問題点を改善しながら開催しています。
このような活動を通して、「障害者の方が住み慣れた地域でその人らしく生きていけるように、将来的にその人の人生を本人や家族が明るく捉えられるように」、を目指しています。だから、障害者の支援だけじゃなくてできる部分をやってもらって、仕事に関しても生活に関しても少しずつでも向上心を持って取り組めるように職員はサポートしています。そして最終的にはオリーブもオリーブの利用者さんも地域に溶け込んでいけるように活動をやっています。
では次に、職場の中で感じたことについてお話したいと思います。
利用者さんと4年間関わってきて、障害者や自閉症と言っても色々あったり、こだわりがある方でも、その度合いはその人それぞれで、障害以外の部分での個性も色々あって、自分だけの固定概念じゃなくて、実際にその人と接してみて初めてその人が分かることを実感します。
当然ながらコミュニケーションが欠かせなくなってくるので、言葉以外のゼスチャーや障害のある方の表情、触れあってみて分かること、目線等を毎日気を付け見て、そうしてその人が思っていることが徐々に分ってきました。職員として彼らの障害のある方の世界に入り込み、一緒に生活しているだけじゃなくて、共有できる、お互いの通じ合う部分がだんだんと出来て、お互いの世界と溶け込む感覚が、働くにつれ分かって来るので、職員だからこその特権なのかなと思います。
同じようなことだけど、時間をかけてこういうことをようやくここまで来て、でもまだ4年だから分からない部分も多々あって、分からないからこそ面白くもありやりがいがあるのだと思います。難しい部分があってこそ、もっと上へ上へと向上心を持ってやれるのかなと思います。おもしろいと思えたときに、自分だからこそこの仕事が出来ていると思っています。
職員として大切にしていること。それは責任感なんですが、社会人として責任感をもって…と常に思いながら働いているのですが、まだまだそれが足りないのかなと反省もしています。1番大切なのは、人が好き、関わりたいと思うからこの仕事に着かせて頂けたのかと思っています。あたりまえだけど、体の健康も心の健康も大切で、家族や友人という話をしやすい人がいることが私には欠かせないことなので、心の支えがあるんだなと日々感じています。
利用者さんに対しても、社会人としてだったり、一人の大人として接していこうと常に心がけているので、支援者と障害者である前に、人間同士ということを意識して仕事しています。何かあったときに、利用者さんに寄り添っていける心の余裕があるかとか、相手の立場になって考えられているかなと振り返りながら仕事しているので、常に冷静でいたいなと思っています。
障害者や高齢者の方に関しても福祉の仕事が「大変だ」とか「偉いね」とか言われますが、こちらはそう思ってやっていないから、なぜそう思われるのか聞きたいと思います。
・仕事には必ず人間関係を作ると言う側面があるが、言語に障害をもっている方だとその関係が作りにくいという点で大変だと思う。
・介護施設で働いている方は、何年も続けられないから大変。
・利用者さんとの距離感が難しくて大変。
・スタッフの人数が少ないと、仕事が流れ作業になってしまう。
・何年か働いたら、リフレッシュ休暇ができるというような制度があったら良いのにね。
(というような意見交換がありました。)
福祉の仕事というのに関して、大変さよりも達成感や充実感を感じる方が大きいから、こうやって言われるのは何か違うなと思うものの、相手に合わせるようにしていたんです。これからは、みんなのイメージを変えるためにも実際のところをもっと発信していかないといけないと思いました。
どの仕事にも共通なように、資格があると働きやすいというのが聞かれます。福祉の仕事においても、資格の有無で職場があるかどうか変わって来るけど、資格にとらわれすぎないことも大切だと思う。というのも、資格があるからといって能力に差があるわけではないことの方が多いですから。また、仕事としてだけじゃなくて、もっと多くの人が関わってくれるようになったら、もっとみんなが住みやすい街になると思います。
最後に、オリーブの歴史を見てみると、利用者さんが増えたり、新しいものを売ったり、店舗の内装を変えたりと、新しく良い方向に変わって行けるように、とにかくやってみるというチャレンジ精神を持って動いてきたと思います。今後も新しく出来ることもあると思うし、その人だからこそできることがたくさんあると考えられるので、無限の可能性を信じ、5年後オリーブが良い方向に進んでいけるよう、皆さんと過ごしていきたいと思っています。
そして、自信を持って何事も取り組んでいければいいなと。自分自身をもっと大切に、自分を認めて生きることができればいいなと思っております。新しい利用者さんが増えたり、職員さんが増えたり、支えてくれる人が増えたり、地域の方とのかかわりが増えたりしますが、そういうあらゆる物事に目を向けて、色々な方に支えられているということを、感謝の気持ちと共に忘れずやっていきたいと思います。