ジネンカフェだより

真のノーマライゼーション社会を目指して…。平成19年から続いているジネンカフェの情報をお届けします。

ジネンカフェVOL.034のご案内

2009-11-09 14:08:50 | Weblog
日時:12月5日(土)14:00~16:00
場所:くれよんBOX〈名古屋市昭和区小桜町3-11 羽ね屋敷1階〉
    TEL:052-733-5955 FAX:052-733-5956

ゲスト:延藤節子さん(まちの縁側MOMO主宰)
タイトル『人と人との縁を紡いで福となすーMOMOは進化形まちの縁側』
参加費:300円(カフェ代別)

ゲストプロフィール
1957年、名古屋生まれの名古屋育ち。1995年の夏、現在の【文化のみち橦木館】出会ったことがきっかけで、和室にておもてなし番茶の家を担当。まちマップづくりに参加したり、つきいち縁側企画に主体的に関わることなどを通して、まちと人と人が繋がる楽しさを実感。まちの縁側MOMOを主宰して今年で7年目になる。

コメント
 人は人とのつながりの中で自らを発見し、気づきを得て自分の人生を豊かにしてゆくものと思っています。
 生きていく中で不安に感じることはたくさんありますが、MOMOのような居場所を通していろいろな人たちが出会い、交流する姿に生きるヒントを得て、「こんな繋がりもあるんだ」とか「こんな人もいるんだあ」と、自分はひとりで生きているのではないことを感じていただけたら幸いに思います。
 
お問い合わせ/お申込み
NPO法人まちの縁側育くみ隊
〒461-0002
名古屋市東区代官町29-18 柴田ビル1階
まちの縁側MOMO内
TEL/FAX:052-936-1717
担当:大久保
E-mail:ookubo@engawa.ne.jp

ジネンカフェvol.033レポート

2009-11-09 11:07:02 | Weblog
今回のゲストは、障がい者や高齢者の方々における情報格差の解消をめざして活動されている【シュヨーネット】代表の河島正幸さん。お話のタイトルは『魔法の杖と不思議なびっくり箱』
 河島正幸さんは、1961年名古屋市生まれ。人生の半ばまで至極普通の、河島さんご本人の言葉を借りるなら「順風満帆」な生活で、意気揚々と人生を謳歌していた。しかし、1990年、平成2年に右足の痛みを覚え、病院へ診察に行ったところ、骨盤から右足首までの広範囲の骨に腫瘍が見つかった。そのまま入院、手術をした。その間に職を失った河島さんは、ハローワークに行き、椅子に座ってする仕事なら自分にも出来るだろうということで事務職に就いた。しかし、骨腫瘍が再発。以前とは別の部位の手術をすることになった。 結局、河島さんはその後も1991年から1998年の7年間で5度の手術をすることになるのだが、さすがに会社から退職勧告を受けた。再び職を失い、病気の苦しさ、痛みに加えて経済的に困窮していた河島さんは、ハローワークの職員の薦めもあって三河一宮町の身体障害者職業訓練校に入り、そこでパソコンと出会った。
 パソコンの普及は、OSのWindows98の登場とともに一気に広がったと言っても過言ではないが、ネット社会の到来をもたらしただけではなく、障がいをもつ人たちの就業のあり方とか、ネットを通じてのコミュニケーションの容易さや、仕事のシステムまで変化させてしまった。平べったく言えば、障がいをもつ人たちの仕事の多様化、効率化が起こってきたのである。障がいをもっていても、パソコンさえ操れれば仕事が出来る! ネットを通じて多くの人々と文章による会話が出来る! これは河島さんのみならず、障がいをもつ人たちにとって画期的な出来事であった。
 河島さんはこの「不思議なびっくり箱」にのめり込み、仲間とともに【電気仕掛けの仕事人】という、障がい者のための在宅ワークをめざしたNPOを立ち上げる傍ら、愛知県障害者技能競技大会・ホームページ部門に出場して優勝を果たしたり、全国大会に愛知県代表として出場した。
 こうして活躍する一方、河島さんはこのパソコン社会、ネット社会に対するある課題が気になっていた。それは情報格差の問題である。パソコンが普及しているとはいっても、やはりそこには使える人と使えない人が現れる。パソコンを使える人にとっては、ネットを通じていろいろな情報を得ることが出来るが、使えない人たちはその情報を得ることが出来ない。情報保障の問題とも絡んでくるのだが、視覚や聴覚に障がいをもった人たちにもこの便利なアイテムを使って、いろいろな情報を得てもらいたい。いや、障がい者に限らず、それは高齢者にも言えることで、これを解消したい! と、河島さんは思った。
 現在、河島さんは【シュヨーネット】というNPOを立ち上げ、コミセンを使って誰もが気軽に参加出来るパソコン講座や、障がい者の職業訓練や各種作業所でのパソコン講師、出張パソコンボランティア活動で、休む暇がいほど忙しいという。しかし、仕事がなかった時代に比べると、現在の方が〈働ける喜び〉が感じられて充実しているという。
 河島さんの半生は、とてもドラマティックでよほど精神力が強い人なのだろうな…と思った。これからもお体に気をつけられて、活動を続けていただきたいものである